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中国九州間連系線(関門連系線)の広域系統整備計画の策定について
○ このたび、県が県議会とともに、長年、国に要望してきた中国九州間連系線(関門
連系線)の増強が、電力広域的運営推進機関(以下、OCCTO)による広域系統整備計画
として具体化されました。
○ 本件に関する服部知事のコメントは以下のとおりです。
【服部知事コメント】
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これまで10年にわたり、県と県議会が国に要望してきた中国九州間連系線(関門連系線)の増強が、広域系統整備計画として具体化されたことを大変嬉しく思います。 今回の増強によって、本県が導入促進に取り組んでいる再生可能エネルギー由来の電力が本州へより多く送電できるようになり、その結果、出力制御量が低減され、再生可能エネルギーの導入拡大が大きく期待されます。 同時に、本州からの電力供給能力も高まり、災害時などの大規模停電リスクへの対応力が向上し、本県の電力安定供給に大きく寄与するものと考えます。 国、OCCTO、そして事業実施主体の各企業の皆様におかれましては、増強の早期実現に最大限取り組んでいただくよう期待いたします。 |
<OCCTOの広域系統整備計画策定に関するURL>https://www.occto.or.jp/kouikikeitou/seibikeikaku/kanmon/20251015_sakutei.html
<参考>
1 中国九州間連系線(関門連系線)について
日本の電力系統は、10のエリアに分かれ、連系線と呼ばれる送電線で相互接続(沖縄を除く)しています。このうち、関門連系線は関門海峡を横断し、九州地方と中国地方の電力系統を結ぶ重要な送電線です。
今回の増強では、既存の連系線(交流、架空線)とは別に、直流海底ケーブルで新たに接続されます。
2 出力制御について
出力制御とは、電気の発電量と需要量のバランスを保つため、発電量をコントロールする措置で、国が定める「優先給電ルール」に基づいて実施されており、具体的には、以下(1)から(5)の順番で実施されます。
(1) 火力(石油、ガス、石炭)の出力制御、揚水・蓄電池の活用
(2) 他地域への送電(連系線)
(3) バイオマスの出力制御
(4) 太陽光、風力の出力制御
(5) 長期固定電源(水力、原子力、地熱)の出力制御
3 広域系統整備計画の概要
(1)増強の目的・効果
○ 九州で拡大する出力制御の低減による再生可能エネルギーの導入促進
○ 事故や災害時のレジリエンス強化 など
(2)事業実施主体
中国電力ネットワーク株式会社
九州電力送配電株式会社
電源開発送変電ネットワーク株式会社
(3)運用容量
| 現状 | 増強後 | |
| 九州→本州向け(最大) | 約278万kW | 約278万kW+100万kW程度 |
| 本州→九州向け(最大) | 約23万kW | 約23万kW+100万kW程度 |
(4)概算工事費
4,412億円
(5)完成予定時期
速やかな工事着手を前提として、2039年3月(工期:13年6か月程度)

