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令和5年度の高齢者虐待の状況について
令和5年度の高齢者虐待の状況について
福岡県内における令和5年度の高齢者虐待の状況について、公表します。
1 高齢者虐待の状況
(1)養介護施設従事者等による虐待
年度 |
相談・通報対応件数 (注1) |
||||
事実確認を行った件数 (注2) |
虐待と判断したもの
|
虐待ではないと判断したもの |
虐待の判断に至らなかったもの |
||
令和5 |
85件 |
81件 |
30件 |
32件 |
19件 |
---|---|---|---|---|---|
令和4 |
81件 |
73件 |
27件 |
31件 |
15件 |
令和3 |
77件 |
79件 |
27件 |
32件 |
20件 |
【令和5年度の状況】
○虐待と判断した30件の施設・事業所のサービス種別は、有料老人ホーム12件、特別養護老人ホーム10件、短期入所施設4件、介護老人保健施設2件、認知症高齢者グループホーム(認知症対応型共同生活介護)1件、通所介護1件。
○虐待の種別(複数回答有)は、身体的虐待17件、心理的虐待11件、介護・世話の放棄・放任9件、性的虐待3件、経済的虐待1件。
○市町村は、虐待が発生した施設等に対し指導を行うとともに、その改善状況について確認を実施。
○県は、当該施設等に対し運営指導等を行い、職員研修等を実施するよう指導するとともに、その
改善状況の確認を実施(政令市及び中核市所管の施設並びに地域密着型の施設等を除く)。
2 養護者による虐待
年度 |
相談・通報対応件数 (注1) |
||||
事実確認を行った件数 (注2) |
虐待と判断したもの |
虐待ではないと判断したもの |
虐待の判断に至らなかったもの |
||
令和5 |
1,356件 |
1,326件 |
512件 |
454件 |
360件 |
---|---|---|---|---|---|
令和4 |
1,211件 |
1,169件 |
506件 |
313件 |
350件 |
令和3 |
1,017件 |
994件 |
445件 |
282件 |
267件 |
【令和5年度の状況】
○虐待と判断した512件の虐待の種別(複数回答有)は、身体的虐待363件、心理的虐待
181件、介護・世話の放棄・放任86件、経済的虐待80件、性的虐待2件。
○虐待を受けた高齢者の性別は、女性416名、男性が105名。
○虐待を受けた高齢者のうち、要介護認定を受けている人の約7割が認知症(認知症日常生活自立度2以上)。
○虐待を行った者の割合は、夫31.3%、息子31.1%、娘18.3%など。
○市町村は、虐待を行った者に対する助言・指導を行ったほか、虐待を受けた高齢者を虐待を行った者から分離する必要がある場合に、ショートステイの利用や一時入院等の対応を実施。
○県は、市町村からの個別の相談に対して、国が作成したマニュアルである「市町村・都道府県における高齢者虐待への対応と養護者支援について」等に基づき、対応方法等について必要な助言を実施。
2 高齢者虐待防止のための県の取組
○養介護施設等の管理者等を対象に、集団指導において、高齢者虐待防止法について説明し、虐待防止の取組を行うよう指導を実施。また、定期の運営指導等において虐待防止の取組について確認し、必要な場合は指導を行うとともに、過去に虐待が発生した施設等に対しては、再発防止のための指導を実施。
○養介護施設等の管理者、職員等に対する研修を実施。
○市町村職員、地域包括支援センター職員を対象に、高齢者虐待の通報があった場合の具体的な対応の仕方や虐待防止に関する指導方法について修得するための研修を実施。
〇養護者による高齢者虐待の概要や、虐待を発見したときの対応、相談窓口等の養護者による高齢者虐待の防止に関する情報を県ホームページに掲載し、県民への周知を実施。
○特に負担が大きいと考えられる、認知症の方の在宅介護をされる養護者の負担軽減のために、認知症介護相談窓口及び若年性認知症サポートセンターの設置、並びに認知症の当事者やその家族による交流会を実施。
※詳しい内容については、【補足資料】をご覧ください。
令和5年度高齢者虐待の状況について(補足資料) [PDFファイル/483KB]