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「英彦山 秋の自然観察会」を開催しました!
11月5日(日曜日)に「英彦山 秋の自然観察会」を実施しました!
筑豊地区地域環境協議会では、見て触れて楽しみながら自然を学ぶ「英彦山 秋の自然観察会」を英彦山(添田町)で開催しました。
・日時:令和5年11月5日(日曜日) 10時00分~15時00分
・場所:福岡県立英彦山青年の家及び周辺の林野
・参加者:9組24名(大人14名、子ども10名)
・講師:福岡県保健環境研究所 環境生物課 須田隆一研究員
・スタッフ:福岡県嘉穂・鞍手保健福祉環境事務所、福岡県立英彦山青年の家
自然観察会
福岡県保健環境研究所 環境生物課の須田研究員が講師となり、英彦山青年の家周辺の森林を散策しながら自然観察会を行いました。
英彦山青年の家前のつどいの広場から出発。人工林を通ってススキ草原を目指します。
自然観察会が始まってすぐに、ディアライン(鹿摂食線)の説明がありました。
ススキ草原に向かっている途中で、講師からにおいのする植物について説明がありました。ミカン科のマツカゼソウやサンショウの葉を光に透かして見ると、つぶつぶとしたものが見えます。これを「油点」といい、柑橘系の香りのもととなっています。果物のみかんの皮にあるつぶつぶ(こちらは「油胞」といいます)と同じものです。
その他にも、種の形がアンモナイトに似ている植物を観察したり、松ぼっくりの種を飛ばしてみたり、数種類(コミネカエデ、コハウチワカエデ、ウリハダカエデ、カジカエデ)のモミジの説明も行われました。
ススキ草原(旧スキー場跡地)に着きました。
ススキ草原の丘の上にある天然林には、コミネカエデ、コハウチワカエデ、ウリハダカエデ、カジカエデなど数種類のモミジの仲間が自生しています。講師からモミジの葉っぱの形や大きさの違いを教えてもらいました。
自然豊かな英彦山ですが、近年はシカの食害により植生が大きく変化しています。シカの口が届く範囲の草木が食べられてしまい、下草に植物がほとんど見られません。
春にオレンジ色の花を咲かせるレンゲツツジは、福岡県内では英彦山にしか自生していません。平成27年から、シカ等に食べられないように防除ネットを張るなど、継続的に保全活動を行っています。現在は秋なので花は咲いていませんでしたが、来年の花芽のもとが確認されました。来年も美しい花を咲かせてくれることを心待ちにしています。
(写真は令和5年5月9日に撮影したものです。)
観察会のふりかえり
午後から、英彦山青年の家の研修室で自然観察会のふりかえりを行いました。
ネイチャークラフト体験~クリスマスリースと落ち葉しおりづくり~
観察会のふりかえりの後、 観察会の途中で集めた木の実や葉っぱなどの自然素材を使って、2種類のネイチャークラフトを体験してもらいました。みなさん集中して作業を行い、工夫に富んだ力作が完成しました。
【クリスマスリースづくり】
【落ち葉しおりづくり】
いただいた感想 (アンケートより抜粋)
参加した子どもたちからは、「しおりを作ったり、山を歩いたりして、勉強になりました」、「外で植物を観察したり、葉っぱや木の実を使ってリースやしおりを作ったことが楽しかった。また植物を観察したり、家でも植物を使った工作をしたい」、「ススキがとてもきれいだった。工作が楽しかった。グルーガンを使ってするのが初めてだったから楽しかった」、といった感想をもらいました。
大人の方からも、「講師の先生がとてもフィールドワークをこなしておられる感じで現場に即した丁寧で詳しい説明がとても興味深かった。リース作りは素材を雑然と並べただけだが、面白い感じに仕上がって良かった」、「子どもは、散策している時は、疲れたと言っていましたが、戻ってきたら元気になって、午後からも楽しんでいたので、ちょうど良いコースだったと思う。大人も楽しく参加出来た」、「自然観察会の様に、子どもさん家族や、講師の話を聞きながらの会はとても勉強になり、楽しかった」、「自然に触れあう事で、今後自宅に帰っても、自然を見つめなおし、親しむ事が出来ると思う」、といった感想をいただきました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
この自然観察会が、身近な生きものに親しみや興味を持ち、環境や身のまわりの自然に優しい行動を心掛けるきっかけとなったのであれば大変嬉しく思います。