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中山間地域等直接支払制度について
中山間(ちゅうさんかん)地域に交付金を直接支払う「中山間地域等直接支払制度」の概要や必要性を皆さんに広く理解していただくためご紹介いたします。
中山間地域について
中山間地域とは、平野の外側の周辺部から山間地までの、棚田や樹園地などが広がる山あいの地域を示します。
山間部の多い日本では国土面積の約7割を占めています。また、総農家数の約4割及び耕地面積の約4割が中山間地域にあり、我が国の農業・農村にとって、重要な地域となっています。
福岡県の中山間地域は、県土面積の約4割にあたり、総農家数の約3割及び耕地面積の約3割を有しています。
中山間地域は、水源かん養、洪水の防止、土壌の浸食や崩壊の防止などの 多面的機能 によって、県民の生命と財産、豊かな暮らしを守っています。
中山間地域の現状
中山間地域の農地は、傾斜等による生産条件の不利性に加え、農業者の高齢化や農産物価格の低迷などから、耕作放棄地が増加し、農業の存続が危ぶまれています。
また、持続的に農業が営まれることで発揮される多面的機能の確保が難しい状況となっています。
中山間地域等直接支払制度について
中山間地域等直接支払制度とは、傾斜などの農業生産条件が不利な地域において、5年以上農業を続けることを約束した農業者の方々に対して、交付金を交付する制度です。
本制度は、平成12年度から一期5年で実施されており、令和2年度からは第5期対策が始まりました。
なお、第4期対策(平成27年度~令和元年度)より「農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律」に位置づけられた取組となっています。
交付の対象となる農地
農地が傾斜しているなど生産条件が不利であり、かつ、1ヘクタール以上の一団の農用地が対象となります。
交付の条件
集落で取り組む耕作放棄防止のための活動や農道・水路の管理方法を定めた集落協定を締結し、5年以上継続して取り組むことが必要です。
交付金の額
交付単価は、中山間地域等と平地地域の生産条件の格差(コスト差)の8割で設定されています。主な交付単価は、下記のとおりです。
田(急傾斜地):21,000円 田(緩傾斜地):8,000円
畑(急傾斜地):11,500円 畑(緩傾斜地):3,500円
(注) 単価は10アールあたり。
(注) 緩傾斜地は市町村長の判断で対象とすることができます。
対象農地や交付単価についての詳細は、中山間地域等直接支払制度の概要をご覧下さい。
福岡県における実施状況
令和5年度の実施状況
令和5年度中山間地域等直接支払制度の実施状況について [PDFファイル/221KB]
令和4年度の実施状況
令和4年度中山間地域等直接支払制度の実施状況について [PDFファイル/229KB]
令和3年度の実施状況
令和3年度中山間地域等直接支払制度の実施状況について [PDFファイル/237KB]
令和2年度の実施状況
令和2年度中山間地域等直接支払制度の実施状況について [PDFファイル/220KB]
令和元年度の実施状況
令和3年度の取組事例
取組内容 | 市町村・協定名 |
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危険な畦畔に防草シートを施工し、草刈り作業の負担を軽減 [PDFファイル/600KB] | 宗像市 |
他事業と連携してより効率的な現地確認を目指す [PDFファイル/787KB] | 筑前町 |
後継者不足の解消のために、集落全体で維持・管理に努める [PDFファイル/506KB] | 岡垣町 上高倉集落協定 |
高性能農業機械の導入と、協定統合による組織強化で、地域農業を守る [PDFファイル/988KB] | 嘉麻市 泉河内中山間地事業組合 |
地域の宝は地域の仲間で守る(天保古山の平家一本桜保全活動による地域の魅力度アップ) [PDFファイル/1.06MB] | みやま市 中原集落協定 |
集落機能強化加算を活用したサロンによるコミュニティづくり [PDFファイル/837KB] | 豊前市 枝川内集落協定 |
※タイトルをクリックすると内容が開きます。
第5期対策の中間年評価
令和2年度から始まった中山間地域等直接支払制度の第5期対策について、協定の活動の実施状況および最終年度における目標達成見込みを点検・評価を行いました。また、制度の効果や課題、農村集落の現状等に関するアンケート調査を実施しました。
協定活動の実施状況、目標達成見込みの点検・評価 [PDFファイル/379KB]
農業者の皆様へ(情報提供等)
集落が作成する書類の参考様式集を作成しました。