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この会見録は発言をそのままではなく、文章とする際読みやすいように整理したものです。
この知事記者会見録の模様は、 ふくおかインターネットテレビ で動画配信しています。
警固公園に集まるこども・若者に対するアウトリーチ支援「ここまど」を開始(青少年育成課)
警固公園に集まるこども・若者に対するアウトリーチ支援「ここまど」を開始します [PDFファイル/258KB]
原鶴 湯ったり よかぜ祭り、初開催(観光振興課)
原鶴の夜が変わる!温泉街のライトアップと楽しいイベント -原鶴 湯ったり よかぜ祭り、初開催- [PDFファイル/2.35MB]
大阪・関西万博でワンヘルスシンポジウムを開催(ワンヘルス総合推進課)
大阪・関西万博でワンヘルスシンポジウムを開催します [PDFファイル/3.7MB]
ツール・ド・九州をさらに魅力的なロードレースにするため、ツール・ド・フランスを現地調査しました [PDFファイル/572KB]
(知事)
皆さんおはようございます。記者クラブの皆さんも選挙の取材でお疲れのことと思いますが、今日は私から発表事項が3件、報告事項が1件あります。よろしくお願いいたします。
まず1点目です。明日から、こども達が待ちに待った夏休みに入るわけです。今日は県民の皆様が、夏休みも安全・安心に、そして楽しみいっぱいに過ごしていただけるよう、この施策を紹介していきたいと思います。まずその1つですが、安全・安心という観点から、警固界隈のこどもや若者たちを守る取り組みについてです。近年、家庭や学校に居場所がないこども・若者が天神の警固公園に集まってきておりまして、犯罪に巻き込まれるなど社会問題化しているということは皆様もご存じのとおりです。このため県では、こどもや若者への支援と、そのこどもたちを利用・悪用するという悪意ある大人への対策というものを実施することといたしました。
まずこの事業を実施する推進体制についてです。アウトリーチ支援を行う相談窓口「ここまど」をはじめ、県の警察本部、福岡市などの行政機関や心身の状態について専門的な助言を行います小児科医の方、或いは地域の実情に精通する地元の防犯団体の皆さん、公園内で支援活動を行っていただいておりますNPOの皆様などで構成いたします、「警固界隈のこども・若者を守る協議会」を設置します。この協議会が一体となって、こどもや若者向けの相談や啓発を実施いたしますと同時に、児童買春等の犯罪行為を行う悪意ある大人に対し警告メッセージを発し、犯罪加担防止策なども実施する予定としております。
2番目ですが、今回の取り組みの核といいますと、アウトリーチ支援を行います「こころの窓口」。これを通称「ここまど」と呼ばせていただき、「ここまど」では、相談員が積極的に出向いていって、どこに助けを求めたらいいか分からない、そういうこども達がたくさんいるわけです。公園内にいるこどもや若者に積極的に声かけを行い、そして必要に応じて相談する場所「相談スペース」に案内したり、LINE相談を紹介したり、こういうことを「ここまど」で行っていこうというものです。相談スペースには、軽い食事や飲み物などを用意し、こどもや若者が安心してちょっと心を落ち着けて相談がしやすい、そんな空間を準備したいと思っています。そして相談した後、それぞれ一人ひとり、こども・若者の状況というのは異なります。これに応じて適宜、緊急避難が必要だというこどもについては、緊急避難場所のこども若者シェルター、児童相談所、そして市町村こども家庭センター、こういった関係機関につないでいくこととしています。
それから、「ここまど」の安全対策ということで掲げております。いろんな悩み困りごとを抱えて、この警固公園に集まってきているこどもや若者をねらった性加害事例というものは、歌舞伎町のトー横やこの警固界隈においても発生している状況です。このため、この安全対策として、声かけを行う相談員の皆さんは腕章や名札をきちんと着用して、県が委託している相談員だと一目見て分かる形とします。腕章は、「ここまど」のロゴマークをつけたデザインとします。また相談に当たる際は、1人ではなく、原則男性1名、女性1名の2名以上のチームで対応することとしまして、継続して支援する際の連絡手段も公式SNSアカウントのみを使用する、相談員個人の携帯やLINEでの連絡は禁止します。その他、相談を受ける際の心構えや相談スキル等を研修し、相談員側のスキル、質を担保していきたいと考えています。
こういった対策を行いまして、行政や団体の皆様等が一致団結して、警固界隈のこども・若者一人ひとりの悩みにまず向き合って、そして安心した生活を営んでいくことができるよう支援を行ってまいります。1点目の発表事項は以上です。
次は、お楽しみの方です。温泉地ににぎわいを創出する夏のイベントをやろうじゃないかということです。県では夏の風物詩「鵜飼」で有名な原鶴温泉において、地元の皆様と連携して、夜、そして朝も楽しんでいただく、この楽しみ方を提案するイベントを初めて開催します。その名も「原鶴 湯ったり よかぜ祭り」です。湯ったりは原鶴温泉の湯とかけているわけですが、「よかぜ」とは、夜の風「夜風」と博多弁でいうと「よかぜ~」とか「よかね」とか言いますけど、いいねという「よか」をかけた名称で、これは地元原鶴の皆様方が名付けてくださった名前です。この「原鶴 湯ったり よかぜ祭り」、これを7月26日から8月31日まで、ほぼほぼ夏休み期間中いっぱい行いたいと思っています。場所は朝倉市の原鶴温泉街一帯で、メイン会場はこの温泉街の中の水辺広場を中心としたエリアです。
それからどんなことをやるかということで、まず光でつなぐ夜の原鶴、ライトアップで風情ある夜を演出していこうということで、水辺広場や河川敷でのライトアップを毎晩実施します。そして光のオブジェを展示する、映える撮影スポットとしても楽しんでいただけるかなと思っています。それから次が、光でつなぐ夜の原鶴ライトアップ②ということになりますが、飲食店の周辺にも原鶴の鶴を模った明かりで光の装飾をします。同時にお泊まりになっているお客様方には提灯を貸し出し、提灯を持って歩いていただくということで、街全体を提供する側のライトアップだけではなく、お客様の方も提灯光を持って歩いていただき、この光でつなぐ幻想的な空間を作っていきたいと思っています。そして提灯を持ってお店に行っていただきますと、飲食店で割引が受けられるサービスも用意します。注目いただきたいのは、やはりこういうふうな温泉街に活気をとか、賑わいをと申しています。お店がもう閉まっている、やめちゃったというところも多い。そういうことで、現在休業中の酒屋さんがこのイベントに合わせて営業をするということも決まっています。また、休業中の飲食店も、体験イベントや休憩の場所としてスペースを提供していただくことができるようになっています。やはり、これは地域全体で、まちの賑わいを取り戻そうじゃないかという地元の皆様の強い思いの表れで、地域の力が結集した取り組みとなっています。
それから、楽しみがいっぱい夜の原鶴ということで、楽しみというと「食べて遊んでめぐる」と書いています。まず「食べる」ということですね。土曜限定でキッチンカーが出まして地元の酒造会社が試飲会を開催します。次に「遊んで」ということで、こちらも土曜限定になるのですが、デジタルチャンバラ或いはシューティング、射的といいます。こういった子どもさん向けのイベントを展開します。そして「めぐる」ということで、デジタルスタンプラリーを実施してまちめぐりを楽しんでいただこうということにしています。
そして、次に、先ほど試飲会と申しました。朝倉市には老舗の酒造会社があります。「ゑびす酒造」さん、そして「篠崎」さん、この2社のご協力をいただきまして、地酒の特別試飲会を実施します。気に入った銘柄は、この期間中特別営業される酒屋さんで買っていただくことも可能としています。子どもたちにもワクワクする体験を準備し、そして大人も子どもも一緒になって楽しめるように、イベント期間中の週末はテレビゲームなどを置いた、いわゆる昭和レトロなゲームコーナーを設置します。それから、クワガタムシといった昆虫とかメダカの販売も予定しています。
これが夜とか週末の夜とかのお話なのですが、次が朝の話です。朝の取り組みをなぜやるか。ぜひ温泉街ですし、お泊まりをいただきたいということです。宿泊をしていただこうということで、朝の原鶴も楽しめますよという企画を用意しました。日曜日の朝8時半から筑後川の遊覧船を運行します。先ほど鵜飼と言いましたが、あれはもう夜しか出ませんから。この朝の筑後川を楽しんでいただこう、川面を渡る風を感じながら、朝の原鶴温泉を船の上から楽しめるのは、この期間に宿泊いただいたお客様だけが味わえる特別な体験です。また道の駅原鶴、或いは三連水車の里っていうのが近隣にあります。人気商品のソフトクリームなどがありますが、こういった割引を提供する予定でして、地域ぐるみで、おいでになったお客様方をおもてなしする、歓迎する体制を整えているところです。
「夜風もまちの賑わいもこの夏は原鶴が良かぜ!」ということです。この夏、ぜひ「原鶴 湯ったり よかぜ祭り」たくさんの皆様方にお越しいただきますようにお願いします。
3番目です。これはちょっと先のイベントになりますが、実は万博で行うイベントということで、万博のチケットというのは、一部のパビリオンは予約が必要で、最初の抽選が2ヶ月前ということになっていますので、今日発表させていただきますが、9月28日に大阪・関西万博で「健康な地球を未来に引き継いでいくために」ということをテーマといたしまして、ワンヘルスシンポジウムを開催します。
今回の万博においてはこの持続可能なサステナブルな社会を目指して、8つのテーマの課題解決策について議論をしようというテーマウィークが設定されています。この1つが9月17日から28日の間、開催されます「地球の未来と生物多様性」テーマウィークとなっています。豊かで多様ないのちが住む地球を未来に残すために、私たちは何をすべきかということを考える内容とされています。これは、まさに人と動物の健康そして地球環境の健全性、このバランスを持続的に保っていこうというワンヘルスの取り組みが目指すところと合致するものです。今回の万博はワンヘルスの意義、重要性を多くの方々にご理解いただく大きなチャンスになるものと考えています。このシンポジウムではワンヘルスの中でも、今3つの健全性、健康のバランスと申しましたが、この中でも特に環境保護をテーマにプログラムを形成しまして、ワンヘルスの理念と実践の必要性を国内外に発信をしたいと考えています。
具体的に申しますと、オープニングにおいては、横田文彦九州大学准教授に「ワンヘルスでひも解くパンデミックの教訓と備え」と題してご講演をいただきます。感染症とワンヘルスについてご講演をいただきたいと思っています。横田准教授には、題名のとおりであるわけですが、新型コロナウイルス感染症への我々の経験から、医学的、科学的な観点でワンヘルスの意義、また次なるパンデミックへの備えのために、ワンヘルスに取り組むということの必要性をお話しいただくこととしています。
それから次に、記念講演です。これは日本人初の宇宙飛行士でいらっしゃいます毛利衛さんによる「美しい地球を守る」という題でお願いしております。毛利さんは2度の飛行経験をお持ちですが、これを基に、地球環境を取り巻く現状を踏まえて、美しい地球を守る大切さ、そのために我々ができることをご講演いただきたいと思っています。
それから、次のプログラムがトークショーです。このトークショーのテーマは「海を守る」です。環境汚染の状況、自然環境と生物多様性の大切さ、海を守るためにできることは何なのだということを話していきたいと思っています。登壇者の1人目は俳優の金子貴俊さんでいらっしゃいます。テレビ番組やプライベートでの海での体験から自然の雄大さとその感動を発信していただきたいと思っています。2人目は、大牟田市の高校生でいらっしゃいます田中沙弥さん。ワンヘルスを理解し、教えることができる福岡県ワンヘルスマスターとして活動をしている方でいらっしゃいます。そして、進行役はニュースキャスターの佐々木理恵さんでいらっしゃいます。私も参加をいたしまして、福岡県の取り組みについてお話をさせていただきたいと思っています。
それから、次のプログラムはパネルディスカッションです。テーマは「森を守る」です。登山などを通じた自然との触れ合いの楽しさ、また野生動物との接触による人獣共通感染症のリスク、そして森や山、動物を守るためにできることは何なのだということを話していただきたいと思っています。登壇者ですが、まず一番左端、北九州市のご出身でいらっしゃいまして、アウトドア体験を通して自然に親しむというタレントのつるの剛士さん。
それから2人目の登壇者は国立研究開発法人森林研究整備機構 森林総合研究所の岡部貴美子研究専門員でいらっしゃいます。それから3番目が認定NPO法人山村塾の小森耕太理事長。そしてパネルディスカッションのファシリテーターは世界獣医師会の次期会長でいらっしゃいます、現日本獣医師会長の藏内勇夫さんにお願いをすることとしています。海を守る、森を守ると、トークショーとパネルディスカッションテーマを掲げています。
やはり海と森、皆さんご存じのように繋がっているわけです。海を守るためにはやはり森を守っていかなければいけない。このような観点からも、このトークショーとパネルディスカッションを通して、いろんなご理解を進めていければと思っています。ぜひ日本の皆様のみならず、海外の、世界の皆様方が、このワンヘルスを自分ごとと捉えて行動するきっかけとしてほしいと思っています。このシンポジウム自体は予約不要です。ただ、同じ日にせっかく万博に行ったということで、世界各国のパビリオンをご覧になりたい場合は予約が必要となるケースもあります。そのときは2ヶ月前に最初の抽選があります。このワンヘルスシンポジウムとあわせて、この大阪・関西万博を大いに楽しんでいただくためにも、2ヶ月前の抽選が7月28日ですので、この前日の7月27日までに申し込んで9月28日に備えていただきたいと思っています。ぜひ、福岡県の皆様にも、また関西にお住まいの皆様に対しても、様々な方へのPRについて、ぜひ皆様方のご協力をよろしくお願いします。発表事項は以上です。
次は報告事項になります。今月の6日から11日の日程でツール・ド・フランスの現地調査を実施しました。今、私たちはツール・ド・九州を九州各県、九州経済連合会等と九州地域戦略会議として取り組んでいます。これまで2回開催し、今年が3回目となります。このツール・ド・九州を、よりハイレベルな、そして魅力的なロードレースにしていき、そして国内外からの観客の皆様をさらに増やしていきたいということで、九州経済連合会の呼びかけにより、この調査を実施したものです。
ツール・ド・フランスは、ご存知のように100年以上の歴史を持っています。世界トップクラスの選手の皆様が、ベストコンディションで臨む世界最高峰の自転車のロードレースです。190カ国35億人の視聴者数を誇っており、オリンピックやサッカーのワールドカップとともに世界3大スポーツイベントとも言われています。ツール・ド・フランスという名前の由来を教えていただきましたが、若い職人の方が、熟練職人になるためにフランス各地を巡りながら、修行を積むという伝統的な制度があり、これをツール・ド・フランスと呼んでいたようです。自転車レースにこの名前を使って、自転車レースとしてのツール・ド・フランスも、フランス全土を巡る挑戦の旅という意味合いで、フランス国民の皆様、またヨーロッパの皆様に広く受け入れられたというものです。ツール・ド・フランスと言いますが、年によってはベルギーやオランダ或いはイタリア、そういう他国においてもレースが展開されます。今年はですね、フランス国内で約3週間かけて3,000㎞以上のレースが行われます。今回私たちは第4ステージのラインレース、アミアンからルーアンという町、そして第5ステージのレースのカーンという町、いずれもノルマンディー地方です。カーンはノルマンディーの上陸作戦のときの激戦地でもありますが、地方都市になります。このレースを調査しました。そして最終日はもう半日程度しか時間がありませんでしたが、最終ステージが行われますパリを調査しました。パリはすごいですね。ルーブル美術館を通り抜けてモンマルトルを上り、そしてシャンゼリゼ通りを走って凱旋門を周回してゴールとなっていて、パリの町を通行止めにすることになります。そういうコースをご案内いただきながらご説明いただきました。
参加者は、九州経済連合会の倉富名誉会長、それから現池辺会長、そして宮崎県九州地方知事会の会長でいらっしゃいます河野知事、それから熊本県の竹内副知事、そして私はツール・ド・九州の実行委員会の副会長という立場で参加しました。いろいろご説明ご指導いただくために、ツール・ド・フランスに40年以上携わってこられました、グラハム・ジョーンズさん、そしてフランス在住の元ロードレース選手の別府史之さん、このお二方に同行をいただきまして、様々なご説明をいただきました。
それと現地に調査に行きますと簡単に言いますが、立ち入らせていただくことが厳しいエリアが相当決められています。調査と言っても、周辺地域はほとんど通行止めとなっていて、毎日バスを停めて、延々と歩いて町に行って、また延々と歩いてバスの停車場所に戻るという状況で、規制が非常に厳しいです。大体通行規制等と警備はフランスの警察がやっておられまして、テロ対策も兼ねてマシンガンを持った警官がたくさん立っているという状況でした。
次がコースのレイアウトですが、先ほどグラハム・ジョーンズさんをご紹介しましたけれども、彼のお話の中でも、競技性だけではなくて、やはり観客を引きつける演出とか、地域の魅力の発信、こういった観点から、巧みな設計がされているということです。風光明媚な風景、変化に富んだ地形や歴史的な建造物を背景にとか、そういったことは当然思い浮かぶわけですけれども、実際それに加えて、選手の競い合いをどう演出していくのか、どうコース導入していくのか、また観客の皆様が非常に見やすいようなコース取りと、そういうふうな見せるコースを設定すると、こういうことによって世界中に感動、興奮を届けているということがよく分かりました。
博多で言えば山笠がタイムトライアルレースであり、フェスティバルです。こちらが21日間、ヨーロッパ各地で転戦をしていくというふうに受けとめていただいた方が近いかなと思います。
それから、レイアウトの中で世界遺産とかシンボリックな場所を取り入れることで、開催地域の歴史や文化観光資源のPRにも大きく貢献されておりました。スタートやフィニッシュ地点、これはやはり市街地の中心部、或いは観光の拠点、こういったところに設定をして、観客の皆様が集まりやすいアクセスのいい場所を狙ってスタート地点やゴール地点というものを設定しており、ここも1つ特徴的でした。なかなか交通規制などで我々も非常に悩むところはありますが、その辺が100年の歴史ということなのかなと思います。それから、最終ステージでは、ルーブル美術館の敷地内を通り抜けて、そしてガラスのピラミッドに向かって、選手は疾走していきます。そしてシャンゼリゼ通りを封鎖して周回レースを行います。大規模な交通規制が必要なわけでして、規制は事前に広く周知されており、このこと自体が大会の安全対策にも貢献をしているということがよくわかりました。各地の大会当日も、周辺道路を見ますと、大きな混乱は全く見られない。やはり地域の皆様のご協力と事前の周知というものの徹底、これが重要であると理解しました。
次が大会の運営設備についてですが、大会の様子は世界190カ国に配信されます。5台のテレビ用バイクと2機のヘリコプターによって撮影されます。編集や中継に係る機材や設備だけで7,000㎡、つまり2,000坪にびっしりと中継車が詰まっているという状況で、特別にそのエリアにも立ち入らせていただき、その編集を行う車両の中にも、特別に入らせていただきました。毎日レースが行われ、その中継車と発電車などすべての一群が夜中に移動して、次の日のレースまでにケーブルをつなぎ、コードをつなぎ、スタッフが入ってやるということを21日間繰り返す体制です。中継車両も見たこともないような中継車両でした。トラックの幅が3倍になり、さらに2階建てになると、トレーラーがですね。そういうふうな特殊な車両を用いていました。それから次に、チームやメディア、スポンサーの方など関係者だけで5,000人以上になります。この皆さんが3週間で3,000㎞を超える移動を毎日繰り返すわけです。先ほどスタート地点・フィニッシュ地点が重要だと申しましたが、ここにラウンジを設置してあります。出展ブースがあります。それから、もうフィニッシュ地点のゲートに使いますガントリーがあります。それから表彰ステージも作らなければいけません。こういうものもすべて改造車両によってその都度移動して開催地ごとにその特長を生かした新たな演出を行うという取り組みがされているということです。すごい体制だなと。全くシステムで出来上がっているということです。
それから警備等については、警察や機動隊による厳重な警備体制が敷かれており、多数の警察官が巡回されていました。コース上では100台を超えるバイクが走行してレース中の安全確保と交通管理において重要な役割を果たしておられました。それからスタート・フィニッシュ周辺を整理する要員として、地元のボランティアの皆様方が協力をされている。警備とか危機対応は警察が担う。そして観客誘導や案内、また地元の道路をですね、横断も勝手にしてもらったら困るので、そういう管理、これはボランティアとか大会スタッフの方が担う。円滑かつ安全な大会運営が実現されておりました。
それから次に、これは何かというとスポンサーのキャラバン隊なんですね。国を挙げての、まさにフェスティバルであると。あらゆる機会をとらえて観客の皆さんを楽しませる、そして集まっていただく工夫がされています。キャラバンとは、協賛企業などによって装飾された約200台の車両が、レースと同じコースを走行いたします。パレードですね。このパレードが通過するだけで1時間以上かかる。車両ごとに趣向を凝らしたデザインとか演出でこの車両の上にDJさんが乗ってしゃべったり、女性のモデルさんのような方が乗っていろいろグッズを配ったりと、こういうことがされています。キャップとかですね、この他にもお菓子とか洗剤とかも配られますけども、こういうノベルティが非常にふんだんに惜しげもなく配られるという状況です。
それから次ですが、非常に観客の皆さんが飽きることのないような演出がされているということで、スタート地点はキャラバン隊の通過後にチーム紹介が行われて、そのあとレースがスタートすると。その後は大型ビジョンで観戦しながら、パーティーが開催されるということになっています。それからフィニッシュの方では、チームの大型バスとかキャラバン隊に続いて、大型ビジョンでレースの白熱した展開を見守って、最後に選手たちがフィニッシュすると。観客は次々と繰り広げられる催しにずっと引き込まれながらこの時間を過ごしているということです。キャラバン隊の車両がこんなレイアウト。このキャラバンはですね、ただ広告宣伝とか盛り上げだけではなくてやはりレースの安全を確保する上で重要な役割を果たしているということがわかりました。事前にこの車列がコースを通過することでこれからレースが始まるんだよということを周囲の人々に伝え、理解をしていただき、人や車がコースに侵入することを防ぐという役割も果たしているということがよくわかりました。生活道路を規制するレースになりますので、ファンだけが楽しむのは継続していくのが難しいんだなと。キャラバン隊はレース自体に関心が薄い地域の住民の皆さんにとっても楽しんでいただける、楽しみな存在となっていまして、このツール・ド・フランスへの理解と協力を自然と引き出すという効果的な仕掛けをしているということがわかりました。それから、周辺の盛り上げですが、このスタート・フィニッシュ地点ではVIPや関係者が交流するエリアや子ども含めて観客が楽しむことができる出展ブースというものがふんだんに設けられておりまして、レース以外の部分でのホスピタリティを演出していられました。それから、これがカーンの町のシティドレッシングですけども、まず大会のカラーの黄色一色に彩られまして、このカーンではタイムトライアルレースが行われましたが、地域との一体感というのが随所に感じられました。この大会への期待感が一層高まっていっているというのを演出しているわけです。
それから次ですね、これ自転車専用道なんです。自転車活用というのは地球環境保全の上からも非常に重要であるという意識が高いです。どの町でも自転車専用道路が整備されておりました。中には車道よりも、自転車専用道路が広いという地域もございました。サイクルステーションには日本と比べて多くの自転車が配備されており、誰もが気軽に自転車を利用できる環境が整えられておりました。これパリの市内も同じでした。ヨーロッパの主要都市は自転車インフラの整備に取り組んでいるなと、中でもパリオリンピックの開催を契機にして、このフランス各地の都市の自転車環境は、大きく進展したということを教えていただきました。
それから次に、サイクルツーリズムの好循環を目指そうということです。このサイクルツーリズムを促進する取り組みといたしまして、ツール・ド・フランスの主催者で、ASOという団体がございます。このASOから、実際のコースを自転車愛好家の皆さんが走るファンイベントである、「レタップbyツール・ド・フランス」、これを九州で開催しないかというご提案を受けました。九州地域戦略会議といたしましては、「サイクルツーリズムの聖地・九州」、これをQXプロジェクトの柱の1つとして掲げております。ツール・ド・九州の発展が地域の自転車インフラの、自転車専用道等のインフラの整備、あるいは自転車文化の定着、これを後押しする原動力となるということが期待されるところです。
まとめですが、今回の調査によって得られた知見、大変多くございました。またこれについては、今日ご報告したこと以外も含め、整理をし、九州地域戦略会議でも報告を行い、我々のツール・ド・九州をさらに魅力的なレースにしていきたいと思います。国際自転車競技連合のプロシリーズというものにランクアップを目指していきたいと思っております。
このレースがランクアップすることで、より有力なチームや選手の出場、世界的に有名な選手の皆さんの出場あるいはより多くの協賛や協力というものが期待されるわけです。これに伴い、ツール・ド・九州を今回、ツール・ド・フランスで見ましたようないわばフェスティバルのようなイベントに育てていきたい。その結果、より広い自転車活用の推進、またサイクルツーリズムの促進にも寄与していきたいと考えているところです。今回の調査の報告は以上とさせていただきます。また何かわからないこととか興味のあることがございましたら、私にでも、またスポーツ局の方にでもお尋ねいただければと思いますのでよろしくお願いいたします。
私からは以上です。
(毎日新聞)冒頭の発表であった警固公園の県の支援の経緯ですが、これまでもNPOとかが独自に支援してきていると思うのですが、改めて「ここまど」のメリットや期待されることについて伺えますか。
(知事)これまでも、それぞれこども達を思うNPOの皆様方、団体、個人の皆様方が様々な活動をしていただいている。これは本当にありがたいことだと思っています。これを我々県、市、また県警察も一緒に、この皆様方と協議会という形で一体として力を合わせて、さらに我々の方のパワーも大きくして、こども・若者を守っていくという取り組みにしていきたいということで今回、こういう協議会をつくり、「ここまど」を設けるという取り組みを考えさせていただいたところです。
(毎日新聞)相談員というのはどういった方々になるんでしょうか。
(知事)具体的には、やはり色々な悩みによってあるわけでございますけども、小児科医の方とかも場合によっては必要になります。社会福祉士さんとか心理療法士さんとか。
(青少年育成課)そういった資格をお持ちの方もおられます。
(毎日新聞)何かしらそうやってこども達に関わる接点があるような方達が相談員として支援をしていただくという形なんですか。
(知事)やはり専門的な知識、知見、経験をお持ちの方が必要かと思います。
(毎日新聞)警固界隈には九州全体といいますか、福岡のこども達じゃないこども達も来ていると思うんですが、そういうこども達は各県につないでいくというようなイメージですか。
(青少年育成課)そうですね、実際、その県の方につないでいく話になっていくと思います。
(知事)児相(児童相談所)とかそういうところにとなると、やはり各県に連絡を取って、連携をして、つないでいくということになろうかと思います。
(西日本新聞)警固界隈の話ですが、先ほど知事が、警固界隈でも性的な被害が確認されているとおっしゃられたと思うんですが、県のほうでそういった相談員のような肩書きを装って女の子とかに性的な行為をする、そういった例は何件ぐらい確認されているか分かりますか。
(知事)先般報道された事案がありまして、これは残念ながらこどもたちを支援しているという団体の構成員の人がこういう性被害を与えたということがあったわけで、これは極めて残念に思うわけですが、具体的に何件かっていうのはその1件だけです、警固では。
ただ、こういう事案というのは表に出ない、潜っているケースもありますから、やはりこういうことがないように未然に防ぐと、このことが重要だと思います。
(毎日新聞)日産の関係ですが、追浜工場が車両生産を停止するという話でしたが、県にその後何か報告だとか、詳細な情報というものはありましたか。
(知事)我々のほうに対しましては、現在の発表事項以上のことは現段階ではありません。我々のほうも、発表を受けて、日産とは連絡を取っており、確認はさせていただいています。ただ、色々な情報が輻そうしているのもあって、ここは誤った情報が流れて不安をかき立てるようなこともあってはなりませんので、現段階では日産本社のほうのお話ということに基づいて、我々も対応しています。
(RKB)世界最強の闘犬というような言われ方もされるピットブルですが、全国的にも被害が相次いでいて、今年に入って福岡県でも散歩中にかまれるというような事例がありました。自治体によっては、特定犬に指定して飼育を規制するというような自治体もあるようですけれども、福岡県としてこの現状をどのように見ていらっしゃるのか。そして、規制なども想定しているようなものがあれば教えていただけたらと思います。
(知事)このピットブルも含めて、大型犬による被害ということでお答えいたしますが、昨年度、このピットブルも含む大型犬が人をかんだり、あるいはほかの方が飼っている犬をかんだりと、いわゆる咬傷事故といいますか、こういった事故は13件、福岡県内においてはありました。
福岡県においてはどういう規定があるかということですが、県条例を定めておりまして、飼い主がしっかりと犬を柵とかおりなどで囲む、あるいは鎖などでつなぐ、係留をするということ。そして、散歩をする際も、犬を制御できる者がリードなどを適切に管理すること、このように定めております。
これにのっとって、我々は今までも飼い主の方に対して適正な飼養を指導しております。飼い主の不注意などでもし事故が発生した場合には、再発防止の指導を行っているところです。昨年、県所管エリアの13件になりますが、この13件については全て改善済みということを確認しています。
保健所のほうでは、大型犬について申しますと、市町村から登録情報が提供されます。これを受けて、必要に応じて飼い主のお宅を保健所が直接訪問をして、そして適正な飼育についてアドバイスをする、指導、助言していくという取り組みも行っています。
今回の御質問の契機かと思いますが、今年2月、福岡市の中央区でピットブルが散歩中の女性と連れていた犬をかんだという事故が発生いたしました。これは所管する福岡市の動物愛護センターが指導を行ったと聞いています。
ただ、やはり県民の皆様方もこういう報道を受けて、不適切な飼養といいますか飼い方をしているような大型犬がもし身近にいたらということで、非常に不安に感じていると思います。こういった危険な犬が放し飼いになっているという状況は、さらに重大な事故につながるおそれもあり、県としても非常に問題があると考えています。
こういったことから、今回2月の事案がありました福岡市さん、それから、やはり北九州市さんも条例を持っています。福岡と北九州が独自の条例を持っていて、そして県が条例を持っている。この三者で、具体的にどういう対策をこの条例に基づいてやっていけばいいのか、あるいはまた条例に従わない場合、警察とどのように連携を取っていくか、こういうことについて三者で協議を行いたいと考えています。
(西日本新聞)ケア・トランポリン事業についてお尋ねします。先般、会社側の社長の裁判がありまして、その中で、事件当時の県の担当課長が、片岡被告から議会棟に呼び出され、激高して叱責されたとか、予算の増額ができるように教室の実施回数を水増ししたっていう検察側の供述調書が読み上げられました。
知事は、先般からこのケア・トランポリン事業に関しては県議からの圧力はなかったというふうにおっしゃられていましたが、この担当課長の供述調書によると、圧力はあったということになっているのですが、そこの齟齬に関してどう受け止められているのか教えてください。
(知事)職員が元議員から叱責を受けていたと、激高されて叱責を受けたという話、このことについては、報道機関から、贈賄側の裁判の中で元議員から叱責を受けていたとする元課長さんの、供述があったということについて取材をいただきました。それで、6月19日に私からも担当部の方に確認をいたしました。そこで、元課長が、市町村の次年度の、予算を組むにあたって、市町村が来年どれぐらい事業をやりたいという希望を持っているか、そういう意向調査をできていないと、把握できていないということについて、元議員から叱責をされたと、検察に対して供述をしていたということを、担当部に報告していたということを部の方から説明を受けたというところです。
それから、予算要求にあたっての問題ですが、これについて、そのご指摘のようなその水増しという風な事実があったかどうかというのは現段階で確認する資料もございませんが、県としては、実施を希望する市町村が事業を行うために不足のない必要な額を計上したものと考えています。
(西日本新聞)改めてなのですが、結局知事の認識としては、このトランポリン事業に関しては、県議の圧力はなかったという認識はそのまま変わらずということですか。
(知事)圧力というものについて、最初のご質問の段階で、私の受け止めも、私に対してあったのかというのが1つあったと思います。私は、当該元県議さんと、このトランポリン事業についてお話をしたことは1度もありませんので、そういうこともあって、県議からの圧力とかいうものはなかったっていうのが1点。
それと、職員も、県議会の皆さん、議員の皆さんは、やはり地域の皆さん方のいろんなご要望とかお声、そういうものを背景にして執行部の方にいろんな要望をされたり、あるいはご指摘をされたりということがございます。そういう風なことはいろんな事案についてあるわけでございますので、このケア・トランポリンの事業についても、これについて積極的なですね、取り組みを促されるということはあったのかなということは考えておりましたが、その圧力というほどのことがあったということの報告は受けていなかったということです。
(西日本新聞)報告は受けていなかったと思うのですが、今回のその公判で出てきた事実を踏まえると、やっぱりその圧力は多少なりともあったっていうふうに。知事としてではなく、県としてそういうふうなということは。
(知事)職員ですかね、特にフロントである、直接向き合う職員にとってみると、やはり県議会の議員さんから激しく叱責をされたということは、精神的にも非常に大きな影響、負担というものは感じただろうと。それは圧力と呼ぶか、言葉はですね、難しいかもわかりませんが、一種の圧力として捉えていたということは十分考えられると思います。
(西日本新聞)そのことを踏まえてですね、改めて、今後その県議会との関係についてどのように改善していきたいかというのがあれば教えてください。
(知事)今、県議会の皆さんとの間でも色々な慣例・慣行等々ですね、見直しを図っておるということ、これはもうご存知の通りであります。やはり執行部としても毅然として。もちろん二元代表制の一方、県民の皆様から直接選ばれてきておられる県議会の皆様のご意見とあるいはいうものについては尊重する必要はあるというふうに思っております。また、そういう中で、我々もいろんな気づきを与えていただくということ、これは大切なことであります。
しかし、やはり執行部として唯々諾々とですね、そういうことに従うのではなく、やはり毅然とした態度で向き合い、そして我々としてその判断をしていくと、客観的な事実等に基づいてですね。こういうふうな姿勢というものをしっかりと執行部内で徹底をしていきたいと思います。
(西日本新聞)念のため確認ですが、2月25日の定例会見で、知事が予算編成について議員から圧力をかけることはあってはならないし、圧力を受けたことはないとにおっしゃられていたと思うのですが、それに対しては知事ご自身が圧力を受けたことはないっていう、そういうニュアンス。
(知事)それが半分ありますね、もちろんそれはあると。それと、職員についても、先ほど申しましたように、その段階で圧力と感じるほどの、議員からのですね、働きかけと言いますか、そういう叱責等があったという事実については報告を受けておりませんでしたので、改めてこの検察に供述をするにあたって元課長の方がこういう事実を述べたということで、我々としても改めて、担当部の方も確認をしたということであります。
(読売新聞)今回の参院選の絡みで、一部色々言われているのですが、日本人ファーストとか、外国人施策とかで分断とかを生むような、訴えじゃないですが、そういったことがちょっと指摘されているのですが、何かそれについてご所感とかがもしあれば。
(知事)まさに今、参議院選挙のさなか、もう最終盤という選挙中でありますので、各候補者、あるいは各政党の御主張に対して私からコメントするということは差し控えたいと思います。
ただ、現状を申し上げると、福岡県内で暮らす外国人の皆さんも、昨年度末は11万3,000人いらっしゃいます。留学生の方、あるいは技能実習や特定技能とか色々な、人文知識、国際業務とか、そういった分野で働いていただいている方々も非常に増えてきている状況です。そして、我々の社会では少子高齢化が急速に進んで、生産年齢人口が減少しているという状況がある。こういう中で、我が国の産業経済の発展を図り、また、地域の活力を維持、向上させていくためには、外国人の方々に御活躍をいただくということは必要なことであると思っています。
こういったことから、我々としても、まず外国人の皆さんに対しても安全・安心に暮らしていただかなければいけないわけで、そして、かつ、地域社会にもやはり参画をしていただく環境を整備しなければいけない。こういったことから、昨年10月、国や専門機関の皆さんと連携して、「FUKUOKA IS OPENセンター」という生活・就労等に係る相談にワンストップで対応できるセンターをオープンさせました。
そして一方、我々日本人に対しても、異なる言語とか文化を持つ外国人の方々に対する理解を進めていかなければいけない。こういったことから、県の外郭団体の県国際交流センターを通じて、留学生とか、あるいは海外協力隊の経験者の方などに学校や公民館、企業に直接出向いていただいて、海外の生活習慣とか文化とか、また、自らの経験とか、こういったものを伝える国際理解教室といったものもずっと実施をしてきているところです。
やはり今後もこういった取り組みを通じて、日本人も外国人も相互に、互いの文化や習慣について相互理解を深めて、共に暮らしやすい地域づくりを進めていかなければいけないと考えています。
(朝日新聞)追浜の工場の閉鎖についてお伺いしたいんですが、工場だけではなくて、その下請企業とか、関連企業の移転とかも問題になるのかなと思うんですけれども、何か受入れ体制とかについて決まっていたり、あるいは協議されていることはありますか。
(知事)まだ、先ほどの冒頭の幹事社の御質問にもお答えしたように、現段階においては日産自動車様の発表というものの段階です。
ただ、やはり我々、これから、じゃあ、じっとしておくのかということでもないわけで、やはり日産自動車、追浜の閉鎖、そして九州工場への移管、こういうことはもう決まったわけですから、当然、追浜からの移管に伴って、生産体制の強化というもの、これは必須になるものです。つまり、新しい車種ですね、ノートとかですね。今まで日産九州で、かつてはノートを作っていたんですけど、ここのところは作ってないと。こういう新しい車種も製造が始まります。そうなりますと、我々としては、やはりぜひ地元の企業から部品等の調達を進めたい。これが地域経済の活性化につながるというふうに思っています。
そういったことから、これから日産自動車様のほうにも、日産としてはどんな部品について地元調達を期待するのか、あるいは地場サプライヤーの皆様に対しても、必要な部品にこういうのがあるとなれば、じゃあ、あなたたちはどういう部品が提供できるのか、供給できるのか。こういったことを両面に渡って、日産に対しても地元のサプライヤーさんに対してもしっかりと調査をし、情報を収集してまいります。
そして、先ほど、やはり地元からの調達を増やしていきたいと申し上げました。このためには、やはり仕入れてもらわないといけないわけで、認めてもらわないといけないわけですよね。「はい、ねじ作りました」って言って持っていっても、「いや、この規格では駄目だ」と、「もっと磨きなさい」ということになる。だから、試作品の製作とかが必要になってきます。そして、日産に見せて、認めてもらえるかどうか。これを繰り返す。結構大変なんですよ、新規参入というのは。だから、この地元サプライヤーさんの試作品の製作支援など、新しい部品の生産に取り組もうという地元企業の皆様に対する支援、これを行っていく必要があると考えています。
それからもう一つは、冒頭お尋ねがございました、神奈川をはじめ関東エリアで追浜に部品を供給していらっしゃったサプライヤーの皆様も色々これから動きが出てこようかと思います。中には、福岡に移転あるいは製造装置を設けたい、こういうお考えも当然出てくるかなと。こういう各社に対しては、用地の紹介など受入れを円滑に行うための万全を期していきたいというふうに思っています。我々としても、必要であれば直接そういう関東エリアの企業の皆様ともお話をしていきたいというふうに思っています。
いずれにしましても、やはり、まずは日産本体としっかりと情報共有しながら、万全な対応を取ってまいります。
(終了)