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久留米絣工房 松枝氏が「読売あをによし賞」受賞を知事に報告します!~ 久留米絣の技術を受け継ぎ、後継者を育成する取組が高く評価 ~
久留米絣をはじめとする本県の伝統工芸品は、担い手不足に直面しており、「後継者の育成」が喫緊の課題となっています。久留米絣工房「藍生庵」松枝小夜子氏は、久留米絣織元の6代目として約150年の伝統を受け継ぎ、後継者の育成のみならず、地元のこどもへの制作指導などにも尽力されています。
今般、松枝氏の長年の功績が認められ、『第19回読売あをによし賞「継承・発展」部門』を受賞されたため、12月24日に服部知事を訪問し、これまでの取組などを報告します。
1 日 時
令和7年12月24日(水)10時00分~10時20分
2 場 所
県庁8階 特別会議室
3 来訪者
久留米絣工房 藍生庵 6代目 松枝 小夜子 氏
久留米絣工房 藍生庵 7代目 松枝 崇弘 氏
九州国立博物館名誉館員 本田 光子 氏(推薦者)
福岡県立美術館 前副館長 魚里 洋一 氏( 〃 )
4 対応者
福岡県知事 服部 誠太郎
5 次第
・取組報告
・知事挨拶
・意見交換
・写真撮影

(写真)松枝 小夜子 氏
【参考】
■久留米絣工房「藍生庵」について
1882年、織屋として始まった松枝家は約150年に渡り、久留米絣の制作に取り組んでいる。5代目の哲哉氏と6代目となる小夜子氏は、藍の美しさを引き立たせる水を求め、1990年に久留米市田主丸竹野に工房「藍生庵」を構えた。
化学染料や薬品を一切使わず、徳島県産の純正天然藍を、藍菌の発酵によって染められるようにする藍建てを創業当初から行い、藍と向き合いあっている。
■松枝 小夜子 氏について
久留米絣工房 藍生庵の6代目。1982年から3代目の玉記氏を師に持ち、久留米絣について学ぶ。1994年、重要無形文化財久留米絣技術保持者会会員に認定される(現在、同会副会長)。
「光」をテーマとした作品の制作に取り組んでおり、これまでに、日本伝統工芸展(20回入選)、日本伝統工芸染織展(4回受賞、12回入選)などの、大型公募展において高い評価を得ている。
■松枝 小夜子氏の取組について
・地元小学校生徒への体験学習
総合学習の時間に、かつて久留米の地で栽培されていた「久留米藍」の歴史について学ぶとともに、実際に種をまいて藍を育て、生葉染めを体験し、さらに次年度に向けて種の収穫までを一貫して体験
・地元小学校生徒への卒業制作への指導
久留米絣の技法や歴史を学びながら、主要な工程(絵糸描き・手括り・藍染め・括り解き・手織り)を生徒自らが行いながら、1人ずつ世界に1枚の絣布を制作
■「読売あをによし賞」について
・目的
文化財の保存・修復や伝統文化の継承・発展に取り組む個人・団体を顕彰し、文化遺産を未来へつなぐ意義を広く伝える
・主催 読売新聞社
後援 文化庁、国立文化財機構、文化財保護・芸術研究助成財団 など
・応募部門
「保存・修復」の部:文化財の保存、修復の最前線の現場を支える活動
「継承・発展」の部:工芸技術・芸能などの伝統文化を継承し発展する取組

