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この会見録は発言をそのままではなく、文章とする際読みやすいように整理したものです。
この知事記者会見録の模様は、 ふくおかインターネットテレビ で動画配信しています。
新しい福岡武道館が令和8年1月オープン! (警察本部警務部教養課)
新しい福岡武道館が令和8年1月オープン! [PDFファイル/224KB]
第33回福岡県文化賞受賞者を決定しました (文化振興課)
第33回福岡県文化賞受賞者を決定しました [PDFファイル/1.16MB]
食べ残しによる食品ロス削減!「持って帰っていいと(eat)ボックス」の配付を開始します!
(循環型社会推進課)
食べ残しによる食品ロス削減!「持って帰っていいと(eat)ボックス」の配付を開始します! [PDFファイル/156KB]
(知事)
皆さんおはようございます。今日私から発表事項2件と、呼びかけをさせていただく事項が1件です。
まず1件目ですが、県が建設を現在進めています新しい福岡武道館が、令和8年1月5日に開館します。
皆さんよく前を通られるので分かると思うのですが、今回の新しい武道館、現在は大濠公園のところにあります。あれを移転しているわけです。新しい福岡武道館は県庁から見ますと、福岡市民体育館のお隣に建設中です。これは、地下鉄の千代県庁口からもすぐです。それからJRの吉塚駅からも歩いて10分かからないと思います。
そういったことで非常にアクセスがいい場所です。そして駐車場ももちろん整備をします。そして福岡市民体育館と同じ敷地内につくるということで、福岡市さんとも連携をしまして、福岡市民体育館の駐車場も利用ができるということで、お互いにそういうふうな形にしています。
さらに、県庁の一般外来駐車場、これは今来庁者の方だけに利用を限っていますが、1月5日からは来庁者以外の方も有料で利用できるようになります。ぜひ、県庁からもすぐですから、武道館を利用する皆様方にもご利用いただきたいと思っています。
それから、この建物のデザインです。デザインのコンセプトとしましては、「武道の精神と福岡の文化の融和による武道振興の新たな拠点の創出」です。伝統的な武道の精神を表現する、格式高く重厚感のある「和」のデザインとしました。
縦に並んだ列柱と大きな庇、これにより日本家屋の縁側のような空間をつくって、「和」の趣を演出しています。また「武道」と「福岡の文化」、これをつなごうということで、外観は博多織をモチーフとした縦模様で福岡らしさを演出しています。そして館内ですが、人間国宝で福岡県の文化賞の受賞者でもいらっしゃいます福島善三さんの小石原焼をはじめ、博多人形など福岡県の伝統工芸品を展示します。
では建物の施設はどうなっているのかということです。建物は地上4階、地下1階の造りとなっていまして、鉄筋コンクリート造です。
上のほうから言いますと、弓道場が4階にありまして、12人立ちです。それから柔道場は2階3階。柔道場、剣道場それぞれ4面ずつとれることとなっており、これは2階にありまして、3階は柔道場、剣道場の観覧席としています。約1,000席を用意します。
そして相撲の土俵は1階に備えています。
さらに、この今回の武道館の特徴といたしまして、新たに体育館を整備しました。これが地下1階です。もちろん武道館ですが、バスケットボールなど多様なスポーツがこの体育館で可能となります。そして先ほどから福岡市との連携も申し上げております。福岡市民体育館との間に連絡通路を設け、市民体育館とこの武道館、一体的な運営を行いたいと考えています。
そしてこの新しい武道館ですが、環境に配慮し、人と自然にやさしい施設です。新築する県有施設としては初めてとなります、高効率空調を設置するなど、50%以上の省エネルギー化、いわゆるZEB Ready以上を図っており、併せて太陽光発電設備も備えています。
そしてバリアフリーという観点からも、エレベーター、車椅子用の観覧席、そして車椅子用の駐車場も整備するなど、バリアフリー化に努めています。そして柔剣道場の観覧席1,000席と申しましたが、こういう観覧席や、あるいは内壁、ここには県産木材を活用しているところです。
こういった施設を今建設中です。開館に先立ち、記念イベントを開催したいと思っています。この記念イベントのPR動画をぜひご覧ください。
~PR動画~
15秒ほど短い動画です。12月20日に開館記念式典を開催します。
この式典は関係者の方のみとしますが、12月20日の午後には各種の武道競技の演舞を行います。この演舞は県民の皆様にご覧いただけます。入場無料であり、また事前申し込みもいりません。たくさんの皆様に、この新しい武道館に来ていただき、武道の演武をご覧いただきたいと思います。
それからオープニングイベントですが、来年の1月24日に開催します。MCに福岡で活動していらっしゃいますパラシュート部隊にお願いをいたしまして、東京そしてパリオリンピックの柔道金メダリストの永瀬貴規選手、そしてシドニーオリンピックの柔道銅メダリストの日下部基栄さん、それから本県の武道指導員として柔道や剣道の国際大会などで活躍します警察術科特別訓練員によるトークイベントを開催します。
そしてオープニングイベントですが、これが午前中予定をしており、午後1時半からは、各競技会場において、スポーツ教室、あるいはその体験会といったものを開催します。国内外で活躍するトップアスリートの皆さんから直接指導を受けられるとても貴重な機会になりますので、ぜひご参加をいただきたいと思います。
これは申し込みが必要で、お申し込みいただける方はここに要件を載せています。今日から参加申し込みの受け付けを開始いたします。11月30日まで受け付けしますので、多くの皆さんのお申し込みをお待ちしております。
それからこの施設、武道館の利用料金、あるいは一般の利用を希望される方の予約の受け付けは11月以降、福岡県警察のホームページなどに順次発表いたしますので、ご確認いただきたいと思います。
新しいこの武道館、県警察の術科訓練の推進向上とともに、本県の武道・スポーツ振興の新たな拠点として、多くの方々に愛していただける施設となりますよう、県といたしましても、県警察と力を合わせてしっかりと取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いします。
それでは、2件目です。まず申し上げますが、福岡県文化賞を毎年差し上げています。今年の福岡県文化賞の受賞者が決定しました。
この福岡県文化賞とは何かということですが、県民の皆様の幅広い文化活動を促進し、福岡県の文化の向上・発展を図るということを目的といたしまして、平成5年度から毎年この文化振興に顕著なご功績のあった個人または団体に贈っているものです。
これまで126の個人・団体の皆様の表彰を行ってまいりました。このたび市町村、あるいは文化関係団体、報道機関の皆様からご推薦いただきました個人・団体の中から、外部有識者の皆様で構成されます福岡県文化賞選考委員会において、福岡県文化賞の受賞者を決定したところです。
お手元の資料2ページ以降に詳細を記載しています。
まず、この文化賞には3つ部門があります。
最初は個性的・創造的な文化活動を行って、優れた業績を残された個人・団体にお贈りする創造部門です。今年は映画監督の石井岳龍さんにお贈りしたいと思います。
石井さんは福岡市の出身です。全編福岡ロケの「水の中の八月」をはじめとした数々の映画を制作され、国際映画祭でグランプリを受賞されるなど、国際的にも高い評価を受けていらっしゃいます。また、令和6年度には「箱男」というものが評価されまして、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞されました。こうした国内外でのご活躍に加えまして、平成18年から令和5年まで神戸芸術工科大学で教授として教鞭をとられました他、著書に「映画創作と自分革命 映画創作をめぐって」というのがあり、映画の持つ根源的な意義と映画の創作方法をまとめ、広く映画に関わる人材育成に取り組まれるなど、福岡県にとどまらず、日本映画会の向上・発展に貢献されています。
次に、社会部門です。これは地域の特性を活かした活動を通じて、地域社会づくりにご功績のあった個人・団体にお贈りするものです。
今回は料理研究家でいらっしゃいまして、管理栄養士の資格をお持ちで、福岡女子大学の客員教授を務めていただいています、村上祥子さんにお贈りいたします。
村上さんは昭和48年、アメリカ・カリフォルニアアーモンド料理コンテストで優勝されました。これをきっかけとしてメディアにデビューをされまして、現在、単行本は600冊、出版部数は1,300万部となっています。また、福岡女子大学で教鞭をとっていただいています。病態栄養指導実習講座というものを担当していただきまして、糖尿病を患っていらっしゃる方が自宅でできる治療食の開発に努めていただいています。油控えめでも、1人分でも、短時間で美味しく調理できる電子レンジというものに着目いたしまして、以来研鑽を重ねられ、電子レンジ調理の第一人者と言われています。さらに現在でも福岡において料理教室を月4回開催されるなど、福岡を拠点として、本県の食文化の振興にご貢献いただいています。
それから3番目、奨励部門です。個性的または創造的な創作活動を行い、将来活躍が期待される個人、団体にお送りします。今回は西南学院大学大学院生の鈴木結生さんにお送りします。
鈴木さんは大学在学中の令和6年に、「人にはどれほどの本がいるか」という小説をお書きになり、第10回の林芙美子文学賞の佳作をお受けになりました。これがデビューとなったわけです。さらに翌年の令和7年、小説「ゲーテはすべてを言った」というものを発表されまして、21世紀生まれの作家としては初めて芥川賞を受賞されました。このように、大学で英文学を研究するかたわら活発な創作活動を行っており、本県の文化振興にご貢献をいただいております。
3つの部門、3名の個人の方に今回はお送りすることとしています。
この福岡県文化賞の贈呈式と記念イベントを開催します。今、福岡県芸術文化祭2025の期間です。福岡県芸術文化祭のイベントといたしまして、12月18日に大濠公園の能楽堂の舞台を活用して、この贈呈式と記念イベントを行いたいと思っています。
詳細につきましては後日お知らせします。報道機関の皆様にもぜひお越しいただければと思っていますので、よろしくお願いします。
最後にお呼びかけでございます。
我々も飲食店に行くと、やっぱりどうしても全部食べきれないと、いわゆる食べ残しというものが出ます。これがすなわち食品ロスに繋がっているわけです。
この食品ロスを減らそうということで、福岡県としてオリジナルの食べ残しの持ち帰りボックス「持って帰っていいと(eat)ボックス」を製作いたしまして、今月1日から居酒屋さん、あるいはレストランなど、県内131の飲食店で提供をさせていただいています。
今お聞きになって分かるように、方言の「いいと」と、英語の「eat」をかけて福岡らしい名前にしました。
ボックスの側面には、県庁1階にも展示をしています、またエレベーターホールにも展示していますが、障がいのある方のアート「まごころアート」で飾った福岡県オリジナルのボックスとしています。
この実施店舗ですが、県のホームページで公開しています他、お店には目印となる「持って帰っていいと(eat)ボックス」というステッカーを表示していますので、ぜひご利用いただきたいと思います。
実施期間は12月31日までとしています。まずは、お店で提供される料理を美味しく食べていただくことが大切ですが、どうしても食べきれないという時には遠慮なくこのボックスを活用していただいて、食品ロス削減にもご協力いただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
私からは以上です。
(時事通信)武道館について1点伺いたいと思いますけど、基本的なことなんですが、武道館整備費用というのはおいくらぐらいになってくるものですか。
(知事)予算額ベースで約122億円を見込んでいます。これは建設工事、さらに大濠公園の現武道館の解体、これにやはり9億円ほどかかります。それから土地の賃借料、あれ国有地ですので、福岡市さんもお払いになっていますけども、我々も土地の賃借料もお払いする、そういったことを見込んでいます。
(毎日新聞)「持って帰っていいと(eat)ボックス」のことでお伺いしたいんですが、飲食店においては独自にボックスとか用意しているところがありますけど、改めまして、県がやる意義とか狙いというところを教えていただけますか。
(知事)今おっしゃったように、私もお願いしたことがあります。「食べ切れんけん持って帰れんかね」と言ったら、透明のケースを提供していただいて、「どうぞ」と言っていただいたこともあります。ただ、やっぱり今御質問のように飲食店によってはということで、なかなか持ち帰りというものが日本では普及していないんですね。アメリカなんかですと、ドギーバッグとかいって結構大体レストランに行くとあるんですけど、日本ではなかなか普及していない。これはやっぱりもったいないですよね、本当に。せっかくのお料理が捨てられると、食品ロスになってしまうということなので。これをぜひやはり県民の皆様方に、しっかりと意識を持って使っていただきたいなと。そしてできれば楽しく、このお持ち帰りというものも受け止めていただいて、食品ロスの削減というものを広げていきたいなということで今回、我々のほうでこのボックスを作ったということです。
これを契機として、飲食店の皆様方も、自主的にまたこういう取り組みを、今回131店舗ですが、それ以外の皆様にもぜひ取り組みが広がればと思っています。
(共同通信)SNSでの誤情報の拡散についてちょっとお伺いしたいんですけども、朝倉市で計画が浮上したマンションの建設をめぐって、外国人が多数居住との情報に県が開発許可を出したなどと虚偽の情報が拡散されて、それ自体は担当課の方が情報を否定する記者会見を開かれました。また、北九州市ではアレルギー対応の給食を出したというクレームについて、市が今度はムスリムに配慮した給食を始めたといった誤情報も広がりました。いずれの背景にも、地域住民の外国人に対する不安とか戸惑いみたいなものもあるのではないかという指摘もあったりして、それで、北九州市の武内市長が外国人施策について、国が無策であって、しわ寄せが市民にと述べていらっしゃいます。
知事は、このような外国人関連の誤情報の拡散の動きについて、どのように感じていらっしゃるかというのと、また、知事会見でも度々御説明されている分もあると思いますけど、こういった状況も踏まえた外国人政策というものについて、今度新しい政権ができると思いますけれども、どのようなことを求めたいかお伺いします。
(知事)外国人の皆さんとの共生についてになろうかと思います。確かに、外国人の方の中には違法行為をする方もいらっしゃる。そういったこともあって、なかなか外国人の皆さんが同じ地域にお住まいになるということに不安を感じるという方々がいらっしゃるというのもこれは事実だと思います。ただ、やはり今、我々の社会は様々な分野において、外国人の皆さんの力といいますか、というものがなくしては成り立たないという状況にもなっているわけです。そしてまた当然、そういう違法行為を行うような外国人に対しては厳然として法律に基づいた対処をしていく、このことは当然であると思います。
しかし、きちんと日本国内の法律を守り、そして地域住民の皆さんとも仲よくといいますか、しっかりと交わって生活していこうという、同じ生活者として頑張っていらっしゃる方もたくさんいらっしゃるわけでありますので、ここは我々のほうも、そういう色々な誤情報といいますか、SNS等を使ったものの真意というものをしっかりと見極めて判断して対応していく必要があると思います。
外国人との共生施策について、武内市長のお話もあったと伺っていますけども、私もかねて申し上げておりますように、やはり今、国は、秩序ある外国人との共生社会をつくろうということで、新たな司令塔組織をつくるということになりました。それはもちろん、今申し上げたように色々なことについて検討されるんだと思います。違法なことをした方に対して厳然とする、これは当たり前ですけど、では、日本としてどれぐらいの外国人の皆さんを受け入れることが可能であるのか、また適切であるのか、そういった総量というものについても検討されるのかなと思っています。
いずれにしても、今まで共に生活者で暮らす外国人の皆さんとの共生の取り組み、これについては、国のほうからはあまり御支援をいただいていない。やはり市町村であるとか、あるいは都道府県であるとか、あるいはまたボランティアの皆さんとか、そういった皆さん方の取り組みによって立っておるところがほとんどでありますので、国においては、今回のこの新しい司令塔組織の中で、そういう共生社会づくりというものについてもしっかりとした方針を示していただきたいし、また具体的な施策というものを打っていただきたいと思います。
(西日本新聞)関連してなんですけど、今回の一連の騒動を受けて、県の外国人政策で何か見直しを考えているとか、そういうことはありますか。
(知事)現段階において特にありませんが、国土交通省のほうでも外国人による不動産の取得については今調査をされていると聞いていますので、そういった調査結果等もしっかりと我々も把握して、このことが実情とかけ離れた不動産価格の上昇であるとか、あるいは安全保障上の問題があるような土地の取得であるとか、そのようなことが起こらないように、我々もそういう調査結果を踏まえて今後考えていきたいと思います。当然、国の取り組みというもの、これを基にしてということになると思います。
(西日本新聞)先日、須恵町の補助教員が教員免許状の偽造をしたということで逮捕される事件が起きました。補助教員ということなので、各市町村に採用は委ねられていると思うのですが、なかなか名字を変えていたりとか、偽装の手口も精巧だったりとかして、過去の犯罪歴とか見抜けない状況があると思うのですが、県として、市町村のそういった教職員というか、教育関係に就くスタッフの採用について、何かアシストじゃないんですけど、こういった事案が起こらないような再発防止策として、県として取り組みたいこととかあったら教えていただきたいと思います。
(知事)今回の事案は、須恵町の補助教員としての職員採用に係る事案でして、県としてもまだ詳細な報告は受けていないという状況です。しかし、全国的に教育の質というものを担保する、このために免許制度があるわけです。これに鑑みますと、今回のこの事案は、免許状を偽造している、コピーを利用して免許状を偽造しているという事案でございまして、このようなことが起こっていること、これは大変遺憾に存じています。
ただ、今回の事案は補助教員の採用であるので、国のほうのデータベースを活用することが難しかったということは聞いております。しかし、採用に当たって複写本、コピーをもって確認をしていたことが非常に最大の問題であって、原本をもって確認をすべきであると思います。
これにつきましては、我々としても、県の教職員採用に当たっても、国からも通知が出ております。これをしっかりと改めて確認し、またそれを遵守し、データベースの活用、そして免許状の原本確認、これを徹底していきたいと思います。
それと、今回の事案では、やはり子どもたちに被害が発生しています。これも極めて重大な問題でありますので、不安を抱える子どもたちの心のケアを第一にしなければいけない。県としてもスクールカウンセラーの派遣など、須恵町の教育委員会とも連携をとりながら、必要な措置をとってまいりたいと思っています。
(西日本新聞)教員免許状の原本の確認の徹底とか、国のデータベースの活用の取り組みとか、そういったことを今回の事案を受けて、改めて県教委として各市町村に通知したとか、そういうのはあったんでしょうか。
(教職員課)今回の事案はあくまでも須恵町の職員の事案に関することで、県の任用手続に関するものではありませんので、県教育委員会としての改めての通知というものはありませんが、我々、任用に関して、国の仕組を遵守していく、ということでお答えをしているということです。
(読売新聞)SNSの誤情報、今回は朝倉で、県が認可していないのに認可したというような話が流れて、今回県はすぐに異例のレクを行われて、違うと発表されたと思うんですが、ちょっともう1回そこの、すぐに打ち消したというところの狙いと、今回の騒動を踏まえて知事が思われることとか、もしあればちょっと教えていただきたいと思います。
(知事)SNSでの発信があり、そして、地元の方も含め、県にも多数の問い合わせのお電話等もかかってきたと。これは住民の皆さんの不安ということ、それと県においても事務執行上、非常に対応が大変であったということ、こういう状況でした。
それで、やはり明らかに、今回事業者さんのほうから申請が上がって、また、許可を出したというふうな経緯はありませんでしたので、正しい情報を県として地元の皆様をはじめ、関係の皆様にお伝えするべきであると考えて、報道機関の皆様にも集まっていただいて、記者会見を担当課のほうで開かせていただいたものです。
SNSとか、色々な今の情報通信手段が発達して、非常に便利ではあるのですが、こういうのはフェイクニュースというか、誤情報が拡散するということも、そういうリスクもやはり同時にあると。これを今後どういうふうにしていくのか。我々はそれを管理するすべは持ちませんので、やはりその管理者の方の自己規制といいますか、色々なことも含めて今後検討されるべきではないかなと思っています。
(西日本新聞)中央政界の動向に絡んでお聞きします。先日、自民党の高市総裁が誕生したのですが、公明党の連立離脱が影響して、いまだ首班指名の見込みも立っていません。経済対策や予算編成について指示できていない状況が続いています。県の予算スケジュールへの影響や懸念とか、そういったことが現時点であるのかというのをお伺いします。
(知事)正直言って、公明党の連立政権離脱、非常に驚きました。そこはもう正直な感想です。やはり26年にわたる連立政権でしたので、それが突然なくなるということで、非常に驚いたわけですが、しかし、これは自民・公明の両党間における話し合いの結果で、私からこれについて、良いの悪いのと申し上げるべきことではないと思います。
しかし、今、我々の予算編成の影響という観点で御質問いただきましたが、それだけではなく、今日本が置かれている状況というのを私も常々色々な会合等で申し上げてるけども、内に外に非常に大変なわけですよね。国際的にも非常に緊迫した、これまでにないような厳しい安全保障環境の中に我々は置かれており、内を見れば、超少子高齢社会の只中にあって、これにまた地方として言わせていただければ、東京への人口や、あるいは税財源の一極集中が追い打ちをかける、地方は疲弊をしている、こういうふうな非常な厳しい状況にあります。
そういう中で、災害は頻発化・激甚化し、この復旧、復興もいまだ道半ばであり、さらには、先ほどからお話があっています外国人の皆様との共生についてというのも、フェイクニュースはいけませんけども、色々な御不安、国民の皆様の不安も含めて、問題提起がされているということであります。我々は非常に複雑かつ困難な課題に今直面をしています。
こういった課題にやはり一刻も早く政治として対処をしていただきたい。そして、そのためにも政治空白というものを一刻も早く解消していただきたいと思っています。
そして、お尋ねのように、やはり今、国民生活を見たときに、賃金と物価の好循環はいまだ形成されていない。8か月連続して実質賃金はマイナスです。こういう中で、やはり生活者の立場から見ても非常に物価高という問題がのしかかっています。こういったことに対する経済対策など、やはりスピード感を持って対応していただかなければいけない。これは補正予算の編成、また、来年の当初予算の編成も、一体これから日程感がどうなるのかというのが我々も全く分かりません、正直言って。我々からは一刻も早くというふうに申し上げるしかありませんが、やはりそういうふうな山積する課題の状況、あるいは国民の皆さんの生活、そういったものを第一に考えて、政策議論をしっかりと行っていただいて、そして、早期の経済対策、また、来年度の当初予算の編成というものを進めていただきたい。我々としても、極力、各省庁において今、実務的には色々やっておられるところもあると思いますから、そういう情報の獲得、収集には努めまして、来年の予算編成に向けても齟齬のないように努めてまいりたいと思っています。
(日経新聞)日産関連でお伺いいたします。一部報道で、追浜工場の従業員が原則、九州へ転籍されると報じられています。受入れ体制をどのように整えるか、何か知事としてお考えがあればお聞かせください。
(知事)先日、日産九州の創業50周年、日産の九州での生産拠点の50周年記念の行事がありまして、その際にエスピノーサCEOもお見えでございまして、久しぶりに私もお話をしました。ただ、今お尋ねがありましたが、やはり日産としても今、労使協議を行っていると。そういう中で、日産自動車九州への転籍を原則とするという方針は、従業員の皆様にお伝えをしているということです。
ただ、現時点でやはり従業員の皆さんも、御家族もあり、色々な御事情もある。みんながみんな、右から左に九州に来るというわけにもいかないということがあろうかと思います。そういったことから、現段階では、どれぐらいの数の従業員の方が、またその御家族が福岡のほうにお見えになるのかというのは明らかにされていません。
そして、生産移管についても、スタートする時期というのも明らかにされていません。これについては、具体的に先日もお会いした際もお話はありませんでした。我々としても、この生産移管、今年7月の公表では令和9年度末に生産移管を完了するというお話が出ていますので、生産移管のスタートは分からないと申しましたけども、いずれにしても令和9年度末ですから、もうあまり時間がないんですね。そういう中で、この生産移管を円滑に進められるように、やはり地域を挙げて迅速に的確に対応していきたいと思います。
このために、北九州市さん、行橋市さん、それから苅田町さんとも事務レベルの連絡体制を立ち上げ、そして色々な情報が錯綜するといけませんので、県がまず窓口を一本化して、全ての情報については日産からも県に提供いただくという体制で今臨んでいます。その情報があった場合には、市町とも情報共有して対応していきたいと思います。それからまた、我々としても、従業員の皆さん方がお見えになるには住宅が必要であるとか、あるいは実際に従業員が増えると、今でもやっぱり道路の渋滞の問題が現地ではあるんですね。こういう渋滞対策とかそういったものも、やはり自治体としてはしっかり取り組まなければいけないというふうに思っています。
(FBS)先日閉幕した関西万博についてお伺いしたいんですが、本県でもワンヘルスに関する展示をされるなど関わってこられたと思うんですけど、改めて、そういった成果や万博閉幕に伴う知事の所感などあれば教えてください。
(知事)大阪・関西万博、大変な盛況で、吉村知事も、成功裏に終わったという評価をされていました。本当に世界中からたくさんの方が集う、またとない機会となったのではないかと思います。こういう中で、我々も色々やりましたが、一つは九州7県共同で、「Treasure Island・KYUSHU九州の宝を世界へ」ということで、9月3日から5日の3日間、合同出展をしまして、色々な地域の特産物とか、食あるいは伝統工芸、あるいは観光地の情報等々を合同で発信をしたということがありました。このときは、この九州7県の催事には3日間で延べ4万7,000人以上、御来館をいただきました。
私もその際、福岡県のブースで呼び込みとか、あるいはお茶とかお酒の提供をさせていただいたんですが、非常に誠に申し訳ないことですが、特にお酒の試飲のところは長蛇の列になりまして、色々50種類のお酒の中から試飲を選んでいただくというシステムで、皆さん辛口がいいとか甘口がいいとか、この酒はどこで造っているかとか、色々な御質問がありました。非常に楽しいひとときでありましたが、そうやってたくさんの皆様に対して、福岡、特に食の王国・福岡というものを発信できた、非常に大きな効果があったと思います。
もう一つは、先ほど御質問でもありましたが、そもそも今回の万博、テーマをもう1回考えてみますと、「いのち輝く未来社会のデザイン」、この「いのち」という言葉を万博のテーマに掲げたのは初めてです。豊かで多様な命というものが住むこの地球を未来に残すために何をすべきなのか、これを考えるということで、万博の協会としても、地球の未来と生物多様性というもののテーマウィークを設けたわけです。我々は、まさにこれは私たちが推進しているワンヘルスの理念と相通じるものがあるということで、このテーマウィークにおいて、先ほど御質問の中にもございましたワンヘルスシンポジウムを開催しました。
これも9月28日の日曜日でした。もう万博も終盤で、色々なパビリオンにたくさんの皆様が詰めかけていて、こういうテーマでやってどれぐらいの方が来てもらえるのかなと正直言って不安でした。しかし、結果から言いますと、延べ約3,600人の方に、大人から子ども、年齢を問わず、御来場いただいて、熱心に聞いていただくことができました。
宇宙飛行士の毛利衛さんに「美しい地球を守る」という記念講演をしていただいきました。あと、トークショー、パネルディスカッションは「海を守る」、そして「森を守る」、この二つのテーマで行いまして、私も「海を守る」というトークショーのほうにタレントの金子貴俊さんたちと一緒に登壇させていただいて、お話をさせていただきました。本当に皆様、椅子が階段状になっていましたからよく顔が見えるのですが、みんな本当に真っすぐにこちらを見て聞いていただいていたと思います。
そのときも申し上げましたが、色々難しいことを言っても分からないと。我々の日常の中で、自分事として、このワンヘルスとか、あるいは環境を守る、人々の命を守っていくためにどんなことをちょっとでもやればいいのかということを考えて、行動していただくきっかけを提供できたのではないかというふうに思っています。
(FBS)先ほどの話の中でも、やはり魅力を発信できたということですが、万博を機に、西のゴールデンルートというものを、福岡市が中心ではあると思いますが、色々進められていて、そういったことで福岡県のインバウンドの獲得の受け止めとか、今後の期待感というのはどのように感じていますか。
(知事)特にそのときに西のゴールデンルートということを前面に出してはやっていません。ただ、福岡県も西のゴールデンルートには参画して取り組んでいます。こういう機会を通じて、福岡という、やっぱりなかなか知られていないところがいっぱいあるんですよ。そういう福岡の魅力をさらに掘り出していって、そして、ただ見るとかだけではなくて実際食べていただく、あるいはクラフトについても体験していただく。こういうことをどんどん提供していく。このことがインバウンドを含めて国内外のお客様をもっともっと福岡に、広島からこちらに呼び込むことができるようになると思っています。
点でやっても駄目ですから。やっぱりルートとして、西のゴールデンルート、大きく言えばそういうことですね。我々の県の中も、やはりルートとして提示をすると。そういうことがないと、点で言われても分かりませんよね。私たちも、例えば、福井県に行って、永平寺があるけど、ほかのところへの時間、距離はどうあって、どう移動すれば、どんな交通手段があるのかって分からないじゃないですか。だから、やっぱりそういうものをルートとして、交通手段、二次交通も整え、本当に安心して便利に楽しんでいただける、そういうふうな旅行商品を事業者の皆様と、あるいは市町村の皆様とも一緒に開発し、そして提示する、このことをこれからも進めていきたいと思います。
その一つがよかバスなんですよね。今はもう、よかバスは非常に人気がありますので、これも続けていきたいと思っています。
(RKB)県議会のほうで議員き章の見直しということで、3,000万ぐらいの予想だったのが200万円に収まりそうですというような発表があったんですけれども、知事としては、そういう議会のほうでも大幅な経費削減に取り組んでいるというところをどのように評価していらっしゃいますでしょうか。
(知事)我々も今、議会の皆様、トップに藏内議長がいらっしゃいますが、色々な執行部との間での見直しをすべき点はやっています。例えばペーパーレス化とか、色々なことについて、もっと合理的、効率的にやっていこうということでやっています。
それで、今回のき章の見直しは、議会のほうの独自の取り組みとしてなされたものと思っていまして、正直言って私のほうに相談があったわけではありません。議会運営委員会として、やはり経費の高騰、物価高騰というものを踏まえて、かつまた、今まで色々なき章があったんですね、見てみると。本章、それから略章、それから元議員さんのバッジとか。そういうものをただ単に素材を変えるだけではなくて、思い切って元議員さんのバッジをなくすとか、もう廃止するとか、色々な改革をなされたんだと思いまして、非常にこういった点では、我々、財政的にも助かりますし、事業の見直しとして非常にありがたいと思っています。
(終了)