本文
更年期障害とは?
ページ内リンク
・相談窓口
更年期障害とは
男女ともに40歳代を過ぎた頃から見られる、様々な体調の不良や情緒不安定などの症状をまとめて更年期障害と呼びます。
女性の更年期障害
女性の更年期障害の症状は、閉経の前後5年くらいの間に現れます。閉経の前には卵巣の機能が少しずつ低下し、卵巣から分泌されるエストロゲンという女性ホルモンが徐々に減っていきます。そして閉経するとエストロゲンの分泌はなくなります。
女性の更年期障害では、下記のような症状が急に現れてきます。
1.主な症状
- 生活習慣病にかかりやすくなる
- 肩こり、腰痛、背中の痛み
- 疲労感、疲れやすい
- イライラ、不安感
- のぼせ、ほてり、発汗など
- 皮膚や排尿のトラブル
- 骨がもろくなる
多彩な症状がみられますが、とくにほてり・のぼせ・発汗はエストロゲンの欠乏と深い関係があり、更年期障害の診断材料になります。
女性の更年期障害チェックリスト [PDFファイル/89KB]
女性の健康推進室 「ヘルスケアラボ」ホームページ(新しいウィンドウで開きます)
2.この時期に気をつけたいこと
女性ホルモンには、骨粗しょう症を防いだり、コレステロール値を下げる作用があります。また、男性ホルモンは、糖尿病・肥満・動脈硬化・がんの防止に関与しています。
そのため、これらの性ホルモンが減少する更年期以降は、これまで以上に健康づくりに取り組んでいく必要があります。食事は腹八分目にして肥満を防止し、自分のペースで楽しくできる運動を続けましょう。ストレスをためないために、打ち込める趣味やスポーツをみつけてみてください。お酒の飲みすぎや喫煙も控えましょう。
男性の更年期障害
男性には、女性の閉経のようなはっきりとした節目はありません。男性ホルモンが徐々に減少するため更年期障害の症状が現れるのですが、男性の場合、必ずしも性ホルモンの減少が伴うわけではありません。老化現象の一部と認識されて気づかないこともあります。体力の低下や周囲の環境など、他の要因も大きく影響しています。女性の更年期障害は症状が急激に現れるのに対し、男性では徐々に現れるのも特徴です。
1.主な症状
- 生活習慣病にかかりやすくなる
- 肩こり、腰痛
- 疲労感、疲れやすい
- 気分がすぐれない、うつ
- 前立腺障害(頻尿など)、ED(勃起不全)
- 集中力、記憶力の低下
- 不眠など
男性の更年期障害チェックリスト [PDFファイル/94KB]
2.この時期に気をつけたいこと
前立腺肥大症・糖尿病・うつ病などの症状は、更年期障害の症状とよく似ています。更年期障害と診断される前に、これらの病気が隠れていないかを調べなければなりません。
受診するタイミング
もしかして更年期かも?と思った時が受診するタイミングです。更年期障害だと思って我慢していると、実は別の病気だったという場合もありますので、医療機関を受診して検査を受けましょう。
更年期障害を乗り切るためのポイント
- 無理せず、やりたいことをやりたいときにする。
更年期障害になると、だるさ、倦怠感、疲れなどが出てきます。今までささっとできていたことができなくなったり、少し動いただけで体がだるくなってしまい、休憩を頻繁にとらなくてはいけないような状態になる人もいます。
更年期障害の期間は、自分の身体とこころに相談しながら、無理をしないことが大切です。
- 家族や周りの人の理解を得る。
更年期障害は、周りの理解があるだけでも精神的に楽になるので、家族などの協力が得られるように自分の状態をきちんと伝えるようにしましょう。
- 適切に運動する。
運動は自律神経のバランスを整え、様々な不快症状を緩和させる効果があります。また、抑うつ気分や不安を軽減するなど精神面への効果も期待できます。散歩やストレッチなど軽い運動でも、代謝がよくなり、身体によい影響を与えます。
- 食生活を見直す。
不規則な食生活をしていると、体内時計を乱す原因になります。体内時計が乱れると自律神経のバランスが乱れやすくなり、ホルモンバランスの乱れにつながります。毎日3食、規則正しく食事をとりましょう。
食事は、バランスよく食べることが大切です。主食(ごはん・パン・麺類)、主菜(魚・肉・卵・大豆製品)、副菜(野菜・きのこ類・海藻類)がそろうように意識してみましょう。
- ストレスとうまく付き合う。
更年期障害では、気持ちの落ち込みやイライラすることが多く、このときにストレスをためるとますます症状が悪化します。ストレスがたまっていることに気づき、リラックスできる環境や時間を確保するようにしましょう。
- ひとりで悩まず、相談する。
相談するだけで楽になることもあります。ひとりで悩まず、家族や友人、専門家に相談しましょう。
相談窓口
- 女性の健康支援センター
女性特有の健康に関する悩みや不安に、助産師、保健師などが個別相談をお受けします。
詳細はこちら 女性の健康相談事業
- 更年期外来のある医療機関
以下のホームページで、医療機関や専門医を探すことができます。
日本女性医学学会(新しいウィンドウで開きます)