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福岡県行政改革審議会へのワンヘルス施策の諮問について

ページID:0840340 更新日:2026年8月31日更新 印刷ページ表示

福岡県行政改革審議会へのワンヘルス施策の諮問について

 本県では、人と動物の健康、環境の健全性を一体的に守る「ワンヘルス」の取組を重要な施策として掲げ、関連施策を推進してまいりました。

 しかしながら、県民の皆様に十分な説明が出来ていたとは言い難く、様々な疑念や指摘が寄せられており、施策の必要性や妥当性を客観的かつ専門的な見地から検証・評価するとともに、今後の施策の在り方を整理するため、今般、行政改革審議会へ諮問いたしました。

 

<諮問事項>

1 これまで実施してきたワンヘルス施策の必要性及び妥当性の検証・評価に関すること

2 ワンヘルス施策の体系化及び整理に関すること

3 今後のワンヘルス施策の在り方に関すること

 

審議会の開催状況

・令和8年度第3回福岡県行政改革審議会(令和8年8月25日)

 行政改革審議会の詳細や議事録等はコチラ(リンク先のページへ移動します。)

 

ワンヘルス施策に関する資料及び説明

令和8年度第3回行政改革審議会資料「ワンヘルス施策に関する状況」

目次(ページ内リンク)

・表紙

・本県のワンヘルス推進の背景

・福岡県におけるワンヘルス関連条例と行動計画

・ワンヘルス実践の6つの基本方針

・ワンヘルスの実践促進に関する条例

・各主体におけるワンヘルスの推進

・福岡県のワンヘルス施策

・ワンヘルス施策をめぐる報道

 

表紙

6

 

本県のワンヘルス推進の背景

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【説明】

本県のワンヘルス推進の背景について

 ワンヘルスの概念の起源は19世紀のルドルフ・ウィルヒョウ博士が人獣共通感染症対策の必要性を説かれたことが、始まりと言われています。

 その後、2004年の「マンハッタン原則」による、感染症リスクの抑制を図る戦略的枠組みの提示、2010年の国連食糧農業機関(FAO)、国際獣疫事務局(OIE)、世界保健機関(WHO)による連携を経て、世界的な潮流が形成されました。

 本県においては、2016年に北九州市で開催された、第2回世界獣医師会-世界医師会の”One Health”に関する国際会議において「福岡宣言」が採択され、その後、2020年の新型コロナウイルス感染症の発生を経て、同年12月、議員提案により全国で初めて「福岡県ワンヘルス推進基本条例」が制定されました。

 さらに2022年には、国連環境計画(UNEP)を加えた4つの国際機関による共同行動計画の策定と並行し、本県では「福岡県ワンヘルス推進行動計画」を策定するとともに、議員提案により「ワンヘルスの実践促進に関する条例」が制定されました。

 本県のワンヘルスの推進は、国内外の動きと連動しながら、本県が先駆的に取り組んできたものです。

 

福岡県におけるワンヘルス関連条例と行動計画

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【説明】

「福岡県ワンヘルス推進基本条例」について

 2020年12月に制定された議員提案による条例であり、ワンヘルスの理念に基づく基本理念、基本方針、そして中核拠点の形成など、実践の基盤となる措置を定めています。

 

「福岡県ワンヘルス推進行動計画」について

 基本条例第11条に基づき、人獣共通感染症対策、薬剤耐性対策、農林水産業の振興など、具体的な取組を体系的に整理し、2022年3月に策定しました。次のスライドで説明する6つの基本方針に、ワンヘルスの理念の普及や中核拠点の整備など、実践の基盤整備を加えた7つの柱で、計画を構成しています。

 

「ワンヘルスの実践促進に関する条例」について

 2022年10月に同じく議員提案により制定されました。これは環境、人、動物のより良い関係づくりを促進し、実践的な取組を規定するものです。

 

ワンヘルス実践の6つの基本方針

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【説明】

「人獣共通感染症対策」について

 医療・獣医療等の各分野と連携し、感染症の発生予防とまん延防止を図ります。

 

「薬剤耐性菌対策」について

 抗菌薬の適正使用を推進し、薬剤耐性菌を増やさない取組を行います。

 

「環境保護」について

 自然環境の保全を図ります。

 

「人と動物の共生社会づくり」について

 動物愛護の推進と、野生動物の理解・共存を目指します。

 

「健康づくり」について

 豊かな自然や動物とのふれあいを通じて健康増進を図ります。

 

「環境と人と動物のより良い関係づくり」について

 安全な農林水産物の生産・消費、食育を推進します。

 

 これら6つの柱を相互に連携させ、ワンヘルスを実践しています。

 

ワンヘルスの実践促進に関する条例

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【説明】

実践条例の具体的な内容について

 本条例の第3条では、県及び市町村の責務を定めており、連携して目的達成に努めることとしています。

 主な取組としては、以下の通りです。

 1点目は、ワンヘルス認証や食育・地産地消の推進。

 2点目は、動物の継続的調査・監視。

 3点目は、野生鳥獣の適正管理と安全なジビエの振興。

 4点目は、森林整備や森林浴の場としての森林の活用。

 5点目は、水環境等の保全。

 6点目は、プラスチックごみ対策の促進。

 7点目は、ワンヘルスに関する試験研究の充実です。

 これらの多岐にわたる施策を通じ、ワンヘルスの実践を進めることとしています。

 

各主体におけるワンヘルスの推進

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【説明】

世界におけるワンヘルス推進の動きについて

 世界的には、2004年のマンハッタン原則から始まり、2010年の国連食糧農業機関(FAO)、国際獣疫事務局(OIE)、世界保健機関(WHO)の3機関の連携、その後、国連環境計画(UNEP)を加えた4機関による協力覚書を締結し、共同行動計画を策定しています。現在、ワンヘルスは、環境まで含めた包括的な枠組みとして取組が進んでいます。

 

国におけるワンヘルス推進の動きについて

 国においては、2023年に経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる「骨太の方針」にワンヘルスアプローチの推進が明記されました。2026年2月には、高市総理大臣の施政方針演説に、ワンヘルスの推進が盛り込まれたほか、4月には厚生労働省に「ワンヘルス対策推進室」が設置されるなど、国の施策としても体制整備が進められています。

 

他県、知事会・議長会、県内市町村の動きについて

 他県では、2023年に徳島県がワンヘルス推進条例を制定し、2026年4月には、東京都がポータルサイトを開設するなど、他県にも動きが広がっています。

 全国知事会や全国都道府県議長会、地方6団体からも、感染症対策やワンヘルスの推進について要望されています。特に、九州地方知事会においては、九州がSARS等の新興感染症の発生地であるアジアの玄関口に位置し、感染症の流入するリスクが高いことから、防疫対策推進体制を早期に構築するよう、2020年度以降、毎年度、国に要望されています。

 県内市町村においては、2021年のみやま市の宣言を皮切りに、2025年10月には県内60市町村においてワンヘルスの推進について宣言いただいています。これを受けて、市町村では、ワンヘルス関連イベントの開催や、住民向けの講座の開催、各種イベントにおけるワンヘルスの紹介パネルの展示などが実施されています。

 

福岡県のワンヘルス施策

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【説明】

本県のワンヘルス施策について

 行動計画では、農林水産業の振興や環境の維持・保全など、本来それぞれの目的を有するものを含め、ワンヘルスに寄与する取組を幅広く、対象としています。この行動計画に基づく取組として、令和7年度実績では、277の取組を実施しました。

 一方、県では、令和4年度以降、当初予算の編成概要において、ワンヘルスの推進に関係する予算を、ワンヘルス関連予算として公表してまいりました。令和6年度までは、明確な基準なく、本来、それぞれの目的に応じた予算として計上すべき事業を幅広く含めていたことから、過大ではないかとのご批判をいただいたところです。資料の表の通り、令和4年度から令和6年度までは、明確な基準がなかったため、増加傾向にありますが、令和7年度に、ワンヘルスが最終的に目指している「人の命と健康を守る」に直接関係する事業を、ワンヘルス関連予算として整理したことから、令和7年度に予算額が減少しています。

 行動計画に基づく取組を、「ワンヘルスが最終的に目指している「人の命と健康を守る」に直接関係する取組」と「ワンヘルスに寄与するが、本来の目的を有する取組」に分類しますと、277の取組のうち、前者が取組数40、割合は全体の約14%、後者が取組数237、割合は全体の約86%となります。

 なお、「人の命と健康を守る」に直接関係する取組としては、人獣共通感染症の発生状況の調査分析、保健環境研究所の専門人材の育成、子どもたちへのワンヘルス教育などがあります。

 行動計画に7つの柱を体系図として立てていますが、この40の取組を柱ごとに分類しますと、人獣共通感染症対策が7件、薬剤耐性菌対策が2件、ワンヘルス実践の基盤整備が31件となり、7つの柱のうち、3つの柱に該当しています。

 次に、ワンヘルスに寄与するが、本来は、それぞれの目的を有する取組としては、有害鳥獣侵入防止策の整備、ワンヘルス県産農林水産物認証制度、保健環境研究所や家畜保健衛生所の移転・建替えなどがあります。

 この度、行政改革審議会に審議いただく対象は、行動計画に基づく約280の取組に加え、令和7年度以前に終了した取組、令和8年度に予定している取組、更に行動計画に基づくものではないが報道されている取組についてすべて報告し、審議いただきます。

 

ワンヘルス施策をめぐる報道

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【説明】

「カーボンゲートの設置」について

 筑後広域公園では、公園を象徴する顔として、新たなシンボルとなるモニュメント等を設置するため、令和2年10月に基本提案書の作成に着手しました。その後、モニュメント計画策定検討会議を経て、公園に炭素繊維のチューブを編み込んで二重らせんにしたモニュメントを設置しました。ネーミングの段階で、デザインコンセプトや公園の役割がワンヘルスの理念に合致することから、名称に「ワンヘルス」を取り入れて、「ワンヘルスカーボンゲート」と命名したものです。このモニュメントの設置費用が2億8千万円にも上ることが報道されています。

 

「ワンヘルスセンターの整備」について

 ワンヘルスセンターは、地域保健法により体制整備を講ずることとされている保健環境研究所と、家畜保健衛生所法により設置が義務付けられている家畜保健衛生所で構成されています。いずれも50年以上が経過し老朽化が著しく、早急な移転・建替えが必要として、令和2年10月の決算特別委員会において、小川前知事が建替えについて調査・検討を表明され、これまで整備を進めてきたものです。これに要する経費として、保健環境研究所に約163億円、動物保健衛生所に約41億円を見込んでおり、この総事業費が200億円以上に上ることが報道されています。

 

「ワンヘルスパークの実証」について

 ワンヘルスパークについては、1.人口が密集する都市部にある緑豊かな公園で動物と触れ合う場を設けること、2.周辺住民の意向、3.利用見込み、4.セラピー効果などを検証する実証事業として、1年限りの仮設で実証事業を実施しました。ワンヘルスパークでは、動物とのふれあい、馬術体験、ドッグランなど様々な取組を実施しました。都市公園におけるドッグランのニーズ把握により、その後の西公園、春日公園のドッグラン設置につながりましたが、馬術体験などについては、梅雨の影響や、猛暑時には馬の健康管理のため短時間営業としたことなどにより、利用者数が限られました。こうしたことから、馬術体験の利用者が1日平均1人しかおらず、赤字のまま閉園したことが報道されています。

 

「アジア獣医師会連合ワンヘルス福岡オフィス(FOF)の支援」について

 FOFの設立にあたっては、国連ハビタット福岡の取組を参考とし、令和4年に、福岡県医師会、福岡県獣医師会、福岡市、九州経済連合会、福岡商工会議所とともに、アジア獣医師会連合(FAVA)に対して誘致活動を行いました。その後、国連ハビタット福岡と同等の運営支援として、県とFAVAとの間で締結した覚書に基づき、FOFに対し、事務所の賃借料や電気使用料、清掃費を現物提供しています。こうしたFOFの事務所に係る費用を県が負担していることが報道されています。

 

「ワンヘルス事業に係る講師謝金」について

 令和5年度から令和7年度のワンヘルスマスター育成のための研修や、令和6年度に開催したワンヘルスの森四王寺フェスタ県民講演会等における講師謝金について、その方の社会的地位や経験、実績などを総合的に勘案し、その金額を講師本人や関係者に提示し、承諾を得て、金額を決定しておりました。しかしながら、支出事務において、事前打ち合わせや資料作成など、実際に要した時間を確認していなかったにも関わらず、提示した金額にあわせるため に、時間数を調整のうえ、予算積算時に使用する単価をかけて支出書類を作成していたものです。こうした事務処理が不適切であること、また、令和6年度のワンヘルスの森四王寺フェスタ県民講演会において、世界獣医師会次期会長(当時)に講師謝金として10万円を支払ったことが報道されています。

 

「四王寺県民の森 森林浴モニターツアー」について

 このモニターツアーは、四王寺県民の森で森林浴を行った際の、ストレスの軽減や血圧の低下といった健康増進効果について、科学的に実証するものです。ツアー参加者は、森林と都市それぞれの散策や、血液検査・心理検査を受けるのみならず、参加者全員の食事内容や就寝時間を統一する必要があるため、2泊3日にわたって拘束されるものです。なお、この実証内容や謝金の金額については、日本医科大学中央倫理委員会にお諮りし、適正とのご意見をいただいていますが、このモニターツアーの参加者への謝金3万3千円の支払いについて報道されています。

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