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令和5年度福岡県原子力防災訓練について

発表日:2023年10月2日 11時00分 印刷
担当課:
防災危機管理局防災企画課
直通:
092-643-3115
内線:
2487
担当者:
武藤、岩永

  九州電力玄海原子力発電所において、万が一、災害などが発生した場合に備え、県民の安全及び安心を確保するため、福岡県地域防災計画(原子力災害対策編)等に基づき、国、佐賀・長崎両県と連携して、令和5年度福岡県原子力防災訓練を実施しますのお知らせします。
 

1 訓練実施目的

 「原子力災害対策特別措置法」や「原子力災害対策指針」では、万が一、原子力災害が発生した場合には、原子力発電所から30km圏内の住民は、まずは自宅等へ屋内退避し、その後の状況により、国の指示で、30km圏外の避難所へ一時移転することとなっている。

 本県で、糸島市の一部(約1万5千人、約6千世帯)がこの30km圏内に含まれていることから、「地域防災計画」及び「広域避難基本計画」等を策定し、万が一の原子力災害に備えている。

 今回、国、佐賀県及び長崎県と連携し、広域避難訓練等を実施し、県民及び防災業務関係者の原子力防災対策の習熟及び意識向上、並びに防災関係者間相互の連携強化を図るもの。

2 日時

  令和5年10月14日(土)8時00分~14時00分

3 場所

  福岡県庁、糸島市役所 等

4 主催者

  福岡県及び糸島市(佐賀・長崎県と連携)

5 参加者

  機関数   119機関(自衛隊、警察、消防、原子力規制庁、九州電力 等)

  参加者数 約1,500人(うち、住民参加 約1,010人)

6 訓練想定

 九州電力株式会社玄海原子力発電所4号機運転中に、佐賀県内において地震が発生、その後、事故等の複合事象により、原子炉への全ての給水・注水機能等が喪失し、原子炉内の放射性物質が外部に放出された場合を想定。

 県は、事態の進展に応じて、国、関係市町及び関係機関と連携し、地域防災計画等に基づく諸対策を実施する。

7 訓練内容

(1) 情報収集・伝達訓練

 原子力災害時に県民の安全及び安心を確保するため、九州電力や国からの情報を、正確に収集し、関係機関や住民に伝達する訓練を行う。

○ 国、3県との間でテレビ会議を開催

○ 九州電力や国からの情報収集、関係機関への情報伝達等

○ 県が応急対策(緊急時モニタリング)の実施状況を把握

○ 県が道路障害情報を収集・伝達

○ 学校、幼稚園及び保育園への情報伝達(別日に実施)

  中学校4校、小学校4校及び幼稚園・保育園7園への帰宅指示等を伝達

○  [新規]ドローンを活用した情報収集訓練

  無人航空機による道路・斜面の被災状況の情報収集を実施

○  [拡充]防災アプリ等を活用した住民広報訓練

  ふくおか防災ナビ・まもるくん、エリアメール及び防災行政無線等による住民広報(原子力緊急事態宣言発令及び屋内退避指示)を実施

○  [拡充]糸島現地災害対策本部設置運営訓練

  糸島市役所内に県現地災害対策本部を設置し、現地での総合調整に係る図上訓練を実施

 

(2) 緊急時モニタリング訓練

  避難指示等を国が出す際に参考にする「空間放射線量率」(一定時間内に空気中を通過する放射線の量)等を、県内各所で測定する。

○ 空間放射線量率の監視強化

 ・ モニタリングポストにおけるデータ収集頻度の増

 ・ サーベイメータによる測定

○ 環境試料(水)の採取・測定

○ モニタリングセンター(国)との情報伝達

 

(3) 広域避難訓練

 万が一、原子力災害が発生した場合に備え、住民の「屋内退避」訓練を行い、更に、UPZ(原子力発電所から半径30km圏内)で高い放射線が確認された場合を想定し、「一時移転」(無用な被ばくを避けるため、一週間以内に当該地域から離れる)を行う。

○ 県内広域避難訓練

  自家用車やバスによる広域避難を実施

○ UPZ外屋内退避訓練

○ 在宅の避難行動要支援者避難支援訓練

○ 交通規制・誘導訓練

  主要避難経路の通行止めを想定した交通規制・誘導及び迂回路による避難

○ 愛護動物同行避難訓練

○ 障がい者支援施設等の社会福祉施設の広域避難訓練

  避難元施設、中継施設、避難先施設が連携して、要配慮者の避難を実施

○ 避難元病院の避難訓練

○ 放射線防護施設の屋内退避訓練

  離島(姫島)の放射線防護施設(はまゆう)で屋内退避を実施

○  [新規]ヘリコプターを活用した緊急輸送訓練

  陸上自衛隊ヘリによる離島住民の緊急輸送を実施(輸送元:姫島小中学校グラウンド、輸送先:小戸公園芝生広場)

○  [新規]孤立地区からの船舶を活用した緊急輸送

  複合災害による孤立地区を想定し、福ノ浦漁港から岐志漁港への漁船による住民輸送を実施

 

(4) 原子力災害医療訓練

 放射性物質による被ばくの低減及び汚染の拡大防止を適切に実施するために、避難退域時検査・簡易除染訓練等を行う。

○ 避難退域時検査・簡易除染訓練

  避難先でバス及び自家用車並びに住民の避難退域時検査及び簡易除染を実施

○ 安定ヨウ素剤の緊急配布訓練

  避難者に安定ヨウ素剤の緊急配布を実施(訓練では『模擬薬』を配布)

○ 健康相談訓練

  県と放射線技師会が連携して、福岡市、粕屋町の避難所で健康相談・健康講話を実施

○ 被ばく傷病者等搬送・受入訓練(一部、別日に実施)

  糸島市UPZ内に発生した被ばく傷病者の医療機関への搬送及び受入を実施