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「八女伝統本玉露」の新たな取り組み
更新日:2025年5月23日更新
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~伝統の技をまもるため~
「八女伝統本玉露」は、全国茶品評会「玉露の部・産地部門」で24年連続産地賞を受賞している八女茶の最高級品です。しかしながら、生産者の高齢化や摘み手不足により、年々生産量が減少してきています。そのため、八女普及指導センターは、八女市、JAふくおか八女、若手の生産者と連携して、摘み手不足を解消し、「八女伝統本玉露」の生産を維持するための新たな取り組みを開始しました。
伝統本玉露は、被覆された茶園で手摘みされますが、茶園の立地条件や、手元が暗く、傾斜地での作業のため足元が悪いなどの問題があり、新規の摘み手を確保することが難しい状況となっています。そこで、茶園から玉露の枝を一箇所に持ち込み、明るい屋内で着座して手摘みをするシステムを構築し、本年度は試験的にデイワーク等を活用して摘み手を集め、運用してみました。
初めて参加した摘み手は、最初は慣れない様子でしたが、徐々に手際よく摘めるようになりました。生産者からは「思っていたより丁寧に、早く摘んでもらえた」「摘み手が確保できるなら、伝統本玉露を辞めなくて済むかもしれない」などの声が聞かれました。
八女普及指導センターは、今後も八女茶の最高級品である伝統本玉露の生産の維持・発展に向けて、継続した指導・支援を行っていきます。

