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福祉避難所について
福祉避難所とは
〇 定義
福祉避難所とは、要配慮者(主として高齢者、障がいのある人、乳幼児その他の特に配慮を要する者)のための避難所のことであり一般の避難所では生活することが困難な要配慮者が、避難所での生活において特別な配慮が受けられるなど、要配慮者の状態に応じて安心して生活ができる体制が整備された施設です。
○ 施設の種別
一般の避難所は、公民館や学校施設等の公共施設が多く指定されています。福祉避難所は公共施設に加えて特別養護老人ホームや障がい者支援施設等の、社会福祉施設(民間施設)があります。また、ホテルや旅館等の宿泊施設も福祉避難所として使用できることもあります。
施設分類 |
代表的な施設 |
社会福祉施設 |
特別養護老人ホーム、障がい者支援施設 等 |
一般の避難所 |
公民館や学校施設 等 |
宿泊施設 |
ホテルや旅館 |
〇 福祉避難スペース
一般の避難所の中に要配慮者の方のための福祉避難スペースを設置し、福祉避難所を兼ねた避難所もあります。
(設置例)
学校施設の体育館が一般の避難所となっている場合、体育館の一画や教室、保健室等の別室を要配慮者用の福祉避難スペースとする。
福祉避難スペース【学校での設置例】 [PDFファイル/26KB]
〇 福祉避難所への避難の順路
福祉避難所へ避難する場合、次の2通りが想定され、市町村ごとに避難の順路を定めています。
(1)自宅から一次避難所に避難後、福祉避難所へ避難
自宅 → 一般の避難所 → 福祉避難所
(2)自宅から直接、福祉避難所へ避難
自宅 → 福祉避難所
上記のどちらの場合でも、要配慮者の方の家族や自主防災組織市町村職員等の支援のもと、福祉避難所への避難(移送)を行います。
〇 福祉避難所の周知・把握
実際にあった事例
平成28年の熊本地震の際には、住民、特に要配慮者の方やその家族への福祉避難所の周知が十分に行われておらず、次のような問題が発生しました。
・一般の避難所に避難することをためらい、自宅で過ごしたり車中泊をせざるを得ない状況が続いた。
・福祉避難所に一般の方が多数避難し要配慮者の方を受け入れることができなかった。
★お願い★
福祉避難所は、より専門的な支援や、援護の必要性の高い避難者のために確保されるものです。福祉避難所は要配慮者の方のための避難所であることについて、皆さんのご理解とご協力をお願いします。
〇 要配慮者の方の把握
地域で、福祉避難所へ避難する必要のある要配慮者の方がお住まいの場合、次のことを平時から把握しておく必要があります。
地域内の要配慮者の把握
・どこに住んでいるか?
・どういった理由からどのような配慮が必要なのか?
・家族と暮らしているか?一人暮らしか?
避難方法の確認
・どうやって、避難(移送)をするのか?
・だれが、避難(移送)を支援するのか?
周辺地域の福祉避難所の確認
・どこにあるのか?
・どの経路が安全か?
〇 まとめ
福祉避難所とは一般の避難所での避難生活が困難な方、いわゆる要配慮者の方のための避難所です。
要配慮者とは、高齢者、障がいのある人、乳幼児その他の特に配慮を要する方です。その他とは、妊産婦、傷病者、内部障がいのある人、難病患者などが想定されます。
一般の避難所の中に、要配慮者の方のための福祉避難スペースを設けることもあります。
福祉避難所は発災直後から開設されるものではなく、必要に応じて市町村の判断で開設されます。
〇 参考資料
福祉避難所の利用を検討されている方へ
災害時に備えて、必要な備蓄品や避難する場所について、ご家族など避難のお手伝いをしてくれる方と一緒にあらかじめ確認しておきましょう。
福祉避難所の場所など詳しいことは、お住いの市町村にお尋ねください。
市町村福祉避難所担当課一覧 [Excelファイル/19KB]