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知事定例記者会見 令和4年11月8日(火曜日)

更新日:2022年11月8日更新 印刷

知事定例記者会見 令和4年11月8日(火曜日)

この会見録は発言をそのままではなく、文章とする際読みやすいように整理したものです。

この知事記者会見録の模様は、  ふくおかインターネットテレビ  で動画配信しています。

発表事項

(1)ワンヘルスの森 ミュージアム」オープン!(林業振興課)

 記者提供資料 [PDFファイル/238KB]

(知事)私からは、発表事項が1件、県民の皆さんへの呼びかけが1件ございます。

 まず発表事項ですが、「ワンヘルスの森 四王寺」にワンヘルスの森ミュージアムをオープンいたします。11月10日にオープンしたいと思っています。

今週末、11月11日から「アジアからのワンヘルスアプローチ」をテーマとして、アジア獣医師会連合(FAVA)の大会が福岡市で開催されます。会場はヒルトンシーホークホテルです。

県ではこの機を捉え、ワンヘルス国際フォーラム、福岡県農林水産まつりなどを同時開催し、県民の皆さんにこのワンヘルスについての理解を深めていただくとともに、福岡県のワンヘルスについての先進的な取り組みを国内外に強く発信していきたいと思っています。

この取り組みの1つとして、このFAVA大会に世界各国から参加されます皆さん方に、FAVA大会のエクスカーションにおいて、「ワンヘルスの森 四王寺」を御紹介したいと思っています。

スライドを出していますが、ワンヘルスの理念を体感、実感していただくことができるような場として、「ワンヘルスの森 四王寺」を整備いたしました。

森の敷地内に学習展示館があるのですが、このたび、この学習展示館を大幅にリニューアルし「ワンヘルスの森ミュージアム」としてリニューアルオープンすることとします。11月10日、木曜日のFAVA大会エクスカーションの後、13時から一般開放いたします。

今、スライドにワンヘルスの森ミュージアムの見取図が出ています。森にはイノシシや野鳥などが生息しています。この動物の写真やシイノキなどの樹木の標本、また、森林浴による健康増進効果などを学べるパネル等を展示します。また、色も茶色に、いわゆる木質化しているわけですが、床には、成長が早く、CO2の吸収が高いセンダンなどの無垢板を使用します。バルコニーの一部をウッドデッキとして、木の香りのする心地よい空間としているところです。

スライドの3番目は、このワンヘルスの森の散策案内図を出しております。この森の中には、このミュージアムのほかに、ワンヘルスの説明、あるいは森林浴のコースマップや、見どころを紹介する多言語表記の解説板を設置します。

来年1月からは、ワンヘルスやこのワンヘルスの森について、分かりやすく解説していただくガイドの皆さんを今養成しているところですが、このガイドつきの森林浴体験ツアーをスタートします。来年1月からです。ぜひ、多くの皆さん方に四王寺のワンヘルスの森にお越しいただき、動物の足跡を見たり、あるいはその息遣いを感じていただいたり、そのすみかとなる森の状況などを体感していただきまして、自然との共生を肌で感じていただきたいと思っています。

このようなワンヘルスの森ですが、冒頭申し上げましたように、11日から13日にかけて開催されるFAVA大会に合わせて、県ではワンヘルスについて理解を深め、実践していただけるよう、様々な取り組みを行います。

1つ目は、ワンヘルス国際フォーラムです。世界トップクラスのワンヘルスに関する研究者の皆さんが集うもので、この国際フォーラムは12日にFAVA大会の会場であるヒルトン福岡シーホークにおいて、医学や環境分野の専門家による講演や、あるいは、こちらに写真が出ておりまして皆さんもテレビなどでよくお顔を見ると思いますが、動物の保護活動、愛護活動に熱心に取り組んでいらっしゃる俳優の坂上 忍さんをゲストにお迎えしたトークショーなどを開催します。坂上さん、日本獣医師会の藏内会長、私の3人による会談も行いたいと思っています。

参加料は無料です。たくさんの御参加をお待ちしています。まだ申込みは受付中です。ぜひ御参加ください。

もう一つは、県の農林水産まつりです。これは、12日と13日の土日に、ヒルトン福岡シーホークに隣接する地行中央公園で開催します。農林水産まつりは、今まで1年おきに開催していて、天神中央公園で開催することが多かったのですが、今回はFAVAの大会に合わせて、地行中央公園で開催することとしました。

従来と同じように、農林水産物やその加工品の試食や販売、様々なワークショップなど、本件の農林水産業の魅力が詰まったお祭りとしていますが、これに加えて、県民の皆さんにワンヘルスについての理解を深めていただくため、環境に配慮して生産されたワンヘルス認証農林水産物の販売を行います。それから、ワンヘルスについての啓発ビデオの放映なども行いたいと思っています。

ぜひ多くの方に、農林水産まつりにも足を運んでいただき、楽しんでいただければと思っています。

次に、ワンヘルスの関連イベントとして御紹介したいと思います。

農林水産まつりが12日、13日でしたが、これも12日の土曜日ですが、市営舞鶴公園の三の丸広場にワンヘルスパークをオープンします。福岡市の特段の御配慮、御協力をいただきまして、市営の舞鶴公園内に開設することとしたものです。

馬術の体験、またはドッグラン、餌やりとかブラッシングなどのお世話体験、こういったものを行っていただき、これらの体験を通したアニマルセラピー、ワンヘルスについて学ぶ講座などを開催します。

また、隣接する大濠公園では、今日もニュースに出ていました大迫傑選手。非常にすばらしい復帰後初マラソンの成績を残されました。その大迫さんがメインの提案者として行う「The Fst in Fukuoka 2022」を行います。

これは、先般実施した共同記者会見の場で御説明しましたが、オーバルロードレースでして、日本陸連、世界陸連公認の5kmのロードレースを行います。そのほかにも、視覚障がいの方のブラインドマラソンには道下美里選手にも御参加いただきます。それから、ワンヘルスの観点で申しますと、ワンちゃんと一緒に楽しむ「GO WITH わんこマラソン」を行います。

また、隣の舞鶴公園では、ワンヘルスフェスタを開催します。このワンヘルスフェスタでは、人とワンちゃんが共に楽しむステージイベントですとか、わんこの撮影会、わんこのための食事作り教室、それから犬・猫の譲渡会。県も福岡市も、犬・猫の殺処分をできる限りゼロに近づけていかなければいけないと思っています。このためにも、譲渡会も開催したいと思っております。

このように様々申し上げました。今週末の福岡は、ワンヘルスで盛りだくさんでございます。ぜひ県民の皆さんには、このワンヘルスをこういったイベント、あるいは四王寺のワンヘルスの森などを訪れていただくことで、身近に感じたり、あるいは実践していただく。こういう場を用意していますので、ぜひ御参加いただければと思っています。

私からの発表事項は以上です。

 

  次に、新型コロナについてです。

連日、新規陽性者数などが報道されています。昨日は総理官邸で政府主催の知事会議等があり、閣僚の皆さん、また岸田総理とも意見交換をしてきたところですが、この冬については、第7波を上回る新型コロナの感染拡大、併せて季節性インフルエンザの同時流行の可能性を懸念しているところです。

この中で、まず本県における新型コロナの感染状況について御説明したいと思います。新規の陽性者数のグラフが出ております。ここのところ、皆さんにも数字を毎日御提供していますが、前週の同一曜日を上回る日が続いています。ただ、この増加ペースを御覧いただきますと、今の増加ペースは7波の頃と比べるとかなり緩やかで、今の段階では感染が急拡大している状況ではないという状況です。

もう一つが病床使用率についてです。今、病床使用率は15%を上回っている状況にございます。ただ、これも上昇ペースを見ますと、第7波の当初と比べると非常に緩やかな状況です。併せて申しますと、重症病床使用率も、直近の数字で1.8%という状況で、極めて低い水準にとどまっています。医療提供体制の観点から申しますと、今現在、医療に大きな負荷がかかっている状況にはないと判断しています。

それから、同時流行が懸念されていると申しましたインフルエンザ。本県のインフルエンザの定点報告数を申しますと、10月の最後の週では1件にとどまっており、現時点でインフルエンザの感染拡大の傾向は、本県においては見られていません。このような客観的な状況です。

しかしながら、皆さんも街の中を歩かれて、非常に人の動きも活発になった。また、全国旅行支援や外国人の入国制限緩和等もあり、街も非常ににぎやかになってきています。社会経済活動が活発となっている、これは喜ばしいことであると思いますが、これに伴って人と人との接触機会が増加することになります。これは、感染の状況に今後影響を与えてくることも予想されますので、引き続き感染の拡大、特に急拡大する兆候があるのかどうか。また医療への負荷はどうか。こういったことについて、しっかりと注視してまいりたいと思います。

併せて、我々の備えとして、発熱外来のさらなる拡充、健康フォローアップセンターの機能の強化、コロナ対応病床のさらなる確保、重症化リスクの高い方を守る取り組み、こういったことを先般から第7波の時もいろいろ御説明してまいりました。こういった取り組みを引き続き推進してまいります。

また、新型コロナのワクチンについてです。市町村の皆さんとも連携して、オミクロン型への対応ワクチンをはじめ、接種の促進を図るほか、ノババックス製ワクチンの接種会場の設置も継続してまいります。このような県としての取り組みや、市町村とも連携して、コロナの感染防止のための取り組みを進めてまいりたいと思います。

県民の皆さんに対してのお願いです。まずは新型コロナワクチンについて。ぜひ御自身を守る、また大切な方を守るためにも、若い世代の方も含め、接種を希望される方は早めの接種を御検討いただきたいと思っています。

それから、インフルエンザワクチンについても、65歳以上の方など、定期接種の対象で接種を希望される方は、ぜひ早めの接種をお願いしたいと思いますし、新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンは接種間隔を空けずに接種する、いわゆる同時接種ができるわけです。接種はお住まいの近くのクリニックや診療所など、個別接種を実施している医療機関において受けることもできますので、ぜひ御検討いただき、あらかじめ医療機関に御連絡、お問い合わせをいただいた上でお訪ねいただいた方がいいとは思いますが、ぜひインフルエンザワクチンと新型コロナワクチンの同時接種についても御検討いただければと思っています。これがまず1つです。

それともう1つのお願いは、いつも申し上げておりますが、基本的な感染防止対策を引き続き徹底していただきたいと思います。マスクについては、国も、屋外では状況によっては外して、とおっしゃっています。マスクの正しい着用をお願いする。それから手指の消毒や三密の回避も引き続きお願いしたいと思います。

昨日、北海道の鈴木知事ともお話ししましたが、今、北海道が人口10万人当たりの感染者数が一番多いです。また、東北各県などもかなり多くなっています。寒くなって、どうしても窓を開けず、換気が不十分になっていることが大きな要因だと思われると、鈴木知事もおっしゃっていました。

今、本県は10万人当たりの感染者数で言うと下から4番目、44位。非常に少ないですけど、我々の地域もだんだん寒くなってきますので、ぜひ県民の皆さんには、また、事業者の皆さんにも換気をお願いしなければいけないと思います。お客さんが寒いといけないということもあろうかと思いますが、換気を徹底していただくことが、感染防止には非常に大きな要素ですので、ぜひお願いしたいと思います。

また、あらかじめ県民の皆さんには抗原定性検査キットですとか、解熱剤、鎮痛剤といったものを薬局等で購入いただき、備蓄といいますか、準備をしておいていただくことも必要であると思いますので、よろしくお願い申し上げます。

みんなで力を合わせて、この冬場を乗り切っていきたいと思います。ぜひ御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

私からは以上です。

質疑応答

(西日本新聞)ワンヘルスの森ミュージアムに関連して、ワンヘルスに関連するイベントが本当に盛りだくさんということで、改めて県が先進的に取り組む意義についてお願いします。

(知事) 私は県政のチャレンジの大きな1つに、福岡県をワンヘルスの世界的な先進地にしていきたいと申し上げています。このワンヘルスは、私も襟にワンヘルスロゴマークのバッジをつけていますが、3つの輪から成っております。1つは、人の健康、動物の健康。そして環境の健全性、いわば地球の健康。この3つのことを1つのものと捉えて、一体的にこれを守っていこうということです。

まず1つは、この新興感染症を見ても、今回の新型コロナ、あるいはSARSやMERS、エボラ出血熱、マダニの問題もあります。我々が今感染している感染症の約6割は動物由来、人獣共通感染症であると言われています。

こういった感染症のリスクは、今回の新型コロナが一定収まったとしても、今後、いつまた起こるか分からない。こういったことは十分考えられるわけです。こういうリスクにしっかり備えていく。そのためにも、この野生動物とか愛玩動物について、我々が今まで全くデータを持たない中で、野生動物と人間との生息区域が近接して、ウイルスが人間にうつる。なぜ、野生動物と人間との生息区域が近くなるか。これは環境が荒れている、森が荒れている。こういうことがあるわけで、これを一体的にしっかりと守っていくという取り組み、これは非常に幅の広い取り組みです。医療、獣医学だけの問題ではありません。農林水産関係であれ、環境、生物の多様性の保持も含め、非常に幅が広い。つまり、今度はこっちのSDGsのバッジになりますが、SDGsの多くのゴールとも、このワンヘルスの取り組みはつながっているものです。

そういうことから、このワンヘルスをしっかりと進めていくことが、我々人々の命と健康、生活を守る上において、これは極めて重要であると考えています。

 

(西日本新聞) もう一点、新型コロナの流行についてお伺いいたします。先ほど、知事はワクチンの接種促進を呼びかけられましたけれども、これは4回目接種を促すという理解でよろしいでしょうか。

もう一点、コロナ警報の発令について、今後どのような状況になったら発令を考えていらっしゃるのかをお願いします。

(知事) まずワクチンですが、私も4回目を打ちました。3回目でとどまっている方については、接種券も届いていると思いますので、4回目の接種も御検討いただきたいと思います。

なかなか副反応もあって、どうしても嫌だなと思われることもあるかと思いますが、感染した場合のリスクも考えていただいて、接種を検討していただきたいと思います。

4回目接種をされた方も、接種券がそろそろお手元に届いている方も多いと思いますので、今度はオミクロン対応型のワクチン。これはBA.1対応とかBA.4-5対応とか2種類言われていますが、政府からは、いずれも効果は変わらないという御説明を頂いています。このオミクロン対応型のワクチンについても、ぜひ早めに接種を御検討いただき、御予約をいただければと思っています。今、十分に接種会場は空きがございます。皆さん方の御都合のいいときに打っていただける体制ができていると思いますので、ぜひ御検討ください。

それから、コロナ警報についてです。医療への負荷、人々の命を守るという観点から、医療提供体制がどうであるかということを重視すべきだということで、コロナ警報についての1つの大きな指標として、病床使用率を置いています。

同時に、感染の急拡大兆候があるのかとか、変異株、今回もBA5系統からほかの系統への置き換わりがあるのかとか。今現在、そういうのは見られていません。それから、重症病床使用率等。そういったことを総合的に判断して、コロナ警報については判断をしていきたいと思っています。

専門家の御意見もお伺いしましたが、今の段階では、医療への負荷もまだ高い状況ではないので、現時点では発動する必要はないのではないかという御意見も頂いております。しかしながら、今後の感染の拡大の状況、兆候、それから医療への負荷の状況を慎重に見て、機動的に対応していきたいと考えています。

(西日本新聞) 知事御自身も、現時点では発動する状況ではないと考えているという。

(知事) 今日の段階ではそういうふうに考えています。

 

(NHK) 新しくワンヘルスの森ミュージアムがオープンということで、改めて県民の皆さんへの利用の呼びかけをよろしくお願いいたします。

(知事) 先ほどスライドも示しながらお話ししましたが、非常に楽しく、ワンヘルスについて肌で感じ、学んでいただけるようなミュージアムとしています。そして、このミュージアムをスタートして、ぜひこの四王寺のワンヘルスの森を散策し、森林浴を楽しんでいただく。こういったことをたくさんの県民の方に体感していただきたいと思います。

ワンヘルスというものも、先ほど考え方を、御質問にお答えする形で御説明いたしましたが、この理念から実践をしていく段階に我々はあると思っています。これは行政や専門家のみならず、県民の皆さんと一緒にこのワンヘルスを推進していきたいと思いますので、ぜひたくさんの方に、この森も、ミュージアムも訪れていただき、また今週末のワンヘルスフォーラムや農林水産まつりにも御参加いただきまして、ワンヘルスについて感じていただければと思っています。ぜひ、よろしくお願いいたします。

 

(RKB)福岡県大任町について2点質問します。公共工事の入札結果が公表されていないことについて、先日、国土交通大臣からは、法律違反と指摘した上で、改善を求めるという発言がありました。さらに、総務大臣も違法との認識を示しています。

福岡県として大任町の状況をどう受け止めているのか。今後、何らかの対応を取るのかを教えてください。

あと、2点目として、大任町は情報公開請求の対象を住民に限定しており、これは時代に逆行しているという指摘もされています。今週には、知事と町村会との協議会もありますが、その会長が大任町長ということで、大任町の状況をどうご覧になっているか、併せてお聞かせください。

 

(知事) まず1問目です。大任町が公共工事の入札結果を公表しないことは、入札契約適正化法に違反するものであると認識をしております。このことにつきましては、今、御質問にもございましたが、斉藤国土交通大臣、また寺田総務大臣も同様の認識を示されているところです。

公共工事の入札及び契約の適正化を推進するにあたりましては、本年6月1日付で総務大臣と国土交通大臣連名で通知が出されました。これは、全ての地方公共団体宛てに発出されています。これを受けまして、県からも6月3日付で、この通知を踏まえた適切な対応を求める通知を発出したところです。さらに大任町につきましては、国土交通省から個別に働きかけがあっていまして、大任町も改善に向けて取り組むと回答をされていることを、国土交通大臣が明らかにされているところです。

県としましては、大任町が今後、改善に向けて取り組むとおっしゃっていますので、その対応を注視していきたいと思っております。

それから、情報公開条例についてです。大任町で情報公開条例の改正が行われたということでございます。これは住民の皆さまの代表からなる大任町議会の議決を経て制定をされたものでございまして、この町の条例に対して、県として論評することは適切ではないと考えております。

国の情報公開制度を定めた情報公開法がございます。これは、行政機関の保有する情報の一層の公開を図り、国民に説明する責務が全うされるようにすること、それから、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資することを目的とするものでして、地方公共団体もこの国の情報公開制度を定めた情報公開法の趣旨にのっとり、必要な施策を策定し、実施するよう努めなければならないと定められています。

大任町の条例につきましても、この情報公開法の趣旨に照らして、大任町において適切に判断され、対応されるべきものであると思っています。

(西日本新聞)今の大任町に関連して質問させていただきます。永原譲二町長は、入札結果を非公表とする理由について、町の発注工事の入札業者に対して、暴力団による業者への脅しのようなことがあることを示唆されました。

知事にお尋ねしますが、大任町における県発注工事、または大任町の業者が入った県の発注工事の中でも、同様に暴力団やその関係者とみられる者からの威圧行為や妨害行為が過去にあったかどうか、確認されているかお尋ねします。

(知事)今、御質問にございましたようなお話もありましたので、建設工事を発注している県の関係部署に確認をいたしました。この県の工事関係の部署からは、暴力団関係者から不当な要求を受けたという請負業者等からの通報は確認できなかったところです。

(西日本新聞)今の件に関連しますと、町長の主張が事実だとすると、町発注の工事のみでそのような事案が起きている可能性があるということでしょうか。

(知事)その点について、推測を持ってお答えすべきではないと思いまして、県としてはお答えする立場にないものと考えております。

(西日本新聞)もう一点、お願いします。

永原町長は一部報道に対して、落札業者に対してやくざがそうめんを1万円で売るから、というようなことを主張されています。一方で、県には暴力団排除条例があり、その3条で、県は市町村及び県民等と相互に連携して、協力して推進しなければならないと、暴排の基本理念を定めています。

こうした条例に鑑みれば、県としては、こうした報道を機に、改めて町に働きかける必要があると考えますが、いかがでしょうか。

(知事)今まさにおっしゃったように、我々は県の暴排条例にも定めておりますように、県警察本部、各地の所轄の警察署、それから市町村の皆さん、事業者の皆さん、何より地域住民の皆さん、こういった皆さま方と県と連携して、暴力団排除の実現に向けて、暴力追放の県民大会や暴力団追放の地域決起会議を開催しまして、暴力団追放の機運を高めているところです。

大任町におかれましても、暴力団排除条例を制定されています。また、田川地区の市町村の合同による田川地区暴力団等追放総決起大会も開催されておりまして、暴力団排除に取り組んでおられるものと認識しております。

県は昨年度、筑豊地区を対象として、暴力団追放!地域決起会議(筑豊地区)を、これは新型コロナの影響もありビデオメッセージ形式で開催しましたが、この地域決起会議には、大任町長にも御協力、御出演頂いたところです。

このようなことで、大任町としても、この暴力団の排除については、県と連携して取り組んでいただいているものと認識をしておりますが、引き続き、大任町を含め、市町村、関係機関と連携しながら、暴力団の排除の実現に向けて努力をしてまいりたいと思います。

(毎日新聞)先ほどの大任町の情報公開条例に関するお答えについて確認します。

知事は情報公開法の趣旨を述べられた後で、大任町の条例についてもこの法の趣旨に照らして適切に判断されるものであると仰られましたが、そうすると、現状の大任町の条例については、この法の趣旨にのっとっていないと知事としてはお考えになっているということでしょうか。

(知事)この法の趣旨に照らしてどうかについては、町、また町民の皆さんの代表である町議会において判断をされるべきものと考えております。

 

(共同通信)本日、先ほど10時から、福岡地裁で、中間市の園児バス置き去り事件に関して元園長と保育士に対して有罪判決が出されました。

前回の会見でも質問したのですが、改めて、再発防止に向けた決意をお聞かせ願えますか。

(知事)昨年7月、中間市で送迎バスの中に園児が取り残されて熱中症で亡くなったという、大変痛ましい、胸の痛む事故が起こりました。また、今年は静岡県においても同様の事故がありました。子どもの命と健康が守られるはずの保育施設において、このような事故が起こったことは、大変、胸の痛む思いです。

本県では、昨年7月の中間市の事案を受けまして、昨年の9月、全国に先駆けて、バス送迎に関する指針を策定しました。

この指針では、園児の乗降の確認や、車を降りた後の保育にちゃんと引き継ぐこと、バスの送迎直後における車の中の清掃や忘れ物確認といったことを各施設の送迎マニュアルにしっかりと入れてもらうよう求めたところです。併せて、全ての保育施設、幼稚園に対しても、安全管理の徹底を要請してまいりました。

また、このためのチェックシートが要るだろうということで、安全管理重点確認監査を行うためのチェックシートを策定し、本年4月からはこのチェックシートを用いて、立ち入りの監査を行っています。10月からは、通告なしの抜き打ち監査も行っているところです。

また、今年9月には静岡県で残念な事案が発生いたしました。これを受け、本県としては、再度、全ての保育施設、幼稚園に対し、昨年9月に示しました指針で示す安全管理の再確認と、全ての従事者の皆さんへの遵守、徹底を要請したところです。

二度とこういったことが繰り返されてはなりません。国においても、いろいろな設備を整備することについて支援をしていくことも表明されておりますが、やはり最後は人の目が大切だと思います。子どもを保護者からお預かりし、お返しするまで、その安全が確保され、子どもの命を大切にする保育が行われますよう、このような取組によって、しっかりと我々も指導監督をしてまいりたいと考えております。

 

(TNC)改めてコロナの件で恐縮ですが、全国的に第8波の兆しが見えている中で、福岡の現状をどう認識しているかということと、県民に対して、今年は忘年会やりたい人も多いかもしれませんけれども、それに対する備えの呼びかけを、改めて最後に聞かせていただけますでしょうか。

(知事)先ほど、少し具体的な数字をもって御説明しましたが、現段階では、本県において感染が急拡大をしている、あるいは医療への負荷が急激に高まっている、といった状況にはございません。ただ、第8波に対する備えは非常に重要です。

こういったことから、まず県民の皆さま方には新型コロナのワクチンの接種を検討いただきたいと思います。3回目打ったとか、既に4回目も打った方もいらっしゃるでしょうが、オミクロン対応型のワクチンも準備されています。ぜひ、若い方も含めて、ワクチンの早期の接種について積極的に御検討いただきたいと思います。

それと同時に、今、北海道とか東北、北の方での感染が非常に多くなっています。やはり寒くなって、自宅もお店も換気がなかなかしづらくなっているからだと考えられます。定期的な換気について、県民の皆さままたは事業者の皆さまにはしっかり徹底していただく。そして、また3密の回避やマスクの正しい着用、そして手指の消毒。こういった基本的な感染防止対策を引き続き取っていただきますように、ぜひよろしくお願い申し上げます。

 

(終了)

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