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【宗像・遠賀保健所】肝炎等の肝疾患について

更新日:2025年12月19日更新 印刷

はじめに

 肝疾患は日本の国民病と言われています。ウイルス性に加え、近年は生活習慣病に伴う肝臓病(アルコール性肝障害や非アルコール性脂肪性肝炎)も増加しています。

 福岡県の肝がんによる死亡者数は減少傾向にありますが、毎年、約1,300人の方が亡くなっており、肝がんによる死亡率は、全国と比べて、依然として高い状況にあります。また、肝がんは慢性肝炎や肝硬変から進行することが多いと言われています。

 肝臓は病気でその働きが損なわれても症状が現れにくく、「沈黙の臓器」などと呼ばれており、自覚症状が無いからと、肝炎になっても適切な治療を行わず放置すると、肝硬変・肝がんへ重症化するおそれがあります。​

 肝炎の原因は様々ありますが、肝炎ウイルスの早期発見や、生活習慣に起因する肝炎の予防に努め、肝硬変・肝がんを予防しましょう。

 

 

肝疾患の主な原因と対応

ここでは、ウイルス性肝炎とアルコール性肝障害、非アルコール性脂肪性肝炎について取り上げます。
 

 1 ウイルス性肝炎

 A型、B型、C型、D型、E型肝炎ウイルスに感染することにより、肝炎になる事がありますが、その中でもC型が最も多く、次いでB型となっています。B型、C型肝炎ウイルスは血液検査で早期に発見することができます。​肝臓がんの多くはB型、C型​肝炎ウイルスが原因であり、これらを早期に発見し、治療することで肝臓がんを予防することができます。

 

(1) 肝炎ウイルス無料検査について

 福岡県ではB型及びC型肝炎ウイルス検査を受けたことがない方を対象に、医療機関や保健福祉環境事務所で無料検査を実施しています。一生に一度は検査を受けましょう!

 

  ア 医療機関

対象者:福岡県(北九州市・福岡市・久留米市を除く)在住の20歳以上で、過去にB型肝炎ウイルス検査及びC型肝炎ウイルス検査を受けたことがない方。

下記(ア)~(カ)のいずれかに該当する方は、特に検査をお勧めします。

   (ア) 1992年(平成4年)以前に輸血を受けたことがある

   (イ) 非加熱凝固因子製剤や1994年(平成6年)以前にフィブリノゲン製剤の投与を受けたことがある

   (ウ) 長期に血液透析を受けている

   (エ) 臓器移植を受けたことがある

   (オ) 過去に肝機能異常を指摘されたことがある

   (カ) 医師が肝炎ウイルス検査を必要と判断した方

(注)北九州市・福岡市・久留米市にお住まいの方は、各市が実施している肝炎ウイルス無料検査の対象者となりますので、お住まいの市へお問い合わせ下さい。

 

  イ 宗像・遠賀保健福祉環境事務所

対象者:福岡県(北九州市・福岡市・久留米市を除く)内に在住し、過去にB型肝炎ウイルス検査またはC型肝炎ウイルス検査、もしくは両方の肝炎ウイルス検査を受けたことがない方。

 

(2)肝炎治療費の一部助成事業について

 B型びC型肝炎は、抗ウイルス治療(インターフェロン治療、インターフェロンフリー治療及び核酸アナログ製剤治療)によって、その後の肝硬変、肝がんの重症化を防ぐことが可能な疾患です。

 福岡県では、インターフェロン治療、インターフェロンフリー治療及び核酸アナログ製剤治療の医療費助成制度を実施しています。

インターフェロン及びインターフェロンフリー治療 新規申請 [Wordファイル/78KB]

核酸アナログ製剤治療 新規申請 [Wordファイル/55KB]

 

 

2 アルコール性肝障害

 アルコール性肝障害は、一般的に飲酒量が多いほど、また飲酒期間も長いほど、進行しやすいと言われていますが、若年で肝硬変になる方や比較的少ない飲酒量で短期間に肝硬変になる方(特に女性に多いと言われています)もおり、個人差や性差が大きい病気です。

 前述のとおり、肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、症状が出てからでは重症化している可能性もあります。

 

アルコール性肝障害には主に以下の疾患があります。アルコール性肝障害の治療の基本は「断酒」に尽きます。

<アルコール性肝障害と飲酒の関連について>

 (1) アルコール性脂肪肝

    アルコールにより、肝臓に脂肪が蓄積した状態を言います。

   (飲酒との関連)

    飲酒をやめれば短期間で改善することができます。

    飲酒を継続することで、10~20%がアルコール性肝炎へ進展します。

 (2) アルコール性肝炎

    大量飲酒を契機に発症する急性肝障害のことで、腹水、発熱、黄疸などの症状がでます。

   (飲酒との関連)

          断酒に加えて栄養療法による治療が行われます。

    アルコール性肝炎が改善しても飲酒を再開すると肝硬変へ進行する可能性があります。

    脂肪肝の状態でさらに大量の飲酒をした場合、まれに重症型となり死亡する場合もあります。

 (3) アルコール性肝硬変

    アルコール性肝炎患者が重症化することなく長期に大量飲酒を継続することで繊維化が

    進行した状態を言い、腹水や食道静脈瘤、肝性脳症などの重篤な合併症を引き起こすことが

    あります。合併症により日常生活にも影響が出ます。

    肝硬変まで進んでしまうと断酒をしても肝臓がなかなか元に戻りにくくがんが発生しやすい状態

    なります。

   (飲酒との関連)

    肝硬変の状態に至るまでお酒を飲み続けると、命に係わるような病気にかかりやすくなり、早く

    亡くなってしまう可能性が非常に高くなります。

 (4) アルコール性肝がん

    肝臓ががん化した状態。多くの場合、肝硬変を経て肝がんへ移行します。

 

 アルコール性肝障害の予防にためには、アルコールの量を控えることが大切です。

 以下のアルコール換算表を参考にしてください。

【参考】各種アルコール換算表
種類

アルコール

度数

アルコール

換算量

ビール(中瓶1本) 500ml 5% 20g
日本酒 1合 180ml 15% 22g
焼酎 1合 180ml 35% 50g
ワイン(1杯) 120ml 12% 12g
ウイスキー ダブル 60ml 43% 20g
ブランデー ダブル 60ml 43% 20g

 

3 非アルコール性脂肪性肝炎

 非アルコール性脂肪性肝炎は過食・運動不足・肥満・糖尿病・脂質異常症などに合併した脂肪肝を背景として発症する肝炎です。
 
 非アルコール性脂肪性肝炎になると、10%程度が肝硬変に進展すると言われており、体重のコントロールや糖尿病の治療によって、改善することが期待されます。
 
 バランスの良い適量の食事や適度な運動で肥満を予防するなど、生活習慣の改善がとても大切です。
 糖尿病や脂質異常症と診断された場合は必ず受診をし、適切な治療を継続することが重要です。。

 

4 その他の肝疾患

 その他に自己免疫性肝炎や薬物性肝炎など様々な肝炎があります。肝炎が疑われる場合は、医療機関を受診し適切な治療を受けましょう。

 

 

リンク

 注意:関連情報について説明が載っています。詳細は下記をご参照ください。

 

●肝炎情報センター

●厚生労働省 知って、肝炎プロジェクト

●厚生労働省 肝炎総合対策の推進

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