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No.28カキ栽培の軽労化を目指す
更新日:2024年1月23日更新
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カキ栽培は、高さが2mを超える立木栽培が主流で、作業者の身体負担が大きく、特に高齢化が進む中山間地では営農継続に向け、労働の負担軽減が求められています。そこで、軽労化を目的に樹高を切り下げるため、和歌山県果樹試験場で開発された樹形改良技術「すぱっと主枝再生法」の導入に取り組んでいます。
この方法では、地面から60cmの低い位置で樹をすぱっと切断し、新しく発生した枝を利用して、作業のしやすい樹作りをします。ただし、この位置で切断すると、管内では新梢がシカに食害される懸念があるため、「朝倉版」として切断する高さを150cmとしました。また、立て直しを行う数年間は着果する枝もなくなり収穫が0となるところを、「朝倉版」では一部の枝を残すことで果実生産も可能となります。
令和5年3月に樹形の改良を行い、11月に果実を収穫しました。その結果、850kg/10aの収量を確保しながら、低樹高化に向けた樹形改良が進みました。生産者からは「一定の収量を確保しながら樹形の改良ができて良い」といった意見が聞かれました。樹形の改良には数年を要するため、今後も経過を追っていきます。
普及指導センターでは、中山間地の営農継続に向けた果樹生産技術の導入を支援していきます。