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冬の野鳥観察会 in 飯塚市立八木山小学校
福岡県野生鳥獣保護モデル校の八木山小学校で、冬の野鳥観察会が開催されました。
飯塚市立八木山小学校では、全校生徒を対象とした恒例行事として、学校周辺をフィールドとした野鳥観察会を年2回実施しています。
今回は令和5年度の「冬の野鳥観察会」の様子をお知らせします。
【実施日時】 事前学習会及び野鳥観察会 令和6年1月12日 金曜日
【実施場所】 飯塚市立八木山小学校 及び その周辺
【講 師】 日本野鳥の会筑豊支部の皆さん
事前学習会
観察会前に、日本野鳥の会筑豊支部の方を講師に、事前学習会が開催されました。
まず、講師が児童に対して、見たい野鳥は何かを質問しました。
「シマエナガ」と答えた児童がいましたが、北海道など限られた所にいるとの事から講師の方も見た事がありませんでした。
また、ホオジロやカワラヒワは、高い所に出てくるので見つけやすいと説明がありました。
その後、観察会中に使用する双眼鏡について説明があり、実際に練習も行いました。
最後に、ウグイスについて、映像を見ながら鳴き声や体の色などの特徴を学習しました。
また、野鳥は暮らし方で夏鳥、留鳥、冬鳥に分けられ、「野鳥の暮らし方を知ることは野鳥を理解するために大事なこと」だと教わりました。
双眼鏡の使い方を教わります。
講義内容を踏まえ、双眼鏡を使って観察の練習をしました。
ウグイスの鳴き方(2種類)について学習しました。
野鳥観察会
小学校周辺の散策
児童全員で、小学校周辺を散策しながら野鳥観察を行いました。
野鳥の姿が見えたら立ち止まり、各自双眼鏡を使って観察。その都度、講師の方から観察した野鳥の解説を受ける、というスタイルの観察会でした。
当日は晴れでしたが、観察会始まってすぐは日があまり出ていなかったので、寒かったです。
「カワセミがそこにいるかも!?」と見つけた人がいたので、みんなワクワクして見に行きましたが、草むらの間に逃げてしまったのか、おしくも見る事が出来ませんでした。
ですが、木の上にとまっていたジョウビタキ、ハシボソガラス、モズ等、カワセミ以外の野鳥をたくさん観察することが出来ました。
講師からは、それぞれの野鳥の体、口ばしの色、羽、鳴き声、暮らし等、様々な話を伺いました。
普段の通学の時に何気なく歩いているところで少し足を止めて空を見上げてみると、たくさんの種類の野鳥を観察することができ、児童たちは、身近な場所に多くの野鳥が生息していることを知ることが出来ました。
木の上にとまっているハシボソガラスを発見!
見つけた野鳥を図鑑で確認中。
奥に何かいないか探索中。
講師が持参した望遠鏡で観察中。
木の上にとまっているジョウビタキ。
活動のまとめと終わりの会
観察会のあと、観察した野鳥の名前をホワイトボードに書きました。
午前9時30分から約1時間30分の観察で、鳴き声だけ聞こえたものも含め、合計20種類、たくさんの野鳥を観察することが出来ました。
今回、見つけた野鳥(留鳥・冬鳥)
その後、講師の方から観察した野鳥について解説してもらいました。
冬鳥は、アオジ、カシラダカ、コガモ、ジョウビタキ、ミヤマホオジロ、
留鳥は、ウグイス、イカル、カワセミ、カワウ、カワラヒワ、キジバト、キセキレイ、スズメ、ハシボソガラス、ヒヨドリ、ハシブトガラス、ホオジロ、モズ、メジロ、ヤマガラを観察出来ました。
見つけた野鳥(留鳥・冬鳥)について解説してくださる講師の方
講師から、今回で最後の観察会となった6年生の児童に「今まで観察会をしてどうだった?」という質問がされました。児童は、「鳥に興味を持つようになった。」と回答していました。
また、児童代表から今回の観察会の感想を発表してもらいました。
「観察会で冬鳥とか見れて良かった。また、夏に来てください!」といった感想でした。
校長先生からのおわりの挨拶では、「八木山小学校が緑の少年団に入ったのが、1980年(S55年)、野鳥観察会が始まったのが1983年(S58年)であるから、41年間、毎年(夏・冬)で色々な発見をしていたのだろう。観察会中は、鳥の色がはっきりと分かったって、ものすごく嬉しそうな顔をしていた。とても素晴らしい時間でした。」といったお話がありました。
年2回の観察会に参加してきた八木山小学校の高学年児童は、本当に良く野鳥のことを知っていて驚きます。低学年児童も、講師の方のお話に耳を傾けたり、野鳥を見つけると双眼鏡を使用してじっくり観察するなど、積極的に参加していました。
今後も野生鳥獣保護モデル校育成事業を通して、子ども達が身近な野鳥に親しみ、自然を大切にする心を育む手助けができるとうれしいです。