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脳脊髄液減少症について
脳脊髄液減少症とは
脳や脊髄は「硬膜」という袋に覆われており、硬膜と脳・脊髄との間は、「髄液」という液体で満たされています。
脳脊髄液減少症は、交通事故やスポーツ外傷等により脳脊髄液が漏れ出すことにより、頭痛・めまいなど様々な症状を引き起こすもので、誰にでも起こりえる疾病と言われています。
このたび、治療法のひとつである「硬膜外自家血注入療法(ブラッドパッチ療法)」が平成28年4月から保険適用になりました。
脳脊髄液減少症の症状等について
頭痛、頸部痛(首の痛み)、めまい、吐き気、耳鳴り、全身倦怠感(疲れやすい)、不眠、記憶障害等のさまざまな症状があります。
これらの症状は外見から分かりにくいため、病気であると理解されにくいと言われています。
脳脊髄液減少症の原因には、医療行為としての腰椎穿刺の他に、交通事故やスポーツ等により体への衝撃によって脊髄の硬膜が破れ、髄液が漏れ出すことなどがあると考えられています。
脳脊髄液減少症(脳脊髄液漏出症)の診断基準について
医療目的で髄液を採取した後や脊髄の手術の後などに頭痛が起きることは以前から知られていましたが、現在のところ、脳脊髄液の量を臨床的に計測することはできません。
厚生労働省の研究費補助により平成19年度に発足した研究班は、平成23年10月に「脳脊髄液漏出症画像判定基準・画像診断基準」を公表しました。
この「基準」は、画像診断ができ、脳脊髄液減少症の原因の一つとされている「脳脊髄液漏出症」について作成されたものです。また、「低髄液圧症」の画像判定基準・診断基準も参考として掲載されています。
○平成22年度厚生労働省科学研究費補助金障がい者対策総合研究事業
脳脊髄液漏出症画像判定基準・画像診断基準 [PDFファイル/392KB]
関係学会は次のとおり
日本脳神経外科学会、日本神経学会、日本整形外科学会、日本頭痛学会、
日本脳神経外傷学会、日本脊髄外科学会、日本脊椎脊髄病学会、日本脊髄障害医学会
ブラッドパッチ療法について
平成28年4月1日から、脳脊髄液漏出症の方(関連学会の定めた診断基準において確実又は確定とされた方)に対して、硬膜外自家血注入療法、いわゆるブラッドパッチ療法が保険適用されています。
これは、脊髄液(脳及び脊髄を守る働きをしている液)が硬膜から漏出している場合に、患者から採取した血液を硬膜の外に注入し、漏出を止める技術です。
脳脊髄液減少症の治療等病院について
福岡県では、県内の病院の協力を得て、「脳脊髄液減少症」の診療等病院に関する調査を行いました。
その結果、診断・治療実績がある病院のうち、公表することを承諾いただいた病院名を掲載しています。
病院一覧については、「ふくおか医療情報ネット」をクリックしてください。(ふくおか医療情報ネットの画面下に「脳脊髄液減少症の診療等病院について」というバナーがあります。)
関係リンク
CSF JAPAN 脳脊髄液減少症ホームページ
医師専用のホームページです。詳しくは下記のバナーをクリックしてください。
CFS JAPAN 脳脊髄液減少症小児・若年者・学校関係者救済相談フォームです。
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