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ポリ塩化ビフェニル(PCB)とは?
PCBとは?
PCBの用途
PCBは電気機器用の絶縁油、各種工業における加熱並びに冷却用の熱媒体及び感圧複写紙など、以下のとおり様々な用途に利用されていました。現在は新たな製造が禁止されています。
| 用途 | 製品例・使用場所 | |
|---|---|---|
| 絶縁油 | 変圧器用 | ビル・病院・工場・鉄道車両・船舶等の変圧器 |
| コンデンサー用 | 変電所等の電力用コンデンサー、蛍光灯の安定器・テレビ・電子レンジ等の家電用コンデンサー、直流用コンデンサー、蓄電用コンデンサー、医療用X線装置用コンデンサー | |
| 熱媒体(加熱用、冷却用) | 各種化学工業・食品工業・合成樹脂工業等の諸工業における加熱と冷却、船舶の燃料油予熱、集中暖房、パネルヒーター | |
| 潤滑油 | 高温用潤滑油、油圧オイル、真空ポンプ油、切削油、極圧添加剤 | |
| 可塑剤 | 絶縁用 | 電線の被覆・絶縁テープ |
| 難燃用 | ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂 | |
| その他 | ニス、ワックス・アスファルトに混合 | |
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感圧複写紙 塗料・印刷インキ |
ノンカーボン紙(溶媒)、電子式複写紙 印刷インキ、難燃性塗料、耐食性塗料、耐薬品性塗料、耐水性塗料 |
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| その他 |
紙等のコーティング、自動車のシーラント、建築用シーリング材 陶器ガラス器の彩色、農薬の効力延長剤 |
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PCBの性質
水にきわめて溶けにくく、沸点が高いなど物理的な性質を有する主に油状の物質です。
また、熱で分解しにくい、不燃性、電気絶縁性が高いなど、化学的にも安定な性質を有することから、電気機器の絶縁油、熱交換器の熱媒体、ノンカーボン紙など様々な用途で利用されてきましたが、現在は製造・輸入ともに禁止されています。
PCBとはポリ塩化ビフェニル化合物の総称であり、その分子に保有する塩素の数やその位置の違いにより理論的に209種類の異性体が存在し、なかでもコプラナーPCB (コプラナーとは、共平面状構造の意味)と呼ばれるPCBの毒性は極めて強くダイオキシン類として総称されるもののーつとされています。
PCBの毒性
脂肪に溶けやすいという性質から、慢性的な摂取により体内に徐々に蓄積し、様々な症状を引き起こすことが報告されています。
PCBが大きく取りあげられる契機となった事件として、昭和43年に食用油の製造過程において熱媒体として使用されたPCBが混入し、健康被害を発生させたカネミ油症事件があります。一般にPCBによる中毒症状として、目やに、爪や口腔粘膜の色素沈着、ざ瘡様皮疹(塩素ニキビ)、爪の変形、まぶたや関節の腫れなどが報告されています。

