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「芦屋の里浜づくり」第6回ワークショップ
平成20年3月15日(土曜日)9時00分から芦屋町山鹿公民館において、第6回「芦屋の里浜づくり」ワークショップを開催しました。
前回開催(平成19年11月17日)されたワークショップに於いて、地域の皆さんが目指す里浜像について、「現状の砂浜を利用し植林活動を行う」ことで「全体案の醸成」が図られました。
今回のワークショップでは、まず12月から2月にかけて実施しました、芦屋海岸飛砂防止対策のためのさまざまな実験結果の報告を参加者の皆さんに行いました。
芦屋海岸に堆砂垣や補砂器を設置し、砂の堆積状況や土量変化調査および飛砂の捕捉調査等の結果、堆砂垣は短期間に飛砂の補砂および、砂浜植物は飛砂の捕捉に効果がありました。
次に、3D(立体画像)で芦屋の里浜の将来地形を体験していただきました。
松林の幅は30メートルというご意見もありましたが、大学先生のアドバイスにより飛砂対策には100メートルは確保した方がいいこと、散策路は、海側からの飛砂進入を防ぐためジグザグに配置した方がいいことを画像上で皆さんに説明を行いました。
次に海岸林(芦屋の里浜)が出来るまでをパワーポイントにより次のような説明を行いました。
初年度(1期目)は2箇所の堆砂垣により砂丘を作りますが、実験結果により飛砂の防御率は30から40パーセント見込めます。また、海岸とのアクセスする出入り口は3箇所設けます。
2期目に静砂垣を設置し、その中に松を植えていきます。松の成長はすこぶる早く、1年目から7年目までは一般の方でも充分管理でき、10年後には松林が完成し、鳥も飛んできて糞から松以外のトベラやマルバニッケイなどの新しい芽吹きも期待できます。
松が成長するのは全体の6割位です。
次に、三里松原全体の概要についてこれまでの調査結果の報告を行いました。
当該地域は、波津城(西)と狩尾岬(東)との間で砂が保存されています。
1990年と2005年の空中写真と深浅測量の結果から推定すると、三里松原海岸の汀線変化は、波津の西側で安定傾向、矢矧川付近は序々に沈静化の侵食傾向、そして当該地は徐々に沈静化の堆積傾向の変化が認められます。
最後に、これまでの実験・調査結果と大学の先生の適切なアドバイスを参考に、参加者の皆さんとさらなる意見交換を行った結果、「芦屋里浜づくり全体案の合意形成」が図られ、平成18年12月に開催された「芦屋の里浜づくり」ワークショップは本日(第6回)、参加者の皆さん、アドバイザー、事務局、関係者の全員の拍手を持ちまして、閉会しました。
北九州県土整備事務所では、これから設計業務に入りますが、今後も「芦屋の里浜づくり」につきましては、地域の皆さんと協働で取り組んで行きたいと考えていますので、引き続き、ご協力をお願いします。