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2類(行政・教育行政)専門試験
〔例題1〕
ノイマンが提唱した「沈黙のらせん」仮説の説明として妥当なのはどれか。
1.政党の民主化については,発言力が大きい政党の幹部ではなく,一般党員や党員以外の者が果たす役割が大きい。
2.人は,ある争点に関して,自分の立場が社会で少数派であると感じると,公の場での意見表明を控えるようになる。
3.環境問題については,環境保護について積極的な意見を有さない企業の主張が最も尊重されることが多い。
4.民主主義国での選挙では,サイレントマジョリティが投票しないことにより,事前の世論調査における多数派が敗北することが多い。
5.小国の国内政治は,当該小国が民主主義国であっても,他国の無言の圧力によって大多数の民意とは異なる政策が行われがちである。
(正答:2)
〔例題2〕
権利能力のない社団に関する次の記述のうち妥当なのはどれか。ただし,争いがある場合は判例による。
1.権利能力のない社団といえるためには,団体としての組織を備え,構成員の変更にもかかわらず団体そのものが存続していれば足り,そこで多数決の原則が行われている必要はない。
2.権利能力のない社団の財産は構成員に総有的に帰属し,各構成員はその出資額に応じて持分権を有する。
3.権利能力のない社団は,訴訟当事者となることができず,社団の代表者が訴訟当事者とならざるを得ない。
4.権利能力のない社団が有する不動産については,社団名義で登記することはできず,社団の代表者名義で登記せざるを得ない。
5.権利能力のない社団の債権者は,社団の財産のみならず,社団の構成員の個人財産にも強制執行することができる。
(正答:4)