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「芦屋の里浜づくり」第2回ワークショップ
平成19年1月20日(土曜日)9時30分から芦屋町役場会議室において、第2回「芦屋の里浜づくり」ワークショップを開催しました。
今回のテーマは班毎に目指すべき里浜像と飛砂対策について話し合うことです。
まず、ファシリテーターから前回の「海辺の調査」で出ていた班毎の意見について集約結果を発表しました。〈景観〉については良いと感じている人が多い反面、〈生活環境〉では悪い・危険という意見が圧倒的でした。また、〈利用面〉については思い出を上げた人が多く、良いと感じた意見と悪いと感じた意見が同数でした。
次に、実際に飛砂の被害を受けている参加者の方からどういう状況なのか説明してもらいました。窓を開けていると家の中まで飛んでくる、車が真っ白になるほどつもるので目立たない色の車にした、などでした。管理者の立場からも何とか改善していく方策を考えなければという思いが強くなりました。
その後、グループ活動では、こんな姿がいいのではという考えを白色、そのために自分たちで出来ることを青色、飛砂対策のためにしたら良いと思うことを黄色のカードにそれぞれ書き込んでいき、みんなでわいわい話し合いました。
4班それぞれメンバーから活発な意見が出ていたようで盛況でした。
11時近くになった頃、発表のためのとりまとめ作業に入って頂きました。また、各班それぞれに班のニックネームをつけるようファシリテーターから注文が出ました。
各班の発表から(抜粋)
4班〈チーム白浜(しらはま)〉 ※〈〉書きが各班が付けたニックネームです
- 昔のような浜辺がいい
- 有効活用するエリアと松林をつくるエリアなど、エリア分けをする
- 渚を使えるようにしたい
そのためには、
- 住民の意識改革が必要
- 砂浜大運動会などをして砂浜を身近なものにする
- マナー向上
3班〈渚のシンドバット〉
- 1年中人が集まる、人が来たくなる様な雰囲気づくり
- 素足で歩け、安心して利用できるきれいな砂浜
- 緑が豊かで生物も多く集まるように
そのためには、
- 人が集まるためには常時海辺をきれいにする
- 年間をとおしたイベント開催
- バリアフリーの散策路
- 波津までの海岸道路
- 海岸沿いにサーフショップやレストラン
2班(砂浜バスターズ)
- 安全でゴミが少なく、海岸が近くて、緑の多い浜
- 砂の堆積を減らすには元を絶たないとダメ
- ゴミ拾いなど地域で取り組む体制をつくる
- 砂の有効利用を考える
- 砂浜を利用したヨット乗り場
1班(エコロジーの班)
- 昔の砂浜がいい
- 人にやさしく癒しがある
- 年間をとおしたイベント
そのためには、
- 清掃活動
- 松、ハマユウなどの植生を施す
- 商港部を取り除く
- ブロック製造の中止
- 堆積砂を西の海岸へ移す
各班の発表が終わった後、今後イメージをまとめていくための参考のため、アドバイザーとして参加いただいている九州共立大学の小島先生から、芦屋海岸の観測データをもとにした汀線の変化状況や海岸工学的な見知からの考察、過去の植生調査による優先種の説明をして頂きました。また外国の研究事例をもとにして、この海岸でも十分海浜植物による植栽帯を形成することは十分可能ではないかという提言をして頂きました。時間が無かったのが残念でした。
同じくアドバイザー参加の国土交通省からは住民協働で行われた飛砂対策のための「砂浜植物の移植」の事例紹介を、また県土整備事務所からは福津市や岡垣町など近隣で実際に行われている住民参加の取組み(里浜づくり)について紹介しました。メンバーの皆さんのイメージづくりの参考になれば良いと思います。
今回の作業はここまでです。次回はいよいよ最終回となりますが、班毎に合意形成できるようさらに討議を深めて、まとめていきたいと思います。