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分身ロボットを活用した就労実証事業のご紹介
分身ロボットを活用した就労実証事業とは
福岡県では、短時間障がい者雇用制度の範囲が広がり、重度障がい者の雇用機会が拡大すること、法定雇用の除外率が引き下げられ、障がい者雇用義務がある企業の範囲が広がることを踏まえ、外出困難な重度障がいのある人の雇用を促進するため、企業における分身ロボットを活用した就労実証を行っています。
分身ロボット「 OriHime 」について
分身ロボット「OriHime」は、インターネットを利用して、人が遠隔操作できるロボットです。
操作専用アプリで、簡単に操作することができます。また、音声での会話機能やアイコンのボタン操作で、分身ロボットが身振り手振りで感情表現することが可能です。
令和6年度に実施した就労実証事業について
●概要版リーフレット(PDF)
令和6年度就労実証事業概要版リーフレット [PDFファイル/1.4MB]
就労実証の内容
業種区分 |
鉄道運輸 |
レジャー観光施設 |
---|---|---|
実証期間 |
令和6年9月~3ヵ月間(平日のみ) |
令和6年12月~3ヵ月間(平日のみ) |
実証時間 |
10時00分~17時00分 |
10時00分~16時30分 |
設置場所 |
駅構内の案内所 |
レストランの入口 |
実証内容 |
○声掛け 案内所の入退場者に挨拶 ○道案内 事前に準備した施設へのルートを案内 ○地図操作 事前に準備した地図をタブレットに表示 |
○声掛け 通過する利用者へ挨拶 ○施設案内 館内施設案内、営業時間、イベント時間の案内 ○案内操作 ルートを示した案内図を表示 多言語対応QRコード表示 |
主な結果と分析
1 週10時間以上の就労の可能性
・操作者の週平均勤務時間は5.6時間であり、法定雇用率加算に十分に活用できる結果は得られなかった。
⇒操作者のうち36%は、週10時間を超える就労が局所的に確認され、個々の特性に応じた短時間雇用であれば可能性が見込まれる。
2 業務の課題
・分身ロボットを企業の職員の近くに配置すると、顧客は分身ロボットではなく、企業の職員に尋ねる傾向があった。
⇒企業の業務負担軽減を図るには、分身ロボット単独で運用できる業務の切り出しが必要。
3 操作者の負担
・顧客からの要望にいつでも対応できるように構えるため、疲労を感じやすい。
⇒定期的に声をかけ、緊張状態を開放する時間を設けるなどの工夫が必要。
4 企業に与える効果
・障がい者雇用に取組む企業に対して、顧客から好感や共感を得ることができた。
⇒分身ロボットが企業の窓口等で働くことにより、企業イメージの向上に寄与する。
見学会の様子
「分身ロボットを活用した障がい者就労実証」見学会を開催しました(令和6年9月6日)
「分身ロボットを活用した障がい者就労実証」(第2弾)見学会を開催しました(令和6年12月20日)