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がんゲノム医療
がんゲノム医療とは
がんゲノム医療は、遺伝子情報に基づくがんの個別化治療の1つです。
「がんゲノム医療」では、主にがんの組織を使って多数の遺伝子を同時に調べる「がん遺伝子パネル検査(がんゲノムプロファイリング検査)」によって、一人一人の遺伝子の変化や生まれ持った遺伝子の違い(遺伝子変異)を解析し、がんの性質を明らかにすることや、体質や病状に合わせた治療などが行われています。全国にがんゲノム医療中核拠点病院やがんゲノム医療拠点病院、がんゲノム医療連携病院が指定されており、全国どこでもがんゲノム医療が受けられるようになることを目指して、体制づくりが進められています。
がん遺伝子パネル検査とは
がん遺伝子パネル検査は、合う薬があるかどうかを調べる検査です。
がん遺伝子パネル検査は、生検や手術などで採取されたがんの組織を用いて、高速で大量のゲノムの情報を読み取る「次世代シークエンサー」という解析装置で、1回の検査で多数(多くは100以上)の遺伝子を同時に調べます。
遺伝子変異が見つかり、その遺伝子変異に対して効果が期待できる薬がある場合には、臨床試験などでその薬の使用を検討します。
2022年4月現在、がん遺伝子パネル検査の一部は保険診療や先進医療で行われており、研究開発も活発にすすめられています。
がんゲノム医療中核拠点病院等
国は、ゲノム医療を必要とするがん患者が、全国どこにいても、がんゲノム医療を受けられる体制を構築するため、全国に「がんゲノム医療中核拠点病院」及び「がんゲノム医療拠点病院」を指定し、「がんゲノム医療連携病院」を公表しています。(令和6年3月1日現在)
- がんゲノム医療中核拠点病院:がんゲノム医療を牽引する高度な機能を有する医療機関(全国13ヶ所 令和6年3月1日現在)
福岡県内では、九州大学病院が指定されています。
- がんゲノム医療拠点病院:がんゲノム医療を提供する機能を有する医療機関(全国32ヶ所 令和6年3月1日現在)
福岡県内では、久留米大学病院が指定されています。
- がんゲノム医療連携病院:中核拠点病院又は拠点病院と連携して、がんゲノム医療を提供する医療機関(全国219ヶ所 令和6年3月1日現在)
詳しくは、厚生労働省ホームページ「がん診療連携拠点病院等」(新しいウィンドウで開きます)をご覧ください。