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知事定例記者会見 令和5年5月30日(火曜日)

更新日:2023年5月30日更新 印刷

知事定例記者会見 令和5年5月30日(火曜日)

この会見録は発言をそのままではなく、文章とする際読みやすいように整理したものです。

この知事記者会見録の模様は、  ふくおかインターネットテレビ  で動画配信しています。

発表事項

(1)令和5年度6月補正予算の概要(財政課)

記者提供資料(令和5年度6月補正予算の概要) [PDFファイル/1.04MB]

(2)任期満了に伴う副知事の選任(人事課)

記者提供資料(任期満了に伴う副知事の選任) [PDFファイル/178KB]

(知事)今日は、6月6日に招集する県議会に提案する令和5年度6月補正予算の概要について御説明を申し上げます。

 予算編成の考え方についてです。県民の皆さんの生活・健康を支える医療・福祉施設、また、子供たちの学びや成長を支える教育施設等に対する電力・ガス・食料品等価格高騰対策に要する経費を計上しています。また、価格高騰の影響を特に受ける低所得のひとり親世帯の皆さんへの支援、そして、鶏卵価格の上昇の原因にもなっている高病原性鳥インフルエンザ対策。これに取り組むこととしています。

 補正予算の規模ですが、168億7,000万円となっています。この内訳は、電力・ガス・食料品等の価格上昇分への支援が159億円余り、低所得のひとり親世帯への支援が6億円余り、高病原性鳥インフルエンザ対策が2億円余りと、大きく三つの項目に分かれています。

 この主たる財源は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金です。この臨時交付金は、電力・ガス・食料品等の上昇分への支援の財源としていますが、この6月補正予算では、今申しましたように、約160億円を要します。ただ、今年3月に国が本県に配分していただいた臨時交付金は156億円でして、4億円ほど不足しますが、これについては前年度からの臨時交付金の繰越分をもって活用することとし、財源としているところです。

 また、昨年度は、原油価格・物価高騰対策として、地域公共交通の燃料費の上昇分への支援、また、化学肥料価格の上昇分への支援を計上していました。しかし、これらについては、現段階では事業者の皆さんの令和4年度決算がまだ出ていない。また、国において、5月の段階での化学肥料の価格等を見極めて支援を行うという動きもありますので、こういったものを見極めて9月議会に提案するという考え方で、検討をしてまいる考えです。

 なお、低所得のひとり親世帯への支援については、早急にこれを実施する必要がありますので、県議会に対し、本日の代表者会議においても、早期に御審議、早期議決をいただくようお願いをしているところです。

 それでは、それぞれの項目について御説明します。

 最初に、電力・ガス・食料品等の上昇分への支援として、医療・福祉・教育施設等の支援でございます。これは、病院・診療所、薬局、それから福祉施設では介護施設。それから、私立の保育所、私立学校、そしてこども食堂。こういった施設を対象としており、これに対して、電気代、都市ガス代、食材費、燃料費の上昇分を支援します。

 対象期間は、国による負担軽減策が9月まで実施されることとなっていますので、9月までの支援ということで期間を置いています。

 次に、生活者・事業者への支援です。これは、いずれも新規ですが、1つ目は、特別高圧で受電する中小企業の皆さんのほか、特別高圧契約をしている工業団地や、大型の商業施設ですね、ショッピングモールとか。こういったところに入居している中小企業や小規模事業者の皆さんに対して、この特別高圧で受電する電気代の上昇分を支援するものです。

 4月から8月までの期間は1キロワットアワー当たり3.5円、9月は1キロワットアワー当たり1.8円を支援することとしています。これは国による高圧受電の電気代割引額と同額の単価としています。対象となる事業所数は約4,500社と考えています。

 それから、2つ目はLPガスです。先ほど前の項では、対象が都市ガスと申し上げましたが、これはLPガスの使用世帯・事業所に対する支援です。1世帯当たり2,000円を支援することとしています。

 LPガスは皆さん御存じのとおり、ボンベで運んで使うわけですが、このLPガスの販売事業者の皆さんに4月から9月までの値引き原資を補助します。そして、各世帯の9月分の使用料金を請求するときに、今申しました2,000円を値引きしてもらうと。こういうことで、約137万世帯・事業所が対象と考えていますが、この皆さんの負担を軽減するものです。

 この2つの金額を合計していただくと分かりますが、約77億円ということで、この3月に国から配分された交付金156億円の大体半分は、この2項目で飛んでいくことになります。

 次の項目ですが、畜産・酪農家の経営継続支援です。

 今、配合飼料の原料は約90%が、それから、乾いた牧草、乾牧草、これについては60%が、輸入に依存しています。一方で、国際情勢の影響から、国際的なトウモロコシ価格の高騰、そして円安の影響を受け、配合飼料価格は上げ幅、価格ともに過去最高となったのが昨年の7月ですが、それ以降、現在も高止まりしている状況にあります。このため、昨年度に引き続き、飼料の購入経費の支援を行うものです。

 それから2点目、これは新規です。肉用子牛の出荷価格の下落に対する支援についてです。

 今申しましたように、飼料の価格が高騰している。これによって、肉用の子牛を買って育て、太らせる肥育農家の皆さんの負担が増加するということになっていまして、子牛を買い控える状況が起こっています。これを受け、酪農家が出荷する肉用子牛の価格が昨年の7月から大きく下落しています。このため、飼料価格高騰による生産コストが増えていることに加えて、買い控えが起こって価格が下がり収入も減少しているという、ダブルパンチになっている酪農家に対して、出荷価格の下落分を支援するものです。対象となる酪農家は、県内で約170戸と見ています。

 次ですが、低所得のひとり親世帯の皆さんに特別給付金を支給するというものです。これは、児童1人当たり5万円、対象児童数は約1万3,000人となります。県の所管分である町村部の低所得のひとり親世帯の皆さんに対して、県から直接この特別給付金を支給することとなります。

 対象となる世帯の皆さんについては大きく二つに分かれます。令和5年3月分の児童扶養手当を受給している方は、申請は要りません。この世帯については、6月6日の日に議会で早期議決をいただけましたならば、翌日6月7日には、それぞれの世帯の口座に振り込みを行いたいと考えています。それ以外の、家計急変によって所得が低減している世帯の皆さんは申請が必要になります。これは、6月7日から来年の2月末日までの間に、それぞれのお住まいの町村に申請を上げていただき、それを町村から県に進達していただきます。そして、県から各世帯の口座にお振り込みをするということとなります。

 それから、三つ目の大きな柱が鳥インフルエンザ対策です。この間の年末年始は、日本全国、本県もそうですが、過去最悪のペースで高病原性鳥インフルエンザが発生しました。これが、現在の鶏卵価格の上昇の原因ともなっているところです。それで、鳥インフルエンザの発生を防止しようということですが、一方でやはり養鶏農家の皆さんの防疫対策の負担も大きいわけです。こういった養鶏農家の皆さんに対して支援を行うものでして、一つには、防鳥用、いわゆる野鳥とかが入り込まないような金属製のネットの導入を緊急的に支援しようというものです。

 もう一つの対策は、やはり今の発生状況を見ると、近くにため池や池など、水辺があるところはかなりリスクが高いです。野鳥が飛来をして水を飲んで、あるいはそこで野鳥が死んで、それをネズミやイタチが食べてとか、そんな連鎖も起こっている。そういうことで、養鶏場から100メートル以内に水辺がある鶏舎において発生率が高いというデータがあります。このため、ため池へ野鳥が飛んでくるのを防ごうということでテグスを張る設置経費ですとか、飛んできた野鳥を追い払うのに鷹の形をした凧を飛ばすとか、あるいはドローンを導入するといったことについての支援を行うものです。

 鳥インフルエンザの発生シーズンは11月からですので、こういった支援によって、11月までに対策を完了させ、鳥インフルエンザの防疫体制の強化を図るというものです。

 予算については以上ですが、人事案件について御説明を申し上げます。

 まず、副知事の選任です。任期満了に伴う副知事の選任を行います。副知事には、大曲昭恵現副知事の再任を考えているところです。

 大曲副知事には、これまで2期8年にわたって副知事としてお勤めいただきました。特に一昨年の4月からは、知事に就任した私をしっかりと支えていただいたところです。大曲副知事は、福岡県がこれからより一層発展を図っていく上で欠かせない存在であると考えており、引き続き県政の推進に力を尽くしていただきたいと考えています。

 選任理由及び経歴については、お手元にお配りしている資料のとおりです。

 このほかの人事案件としては、任期満了に伴う人事委員会の委員、監査委員、それから収用委員会委員及び予備委員があります。人事案件の説明は以上です。

質疑応答

(朝日新聞)人事案件について、今まで副知事3人ということで、選任理由はいただいている資料に記載がありましたが、期待されること、どのような役割を果たしてほしいという思いがあったらお願いします。

(知事)私も副知事として務めていた経験がありますが、やはり副知事という仕事は知事をしっかりとサポートするということです。大曲副知事には今申し上げましたように、これまでもしっかりと私をサポートしていただいており、これは引き続きお願いしたいと思います。そして、大曲副知事は長く県職員としての経験もあります。そういった中で、子育てをしながら県職員としての仕事をしっかりと果たして、そして、幹部職員としての責務も果たしてこられました。また、副知事としての経験の中でも、特に新型コロナウイルス感染症対策においては、副本部長として私をしっかりサポートしていただき、様々な保健医療分野の皆さんともしっかりとしたパイプをつくっていただき、新型コロナ対策に尽力いただきました。

 こういったことから、県民の皆さんの命を、健康を、生活を守るという保健福祉分野においても、また、先ほど申しましたが、御自身も子育てをしながらキャリアを積んでこられて活躍されており、子育て支援、女性の活躍の推進、こういった面でもリーダーシップを発揮していただけると期待しているところです。

(RKB)補正予算について伺いたいのですが、価格高騰に対する対策というのが盛り込まれていると思いますが、どういう思いを込めた予算なのか、改めて教えていただけますか。

(知事)昨年2月24日にロシアによるウクライナ軍事侵略が始まりました。さらに、この数日間も140円を超えるという状況になっている、為替マーケットの急激な円安。こういった様々な情勢によって、現在もエネルギー価格や各種原材料価格等の物価高騰が続いています。

 こういった中で、やはり県民の皆さんや、先ほど畜産業の話も申し上げましたが、地域の産業、また、中小企業の皆さん。こういった皆さんの暮らしや地域の経済産業が大変厳しい状況にあるわけです。これをしっかりと支えていく。この思いで今回の6月補正予算を編成させていただいたところです。

(西日本新聞)鳥インフル対策でドローンというのはちょっと珍しいかなと思いますが、効果のほどというのはどうなのでしょうか。ドローンで追い払ったとしても、その鳥がまた戻ったり、ほかに行ったりとか色々あると思いますが、ほかに事例があって導入するとかあるのでしょうか。

(農山漁村振興課)ドローンについては長野県で事例があり、実際に飛来する野鳥が減少したということを聞いています。ただ、1回だけではなく、数回繰り返すことによって、野鳥に、このため池には近寄らないほうがいいということを意識させられればと思います。

(終了)

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