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「英彦山 秋の自然観察会」を開催しました!
10月12日に「英彦山 秋の自然観察会」を開催しました!
筑豊地区地域環境協議会では、見て触れて楽しみながら自然を学ぶ「英彦山 秋の自然観察会」を英彦山(添田町)で開催しました。
・日時:令和7年10月12日(日) 13時00分~16時00分
・場所:福岡県立英彦山青年の家及び周辺の林野
・参加者:3組11名(大人7名、子ども4名)
・講師:まほろば自然学校 岩熊志保 先生
・スタッフ:福岡県嘉穂・鞍手保健福祉環境事務所、福岡県立英彦山青年の家
自然観察会
まほろば自然学校の岩熊先生が講師となり、英彦山青年の家周辺の森林を散策しながら自然観察会を行いました。
英彦山青年の家前のつどいの広場から出発。人工林を通ってススキヶ原を目指します。
自然観察会が始まってすぐに、アリジゴクの巣を観察しました。アリジゴクはウスバカゲロウの幼虫で、巣を掘り起こすと大きな幼虫が出てきました。


講師の岩熊先生は虫の専門家なので、散策中に見つけたクモやバッタについての説明があり、とても印象深かったです。その後も虫が好む植物を中心に説明していただき、ススキヶ原を目指しました。
ススキヶ原(旧スキー場跡地)に着きました。
大人の身長と同じくらいの高さにまで成長したススキが見頃を迎えていました。丘の下まで移動してススキを見上げた景色は、秋を感じることができました。
自然豊かな英彦山ですが、近年はシカの食害により植生が大きく変化しています。シカの口が届く範囲の草木が食べられてしまい、下草に植物がほとんど見られません。
春にオレンジ色の花を咲かせるレンゲツツジは、福岡県内では英彦山にしか自生していません。平成27年から、シカ等に食べられないように防除ネットを張るなど、継続的に保全活動を行っています。現在は秋なので花は咲いていませんでしたが、来年の花芽のもとが確認されました。来年も美しい花を咲かせてくれることを心待ちにしています。
(写真は春に撮影したものです。)
観察会のふりかえり
散策を終えて、英彦山青年の家の研修室で自然観察会のふりかえりを行いました。
森林で見つけたカタツムリの死骸について説明があり、地球温暖化の影響で環境の変化に耐えられない虫が増えていて、住むところを少しずつ北の涼しい地域へ移しているとのお話がありました。人と生きものが共に暮らし続けることを目指すワンヘルスの理念にも触れ、環境を守ることの大切さを学ぶ観察会になりました。

いただいた感想 (アンケートより抜粋)
参加したこどもたちからは、「見たこと、体験したことのないことばかりで楽しかった。」、「初めて見る生きものがいて楽しかった」、といった感想をもらいました。
大人の方からも、「知らなかった草木や、虫を知ることができて勉強になりました。」、「昆虫だけでなくススキの景色がとても良かったです。」、「歩くペースもちょうどよく、周りをゆっくりみながら歩けてよかったです。」といった感想をいただきました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
この自然観察会が、身近な生きものに親しみや興味を持ち、環境や身のまわりの自然に優しい行動を心掛けるきっかけとなったのであれば大変うれしく思います。

