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災害時の心のケア
○災害や大規模な事故等が発生したとき、精神医療や精神保健における専門的支援は重要な役割を果たします。
○福岡県では、被災地域における精神科医療機能の低下や、増大する精神保健医療ニーズに対応するため、ふくおか災害派遣精神医療チーム(ふくおかDPAT)を整備しています。
○また、災害時に精神科医療を提供するうえで中心的な役割を担う「災害拠点精神科病院」を指定し、災害時の精神医療提供体制整備を進めています。
ふくおかDPATについて
1.DPATとは
自然災害や犯罪事件・航空機・列車事故等の集団災害が発生した場合、被災地域の精神保健医療機能の一時的な低下や、災害ストレスによる新たに精神的問題の発生など、精神保健医療への需要が拡大します。このような災害の場合には、被災地域の精神保健医療ニーズの把握、他の保健医療体制との連携、各種関係機関等とのマネジメント、専門性の高い精神科医療の提供と精神保健活動の支援が必要です。
このような活動を行うために、都道府県及び政令指定都市によって組織される、専門的な研修・訓練を受けた災害派遣精神医療チームが DPAT(Disaster Psychiatric Assistance Team) です。
DPATのうち、発災から概ね48 時間以内に被災した都道府県等において活動できる班を「先遣隊」と呼びます。
(外部リンク)災害派遣精神医療チーム(DPAT)活動要領(厚生労働省ホームページ)
2.DPATの活動内容
(1)被災した精神科医療機関に対する専門的支援
(2)避難所及び在宅等における精神疾患を有する被災者への支援
(3)災害のストレスによって心身の不調をきたした被災者への支援
(4)被災者支援を行っている者に対する支援
(5)その他被災地域で必要とされる精神医療保健活動
3.ふくおかDPATとは
福岡県では、県や厚生労働省(DPAT事務局)が実施する研修を修了した医師、看護師、業務調整員等を、ふくおかDPAT隊員として登録しています。
ふくおかDPATに登録された隊員は、県内外における自然災害や事故災害等の発生時に、被災地での精神医療の提供及び精神保健活動の支援を行います。
ふくおかDPAT一覧(令和6年4月1日現在) [PDFファイル/49KB]
4.DPAT研修
(1) 県が実施する研修
毎年1回、「ふくおかDPAT養成研修」を実施しています。この研修を修了した方は、ふくおかDPAT隊員として登録します。
令和6年度ふくおかDPAT養成研修 実施要項 [PDFファイル/196KB]
令和6年度ふくおかDPAT養成研修のお申込はコチラから【申込締切:令和6年9月30日】
(2) 厚生労働省(DPAT事務局)が実施する研修
毎年1回、先遣隊研修が実施されます。また、すでに先遣隊に登録された方向けの訓練なども実施されます。
開催案内については、福岡県から県内の精神科病院に対し行います。
5.DPAT活動マニュアル・資料
ふくおかDPAT活動マニュアル[本編](福岡県作成) [PDFファイル/1.72MB]
ふくおかDPAT活動マニュアル[資料編](福岡県作成) [PDFファイル/15.04MB]
災害拠点精神科病院について
災害拠点精神科病院とは、災害時に精神科医療を提供するうえで中心的な役割を担う医療機関のことで、国は、各都道府県内に少なくとも1ヶ所以上指定することとしています。
福岡県では、令和3年3月に県内2病院を災害拠点精神科病院に指定しました。
福岡県内の災害拠点精神科病院
・県立精神医療センター 太宰府病院 (太宰府市五条3丁目8番1号)
・医療法人清陵会 南ヶ丘病院 (北九州市小倉北区今町3丁目13番1号)
災害拠点精神科病院の主な役割
○24時間緊急対応し、災害発生時に被災地内の精神科医療の必要な患者の受け入れ及び搬出を行うこと。
○災害発生時に、被災地からの精神科医療の必要な患者の受入れ拠点になること。
○災害派遣精神医療チーム(DPAT)を保有し、派遣すること。