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過去2回の開催で国際自転車競技連合から高い評価を受けているツール・ド・九州を、より魅力的なロードレースにし、国内外から観客増加を図るための方策を検討することを目的として、九州経済連合会の呼びかけにより、世界最高峰の自転車ロードレースであるツール・ド・フランスの現地調査を実施しました。
現地調査後、服部知事は「今回の調査により得られた知見を活かし、ツール・ド・九州をさらに魅力的なレースにするため、国際自転車競技連合のプロシリーズにランクアップを目指したいと考えている。ツール・ド・九州を、今回ツール・ド・フランスで見たようないわば「フェスティバル」のようなイベントに育てていきたい。その結果、より広い自転車活用の推進やサイクルツーリズムの促進にも寄与していくと考えている」と述べました。
日時 |
内容 |
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7/7 月曜日 |
19時から19時半 |
フランス着 1.結団式 |
7/8 火曜日 |
10時から12時 15時半から18時 |
2.第4ステージ・スタート地点調査 3.第4ステージ・フィニッシュ地点調査 |
7/9 水曜日 |
11時半から13時 13時から15時 16時から18時半 |
4.第5ステージ・スタート地点調査 5.ASOとの意見交換会 6.第5ステージ・フィニッシュ地点調査 |
7/10 木曜日 |
11時半から16時
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7.最終ステージ等調査 フランス発 |
ツール・ド・フランスのコースは競技性だけでなく、風景や歴史的建造物を活かした「魅せる演出」で観客を惹きつけ、地域の魅力発信にも貢献しています。市街地や観光地をフィニッシュ地点に設定し、アクセス性も高いです。
シャンゼリゼ大通りの封鎖やルーブル美術館を通過するなど、大規模な交通規制も事前の周知により混乱なく実施されていました。設置される設備等は移動式で、関係者5,000人とともに移動し、開催地ごとに設置されています。
警備は警察が、誘導は地元ボランティアがそれぞれ担い、安全な運営が図られています。
(写真)最終ステージで通過するルーブル美術館
(写真)移動式の機材設備
ツール・ド・フランスは単なるスポーツイベントではなく、国を挙げたフェスティバルとして、観客を集め、楽しませる工夫が凝らされています。
キャラバンは約200台の装飾車両がパレードを行い、ノベルティ配布やパフォーマンスで大会の雰囲気を盛り上げる重要な存在であるとともに、安全確保にも寄与しています。キャラバンも含めた1日の進行スケジュールは、観客を飽きさせないよう設計され、スタートからフィニッシュまで一体感のある演出が続きます。
さらに数多くの企業ブースや町全体を彩るシティドレッシングなども、レースへの集客、盛り上げに貢献しています。
(写真)キャラバンの様子
(写真)シティドレッシングの例
ツール・ド・フランスは競技だけでなく、自転車文化の醸成にも大きく貢献しており、その好循環が大会の盛り上がりを支えています。
フランス各地では自転車専用道路が整備され、サイクルステーションも充実するなど、誰もが気軽に自転車を利用できる環境が整っていました。特に、パリ五輪を契機に、自転車インフラの整備が加速しています。
九州地域戦略会議で取り組むQXプロジェクト「サイクルツーリズムの聖地・九州」においても、ツール・ド・九州とサイクルツーリズムの好循環を目指していくところです。
(写真)自転車専用道路(パリ)
(写真)レンタサイクルステーション(パリ)