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日本脳炎の感染に注意しましょう(令和6年8月13日)
県では毎年7月から9月にかけて、定期的に県内で飼養されているブタが日本脳炎に感染しているかどうかの調査を実施しています。
令和6年8月5日に調査したブタ10頭のうち、10頭から日本脳炎ウイルス抗体が検出されました。
日本脳炎はウイルスに感染したブタを吸血した蚊によって媒介されヒトに感染することから、日本脳炎が発生しやすい状況にあると考えられます。
日本脳炎ワクチンの普及等により、近年、県内における患者の発生はありませんが、注意が必要です。
報道各社の皆様におかれましては、以下に記載している感染予防対策について、県民への周知をお願いします。
県民の皆様へ
【感染予防対策】
- 蚊が活動する場所に外出する場合は、長袖、長ズボンを着用し、露出している皮膚に蚊除け剤を使用するなど蚊にさされないよう注意しましょう。
- 水たまりをなくすなど蚊の発生が起こりにくい環境づくりに心がけましょう。
- 十分な栄養をとり、過労を避けるなど健康管理に努めましょう。
- 日本脳炎ワクチンの予防接種が有効です。
年 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024* |
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11 | 3 | 0 | 9 | 5 | 3 | 5 | 6 | 0 |
福岡県 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
参考資料 日本脳炎について
概要
日本脳炎は、極東から東南アジア、南アジアにかけて広く分布しています。また、近年では、パプアニューギニアやオーストラリアの一部でも発生が報告され、アジア以外の地域へも広がってきました。日本国内でも少数ながら発生しています。
日本脳炎は、日本脳炎ウイルスによっておこるウイルス感染症であり、このウイルスを持っている蚊、主にコガタアカイエカに刺されることにより、人に感染します。西日本に多く、蚊の発生時期である夏から秋にかけて多く報告されています。なお、人から人への感染はありません。また、感染者を刺した蚊に刺されても感染することはありません。
症状
日本脳炎ウイルスに感染しても、症状が現れずに経過する場合がほとんどですが、症状が出る場合には、6~16日の潜伏期間の後に、数日間の高熱、頭痛、嘔吐、めまいで発病し、重症例では、意識障害、けいれん、昏睡がみられます。大多数の方は、無症状に終わりますが、脳炎を発症した場合の死亡率は、20~40%とされており、幼少児や高齢者では死亡の危険性が高く、また、小児では障がいを残すことがあります。
治療・予防
治療は対症療法が中心となりますので、感染予防が重要となります。日本脳炎ウイルスを人にうつす蚊は、バケツ、古タイヤなど、ちょっとした水溜まりにも産卵しますので、蚊の発生を減らすため、これらの水を空にするよう心がけましょう。また、蚊が活動する場所に外出する場合は、長袖、長ズボンを着用し、露出している皮膚に蚊除け剤を使用するなど蚊にさされないよう注意しましょう。
予防接種
予防接種法に基づく日本脳炎の定期予防接種は、第1期の初回接種が、生後6か月から90か月に至るまで(標準として3歳)の間に、6日から28日までの間隔をおいて2回、第1期の追加接種が、第1期初回終了後おおむね1年おいて(標準として4歳)1回、第2期の接種が、9歳以上13歳未満(標準として9歳)に1回であり、計4回となっています。
なお、平成17年度から平成21年度にかけての接種の積極的勧奨の差し控えにより、日本脳炎の予防接種を受ける機会を逸した者(平成7年4月2日から平成19年4月1日までの間に生まれた者)に対する日本脳炎の定期の予防接種の対象者は「20歳未満の者」となっています。
また、日本脳炎ウイルスの活動が活発な地域に居住する者や流行国へ渡航される方においても、日本脳炎の予防接種が望ましいとされています。
参考
日本脳炎Q&A 第5版(平成28年12月一部修正)|国立感染症研究所(新しいタブで開く)
日本脳炎ワクチン接種に係るQ&A(平成28年3月改訂版)|厚生労働省(新しいタブで開く)