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知事年頭記者会見 令和8年1月13日(火曜日)

更新日:2026年1月13日更新 印刷

知事年頭記者会見 令和8年1月13日(火曜日)

この会見録は発言をそのままではなく、文章とする際読みやすいように整理したものです。

この知事記者会見録の模様は、  ふくおかインターネットテレビ  で動画配信しています。

発表事項

(1)「地域限定保育士試験」の実施について ~受験申請受付中~ (子育て支援課)

 「地域限定保育士試験」の実施について ~受験申請受付中~  [PDFファイル/216KB]

(知事)皆さんおはようございます。今日は私からの発表事項は1件です。

私たちの大切なこどもたちを預かっていただき、その発達をサポートしていただいています保育の現場では今、保育人材の確保ということが喫緊の課題となっています。その解決に向け、本県では来年度から「地域限定保育士制度」をスタートさせます。

4月には地域限定保育士試験を、制度が一般制度化されて以降、全国で初めて福岡県で実施します。今この地域限定保育士試験の受付中で、締め切りは1月28日になっていますので、大いにご応募いただきたいと思っています。

本県ではかねてから県保育協会と連携・協力をして、新規保育士の確保、また、いわゆる資格を持っておられるけど現場で働いていない潜在保育士と言われる皆様、この皆さんの復職の促進、また現役の保育士の皆様の離職を防止する、防ぐ、こういったことに取り組んできました。

この結果、令和7年度の保育に従事している人数は過去最高の27,047人となっています。しかし一方、障がい児やあるいは医療的ケア児への対応、あるいは外国籍のこどもさんが増えてきているなど保育ニーズも非常に多様化しています。また、保育士の配置基準も、令和6年度から4・5歳児については25人に最低1人の保育士が必要とされるなど、保育士配置基準も改善されています。さらに、令和8年度からは全市町村で実施されますが、親の就労状況にかかわらず、誰でも通園できる「こども誰でも通園制度」が始まります。こういったことに保育の現場は対応していかなければいけないわけで、さらなる保育士のニーズが高まっている状況です。有効求人倍率は令和7年10月の時点で2.73倍です。全職種平均の有効求人倍率は1.07倍です。この数字を見ていただいても分かるように、保育士の有効求人倍率がかなり高くなっており、保育士の確保は喫緊の課題と考えています。そこで今回、「地域限定保育士試験」を実施することとしたところです。

地域限定保育士というものの特徴はなんだということになります。

1つ目は実技試験の代わりに実技講習を受講とあります。通常の保育士試験は、筆記試験と実技試験があります。しかし、この地域限定保育士試験では、この実技試験の代わりに実技講習会を受けることによって、本県で保育士として働く資格を得ることができるというものです。

それから2つ目です。経験を積めば、通常の保育士資格の取得が可能になるということです。1年以上の実務経験を積んでいただいて、そして資格登録後3年を経過すれば、全国で働ける通常の保育士資格に登録することができます。これが今回の地域限定保育士というものの制度の特徴であるというふうに思います。

今回の試験のスケジュールです。筆記試験は受けていただく必要があり、4月18日、19日に予定しています。

そして実技試験に代わる実技講習会を6月から7月のうち5日間。日程は決まっていないのというふうにお思いでしょうが、なぜこういうふうに書いているのかというと、今、他のお仕事をされている方もいらっしゃいます。そういうことも考えたときに、受講しやすい講習会の日程を組む必要があることから、平日の講習会、あるいは土曜、日曜を使った講習会、こういった複数のコースを設けています。この実技講習会の日程は、ぜひ県のホームページでご確認をいただきたいと思っています。この実技講習会の内容ですが、現場で働きやすいように、ピアノ、工作、それから絵本の読み聞かせと、こういったことを保育現場の実習も含めて、合計27時間のカリキュラムで学んでいただくことになります。

合格した場合、合格した方から登録申請を福岡県にしていただくと、福岡県の方で登録証を交付します。ここで地域限定保育士として登録がされるということになります。そして同時並行的に就職活動を行っていただきますと、もう早ければ今年の10月から現場で勤務していただけるようになります。そうは言っても、やっぱりなかなかどこの保育園・保育所で勤務するのかということになりますので、県といたしましても円滑に地域限定保育士の皆さんに就職していただくことができますよう、県が開設している「保育士・保育所支援センター」に登録していただきますと、県内の保育施設とのマッチングを行います。ぜひ「保育士・保育所支援センター」の方に、合格された方は登録をしていただきたいと思います。

保育士として働きたいという希望を持っていらっしゃる皆様、この機会にぜひ保育士への夢を実現してみませんか。そして福岡県の未来を担うこどもたちを育ててまいりましょう。たくさんのこの試験への申し込みをお待ちしています。

私からは以上です。 

質疑応答

(西日本新聞社)先週から募集が始まったと思うのですが、今募集がどれぐらい集まっているかという状況と、知事から改めてこの試験を活用して受けるメリット・呼びかけをいただければと思います。よろしくお願いいたします。

(子育て支援課)状況のほうですけれども、まだ始まったばかりでして、数としては集計ができておりませんが、ただ我々のほうとしては、始まってから問い合わせが毎日10件以上来ていますので、反応はあっているというふうなところです。さらなる呼びかけで、またどうなるかというところです。

(知事)そして、この地域限定保育士試験、受験をされる方から見ると、やはり実技試験というのは、我々もそうですけど、なかなかそういう実技試験って緊張しますよね。ちょっとどきどきします。そこのところが敷居が高いというかハードルが高いところがある、これは事実なんですね。そういうことで、今回は実技講習会をしっかり27時間のカリキュラムを受けていただくということで、この実技試験に代わると。だから保育士になろうと思う方にとって、非常にハードルが下がるということがあると思います。

 それと我々にとりましても、やはり福岡県内は保育士不足という状況が顕在化しておりますので、資格をお取りなって3年間は福岡県内のみで保育士として働いていただくことになりますので、福岡県の保育士不足の改善につながるというふうに期待をしているところです。

 

(TNC)今回、全国で初めてというのは、他県でも同様の事例が予定されているのか、何か先行的にやる理由があるのか、教えてください。

(知事)他県では、平成27年度から国家戦略特区を使った形で先行的にやられているところがあります。これが今回、昨年10月に児童福祉法が改正されまして一般制度化されたと。この中で今回、試験を実施するのは福岡県が初めてということです。

 我々としても、先行県の状況というものも参考にしながら、やはり効果があるというふうに考えていまして、現在の福岡県における現場の保育士不足、これは本当に保育協会の皆様、あるいは実際に保育所に携わっている皆様と私も直接お話したときに、やはり深刻な問題があると。やはり人がいないのでこどもを預かれないという状況が、定員は持っていてもそういうことも起こっていますので、極力早急にこういった問題を解消する必要があると考えて、今回の試験の実施に踏み切っています。

 

(西日本新聞社)今、通常国会の冒頭で衆議院解散を検討しているというふうな報道があっていると思います。日程としては、1月27日公示、2月8日投開票か、2月3日公示、15日投開票というような案がありますが、このことについての知事の受け止めと、あと県行政への影響について伺いたいです。よろしくお願いいたします。

(知事)もう皆さん御存じのとおり、衆議院の解散、これは内閣総理大臣の専権事項でして、首相御自身が現下の様々な情勢を踏まえて判断されるべきものであると考えています。高市総理は、政権発足以来、物価高に苦しむ生活者、あるいは事業者の皆様を支援するために経済対策の策定、また、その裏づけとなる補正予算の編成、さらには自動車関係諸税や年収の壁などの大きな見直しが行われた税制改正大綱の取りまとめ、このようなことに非常に取り組まれて、さらにまた、来年度当初予算案も年末に閣議決定されました。非常に積極果敢に取り組んでこられたと思います。

 我々地方自治体も、先ほど県としての影響と言われましたが、本県のみならず、県も市町村も、国の当初予算案を踏まえて来年度の予算編成というものを今行っている最中ですので、高市総理におかれては、予算の早期成立、そして執行、この観点をもって、時期等を含めて御判断をいただきたいというふうに考えています。

 それから、選挙ということが行われるということになりますと、2点ほど申し上げたいというふうなところです。

 1点目は、今申し上げたとおりです。

 そして2点目は、私たち有権者自身についてです。

 今本当に、一々は申しませんが、我が国の国内外の情勢を見たとき、非常に複雑かつ困難、しかし先送りが許されないという課題に数多く直面しております。こういった状況の中で行われる衆議院選挙ということになるわけです。極めて重要な選択をしなければいけない選挙になっています。しかし一方で、御存じのとおり、今日も新聞に載っていましたけれども、選挙に当たってのSNS等の問題等、公職選挙法等がまだ改正、見直し等が追いついていないという状況です。こういう中で国政選挙、地方選挙、あらゆる選挙において、事実――ファクト、嘘――フェイク、こういったファクトとフェイクがない交ぜになった情報があらゆる媒体を通じて流され、溢れているというのが現状であるというふうに思います。私たちは、候補者の方、あるいは政党の声、そしてその精査というもの、また理念というものをしっかりと聞き取って、流されることなく責任ある選択をしていかなければならないと考えています。

 

(RKB)解散の話が浮上していることに関連してなんですけれども、実際に、正直今この時期、予算編成で重要な時期だと思いますけども、実際に職員の方々の負担、実務にどういった影響があるのかを具体的にお伺いできればと思います。

(知事)まず、選挙に直接関係するのは選挙管理委員会なんですね、県も市町村も。非常に日程がタイトな中で、投票用紙の発注から色々なポスター掲示場の準備からということもしていかなければいけない。また、投開票の日の対応も取らなければいけないということで、非常に地方の選管の業務というのは大変になってくると思います。この点については、我々ももしやるとなれば選挙費用の予算措置が必要になります。これは機動的に対応できるように、しっかりとやっていきたいと思います。

 それから、まさに今、当初予算編成、県よりもむしろ市町村のほうが時期的にも早いということもあります。その真っただ中で今回こういうことになるわけで、我々としては、現在閣議決定されている国の当初予算案をベースにして組んでいかなければいけないと考えています。その中で、当然地方財政措置等も含まれます。今の段階で我々がよって立つべきところは、現在の閣議決定の予算を基に予算編成作業を粛々と進めていきたいと考えています。

(RKB)やはり批判として、国の当初予算の成立が年度内にできない、遅れるということで、国民とか県民の生活にも少なからず影響があるのかなと思うのですが、知事はその点はどうお考えでしょうか。

(知事)そうですね。ぜひ、高市総理におかれては、補正予算ももちろんそうでしたけど、当初予算の中にも、生活者支援、事業者支援等々の政策も盛り込まれています。こういった点を考えて、極力、選挙の実施に伴う影響というものが小さくなるように、時期等も考えて御判断をいただきたいと思っています。

 

(読売新聞)関連してなのですが、今、日程が2月8日投開票と15日投開票と言われています。

(知事)二通り言われていますね。それはどういう根拠で言われているかは、ちょっと私も分かりませんけど。

(読売新聞)仮の話で結構なんですが、予算には影響しないとか、県の実務に影響しないという点では、どちらがいいのか。どちらがいいというのも何とも言い難いですが、8日投開票と15日投開票と、早いほうがいいのか。

(知事)それは、我々の作業上で言えば、あまり関係ないかなと。その点からだけ言えばですが。選挙結果によっては、今の政府、現政権においての閣議決定された予算案というものが大幅に変更されるということも、それはないとは言えない。まずは、やはり今回の選挙の国民の皆様の選択の結果というもの、これがやはり一番重要でありますので、そこはしっかりと見ていきたいと思います。

 今、我々に与えられている材料は閣議決定された予算案ですので、これを基に、来年度、我々のほうも遅れることのないように、議会にも御提案をして、そして、実体経済に影響の出ないような形で対応を取っていきたいと思います。

(読売新聞)これは仮の話なのですが、年度内に予算成立が困難となった場合に、具体的に県の予算編成にどう対応するというか、現段階で。

(知事)これまでも国が暫定予算を組まれたケースもありますので、そのような場合の対応もちょっと参考に、私もちょっと勉強はしていますが、あくまで今の予算というものが基になって動くとすれば、我々の予算編成作業というものは大きく変わるところはないと思っています。時期の問題。

 だから極力国も、もしも選挙が執行されて、予算が3月31日までに成立しないとなれば、やはり暫定予算をと。この暫定予算の期間も、極力短くするということはお考えになると思います。そういった意味で、生活者支援、事業者支援等々、非常に国民の皆様の生活にとって切実な課題があり、そしてそれに対する対策を盛り込んだ予算ですから、早期の成立と執行、これが可能になるような時期、日程というものも考え合わせて、総理には御判断いただきたいと思っています。

 

(朝日新聞)関連してお伺いします。冒頭で知事が、高市首相がこれまで、物価高に苦しむ人々のために、あるいは事業者のために、経済政策に積極果敢に取り組んでこられたと評価されていらっしゃいました。他方で、今回、仮に選挙となれば、少なくとも1か月程度は遅れが生じるということが予想されます。これまで首相が強調してこられたそういった経済政策、物価高対策というところと、どうしても選挙があることで遅れるとなると、若干の矛盾というか、言ってきたこととこれからやることに矛盾が生じるところもあるかなと思うんですが、そこについて知事はどのようにお考えでしょうか。

(知事)これは総理が専権事項としての解散権をお持ちであり、その中で熟慮して判断をされると思います。その中で、高市総理は強い経済を目指すと。これを推進していくための体制が必要なわけですね。この体制が固まらないことには、総理の目指しておられる政策というものも、遂行、執行、実行が非常に難しい。

 こういった点を考え合わせ、一方で、予算というものがないと動かないので、これを早期に動かせるような状態にする。このせめぎ合いというか、両面を考え合わせながら総理が御判断されると思いますので、我々としても、今まさにおっしゃったように、色々な影響というものが最小限になるような判断をしていただきたいと思っています。

 

(時事通信)金利が上昇傾向にあって、長期金利の指標である新発10年物国債の流通利回りは2%です。知事は、昨年12月8日の県議会の代表質問で基金の運用について、今後見込まれる金利上昇局面においてはさらなる運用収益の向上が図られる好機であると捉えていると述べていました。運用収益の向上に向けて、具体的にどのようなことをお考えでしょうか。

 また、金利上昇は歳入面で運用収益の向上が図られる好機であるという一方で、歳出面では、県債の利払い負担が増すことにもつながると。県債の市場公募債の発行をめぐって、5年債、10年債、20年債といった年限別の発行額について、従来に比べて大幅に増やす、もしくは減らすなど、市場公募債の発行について、新たに検討をしていることがありましたら御教示ください。

(知事)まず、収益のほう、基金の運用ということになろうかと思います。福岡県の基金の運用につきましては、かねてから全ての基金を財政課が一つのものとして一括運用を行っています。そういう中で、運用収益の向上に向けて、ゼロ金利政策の中でも、預金から信用力の高い債券にシフトするなどの努力をこれまでやってきました。その結果、今は大体債券が約7割、それから預金が約3割という比率になっていると思います。

 今後、金利が上昇局面にあるということで、運用収益の向上に向けてのチャンスというふうなことはあると思います。それをどうやっていくのかというと、債券運用の範囲を拡大するとか、あるいは預金の運用についても金融機関同士を競わせる、そういうふうな競争性を高めるとか、こういったやり方が考えられるわけですが、一方でやはりリスクというものをちゃんと考えておかないといけない、元本の安全性というものをちゃんと保たなければいけない、それから資金というものも、何でもかんでも債券にしてしまうと緊急の資金需要に応えられませんから、そういう資金の流動性をしっかり確保しておかないといけない、こういったことを両立させなければいけません。

 それともう一つは、やはり運用先の金融機関との調整というものも必要になります。こういったことについて、具体的にこれからどうしていくというのをこの場で軽々には申し上げられませんが、さらに研究、検討を進め、そしてやはり何より大事なのは、債券も含めマーケット、その中には金融機関も含まれます、マーケットと丁寧に対話をしていくということ、このことが非常に重要でありまして、こういったことを通じて収益の向上に努めていきたいと思います。

 それから、今度は利払いのほうです。今年度、令和7年度の市場公募債の発行というものにあたりましては、一昨年度、日銀がマイナス金利政策から転換をしましたので、こういうことを踏まえると、債券市場において金利が上昇するであろう、上昇局面は続くだろうと私としても見込みました。これで、私から直接財政課に指示をしまして、全体としてまず日銀の会合があると上がってきますから、まず全体として発行時期を前倒しするということを指示しました。それからさらに、金利が大幅に上昇していました超長期債、本県でいうと20年物、この発行を抑制しました。そして、調達金利の低減を図ったところです。

 さらに、もう一つの工夫としては、今マーケットのほうでも非常に歓迎されます、いわゆるESG債の発行です。今年度は、全国で初めてワンヘルスボンドというものを50億、それからグリーンボンドを200億発行しました。いずれも投資家の皆様から非常に好評、人気をいただきまして、一般の地方債と比べまして0.02%低い利率で発行ができました。この結果、金額で言いますと、二つの債券トータルで2,500万円の利払いの削減につなげることができました。

 今後の発行にあたっても、やはり金利の動き、マーケットの動き、こういうものをしっかりと見ながら、これもやはりマーケットとの対話が重要になります。そして、できる限り調達金利の低減を図るということでやっていきたいと思っています。

 

(毎日新聞)日産関係での質問です。先日、追浜工場から移管させる車種の生産が2027年2月頃から始まると報道がありました。福岡への従業員が徐々に増えることが予想されますが、県が考えている施策について何かあれば教えてください。

(知事)一部報道機関から、追浜から苅田のほうに生産移管される時期、あるいは受入れ側の日産自動車九州の増員規模について報道がされたことは承知しています。しかし、先日、私も日産自動車九州の芦澤社長とも直接お話をする機会がありました。こういうふうなことの中で、芦澤社長からは、日産自動車本社ならびに日産自動車九州として、生産移管が始まる時期、あるいは転籍する従業員の皆様の規模などは具体的に明らかにしたことはない、現段階でそういうことはないというお話でして、取材努力の中で記事を書かれたのかなというふうなことはおっしゃっていました。

 そういう中ですが、生産移管の完了というのは、昨年7月、令和9年度末、つまり令和10年3月がそれに当たります、これを公表されていました。令和10年の3月というと、時間があるようでないんですね。やはり日産としても、限られた時間の中で生産移管を円滑に進めていかなければならない。そう考えますと、常識的に考えて、追浜がこの日に閉じました、明日から一斉に全ての車種を苅田で始めますというのは考えにくいわけです。やはりスムーズに段階的に生産移管というものを、スピード感も持ちながら進めていくということは、これは一般的には考えられることではないかなというふうに思いますし、また、芦澤社長もそういうことが必要だということはおっしゃっていました。

 そして私からは、やはりまず従業員の皆様の受け入れの問題。これはよく従業員の数云々と言いますけど、神奈川からこっちに家族ぐるみで来るわけで、そうするとやっぱり色々な御不安があると思います。こどもの学校、あるいは配偶者の方の仕事、働きたい、そういう仕事先、色々なことがあろうかと思います。こういう従業員並びにその御家族の皆様に不安なく福岡県に来ていただけるよう最善の努力を行うということは芦澤社長にも申し上げました。これは、もちろん、苅田町、北九州市、行橋市、みやこ町等々の自治体の皆様とも協力して連携して行うということを申し上げました。

 このためにも、私から申し上げたのは、やはりきめ細かな対応が必要だと。極端に言えば、1,000人いらっしゃれば1,000通りの対応が必要になります。まず住居の問題。それから、こどもさんが通う学校。義務教育だけとは限りません。それから、配偶者の方、御家族に働きたいという御希望があれば、その仕事のマッチングも必要になります。それから、御家族の状況によっては医療や介護といったものについての情報も必要になります。こういったことについてしっかりと我々も情報提供していきたいので、日産のほうからも情報が出せる段階になったら我々のほうに御提供いただきたいということは申し上げています。

 それからもう一つは、サプライヤーさんの問題です。やはりサプライヤーさんの皆様方も、これから色々な動きがあろうかと思います。土地の情報でありますとか、あるいは県や市町村の支援措置、または人材の確保の御相談、こういったことについてしっかりとサポートをしていきますので、これについてももちろん我々も直接各企業の皆様から御相談があれば対応しますが、もし日産のほうでそういう御相談を受けるということがあれば、それも我々につないでいただければ、しっかりと対応していくということを申し上げました。

 いずれにせよ、日産自動車九州への生産移管、これは非常に我々にとっても大きなチャンスでもあり、また重要な問題でありますので、着実に対応していきます。やはり北部九州が未来に向けて成長を続ける自動車の開発・生産拠点を通して発展していけるように、福岡県がリーダーシップを発揮して関係自治体との連携調整を図っていきます。

 

(TNC)今の自動車の関係で、中国が日本に向けた輸出規制などをしていることでの自動車・半導体産業への影響をどのように考えていらっしゃるか教えてください。

(知事)レアアースの問題ですね。中国が日本に向けての、まず軍民両用品目の輸出禁止等々で、レアアースについてもということで、これは具体的にどうなるというのをよく調べていく必要があると思いますが、やはり本県産業への具体的な影響というのは、今後きめ細かく調査をしていきたいと思っています。

 今まさにレアアース、レアメタルについて御質問いただいたということで、一つお話をさせていただきますと、レアアースとレアメタルというのは非常に分かりにくいですが、レアメタルが31種で、その中で希土類としてレアアースというのが17種類あるということですね。このレアアースって何に使われるかというと、色々使われますけども、自動車でいうとEVとか、あるいはハイブリッドのモーター用の永久磁石に使われると。それから今度はレアメタルというのは、リチウムとかコバルトとかニッケルとかになりますが、こういったものは、まさにEVのバッテリー、それから、我々が使っているスマホ、パソコン、こういったものに使っているわけです。まさに自動車にとっても、あるいは半導体の製造などにとっても不可欠な基幹材料ということになりまして、しかし、この資源というものが今、中国がというお話があっているように、こういった資源はやはり特定の国に供給が偏っています。レアアースは中国が世界の6割以上を産出しているし、レアメタルについても中国や南アフリカ等に非常に偏っているという状況です。そうなりますと、やはり地政学的なリスク、あるいは国際情勢の変化、こういうことによって供給が不安定化するという懸念が付きまとうわけです。

 しかし、我々自治体として、それに対してどう対応していくかが非常に難しいのですが、我々が今取り組んでいますのは、自動車で言いますと、中古EVというものを循環させていこうということです。GBNet福岡というものを、もう何回も発表しましたが、やっています。これは繰り返しになりますけど、ロシアへは今輸出は禁止されていますが、その状況の中でも中古のEVの8割は国外に出ているという状況です。

 そうなりますと、もちろんEVとして使われるかもしれませんが、その後結局バッテリー等々からレアメタル、あるいはレアアース、そういうものが抽出されて、またそれを高い値段で日本が買っている、こういう状況になる。これはやはり国益を損なう状況にあると我々は考えています。こういったことから、このGBNet福岡というものを立ち上げ、国内での安定的なレアメタルの供給体制を確立するということで、EVバッテリーの資源循環システムの福岡モデルというものをつくっていこうというのがこのGBNet福岡です。

 まさに今、こういう問題が起こったわけですけど、やはり我々が国内で既に使用されている資源を循環させるということ、これが海外からの資源依存度を低減させて、そしてレアメタルのサプライチェーンの強靱化に直結するものだと思っています。このことはやはり経済安全保障の観点から重要であると考えていまして、GBNet福岡は極めてこれから重要な役割を担っていく取り組みだというふうに思っています。

 

(西日本新聞)再び衆院解散の話になるのですが、特に実務的に教えていただきたいのが、もし衆院解散になって、国の当初予算案の成立が遅れた場合、県の予算編成も後ろ倒しになったりとか、内容をもう一回変更したりとか、そういう可能性ってあったりするのでしょうか。

(知事)これはあまり今まで経験がないのですが、万が一、今の当初予算が大幅に変更されるということになりますと、我々の国の事業、特に言えば交付金等々を財源とした事業というものについては、これは見直さなければいけない、考え直さなければいけないということになりますから、そういう事態になれば、我々の予算というものも一旦成立をした後でも補正をかけていくということが必要になろうかと思います。まあしかし、今まではあまりそういうケースはないのですが。

 いずれにしても、現在の段階においては、我々は国のほうで今閣議決定をされている予算案というものに立脚をして県の予算を考えていくと。もちろん、県単独の事業費はこれは別です。やはり国の交付金等々を財源とした事業というのは国の予算成立を待ってということになりますから。

(西日本新聞)今のところは、今県が想定している県の予算編成の時期というのは、仮に衆院選、予算成立ができなかったとしても、変更なくやるということですか。

(知事)これを変えることは考えていません。

(西日本新聞)それと、衆院解散をめぐって、国民民主の玉木党首は、もし解散したら国の当初予算案に賛成できなくなる的な発言をされていたりとか、もし仮に衆院選があった後もちょっと予算成立の時期が不透明な状況になっています。それと、千葉県の熊谷知事は、自治体が多忙な時期の解散は困ると苦言を呈しています。服部知事から見て、衆院解散についての注文とか懸念があれば教えていただけないでしょうか。

(知事)これはもう先ほどの繰り返しになりますが、やはり内閣総理大臣において様々な政治・経済の状況等を総合的に勘案された上で、解散というものは熟慮・断行されるものであるというふうに思います。これについて私からとやかく申し上げるべきところはありません。

 ただ、実務的にやはりちょうどこの時期ですので、予算というものの編成時期ということで、国あるいは地方自治体にも大きな影響がある時期になっていますので、総理におかれては、やはり極力その影響が最小限となるよう、時期等も勘案の上に最終的な御判断をしていただきたいというふうに思っています。

(終了)

 

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