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福岡県の現状

更新日:2024年8月28日更新 印刷

はじめに

 この項で取り扱う統計情報(全国及び福岡県)は、「全国と福岡県の自殺者数の推移」では厚生労働省が公表している「人口動態統計」を基に、そのほかのものは厚生労働省の「地域における自殺の基礎資料」を基に作成しています。両者の数値は調査対象等の違いのため一致しません。

 

自殺に関する統計は2種類あります。

1.人口動態統計(年報):日本における日本人を対象とし、住所地を基に死亡時点で計上されます。自殺・事故等不明の場合は自殺以外とされています。1月から12月までの集計です。

2.警察庁の自殺統計:総人口(日本における外国人を含む)を対象としています。発見地を基に発見(認知)時点で計上されます。1月から12月までの集計です。なお、平成21年からは「地域における自殺の基礎資料」として、発見地と併せて住居地統計も公表されるようになり、時点についても自殺日と発見日の両方で計上されています。

 

全国と福岡県の自殺者数の推移(人口動態統計より)

 【全国】

 平成に入り年間2万人台前半で推移していた自殺者数は、平成10年に3万人超に跳ね上がり、以後約10年間は3万人前後で横ばいでした。平成22年に全国の自殺者数が3万人を割り込み、それ以降は年々自殺者数が減少しておりましたが、令和2年は20,243人となり11年ぶりに増加に転じました。令和4年は21,252人と前年より961人増加しています(図1)。

全国の自殺者数の年次推移のグラフ 

(図1)全国の自殺者数の年次推移(平成8年から令和4年、厚生労働省人口動態統計)

 

【福岡県】

 福岡県では平成10年から年間1,000人超の自殺者が毎年続く状況でしたが、平成26年には993人と16年ぶりに1,000人を割り込み、減少傾向が続いていました。しかし、令和2年には826人と前年を上回る結果となりました。令和4年は873人と前年より26人増加しています。(図2)。

福岡県の自殺者数の年次推移

(図2)福岡県の自殺者数の年次推移(平成8年から令和4年、厚生労働省人口動態統計)

 

福岡県の自殺者数の年次推移(地域における自殺の基礎資料より)

 福岡県で令和5年(2023年)に自殺で亡くなった方は、951人(図3)で、前年に比べ73人増加しています。男性は前年に比べ37人増加、女性は前年に比べ36人増加しています。

福岡県の自殺者数の年次推移のグラフ

(図3)自殺者数の年次推移(福岡県)

    資料:厚生労働省「地域における自殺の基礎資料」(発見日・発見地)

 

年代別の自殺者数(福岡県)

 令和5年は50歳台(177人)が最も多く、次いで40歳台(169人)、60歳台(134人)となっています(図4)。

福岡県の年代別自殺者数のグラフ

(図4)年代別自殺者数(福岡県)

    資料:厚生労働省 地域における自殺の基礎資料(発見日・発見地)

 

【令和5年の自殺者数の性別・年代別内訳(福岡県)】

令和5年は、男性では40歳台(125人)が最も多く、女性は50歳台(66人)が最も多くなっています(図5)。

福岡県の令和4年の自殺者数の性別・年代別内訳のグラフ

(図5)令和5年の自殺者数の性別・年代別内訳(福岡県) 

    資料:厚生労働省 地域における自殺の基礎資料(発見日・発見地)

 

職業別自殺者数(福岡県)

 令和5年は有職者(367人)が最も多く、次いで年金・雇用保険等生活者(251人)、その他の無職者(166人)、学生・生徒等(56人)の順となっています(図6)。

福岡県の職業別自殺者数のグラフ

(図6)職業別自殺者数(福岡県)

    資料:厚生労働省 地域における自殺の基礎資料(発見日・発見地)

 

原因・動機別自殺者数(福岡県)

 令和5年は「健康問題」が最も多く、次いで「経済・生活問題」、「家庭問題」、「勤務問題」の順となっています(図7)。男女別にみると、男女ともに「健康問題」が最も多く、男性の場合は以下、「経済・生活問題」、「家庭問題」と続き、女性は「家庭問題」、「その他」と続いています(図8、図9)。

福岡県の原因・動機別自殺者数の総数のグラフ

(図7) 原因・動機別自殺者数(福岡県 【総数】)

 資料:厚生労働省 地域における自殺の基礎資料(発見日・発見地)

福岡県の原因・動機別自殺者数の男性のグラフ

(図8) 原因・動機別自殺者数(福岡県 【男性】)  

 資料:厚生労働省 地域における自殺の基礎資料(発見日・発見地)

福岡県の原因・動機別自殺者数の女性のグラフ

(図9) 原因・動機別自殺者数(福岡県 【女性】)

     資料:厚生労働省 地域における自殺の基礎資料(発見日・発見地)

 

※自殺の多くは多様かつ複合的な原因及び背景を有しており、様々な要因が連鎖する中で起きています。

※令和3年までは、遺書等の生前の言動を裏付ける資料がある場合に限り、自殺者一人につき3つまで計上可能としていましたが、令和4年からは、家族等の証言から考えうる場合も含め、自殺者一人につき4つまで計上可能としています。このため令和3年以前の資料とは単純に比較することはできません。また、原因・動機特定者の原因・動機特定者数とは一致しません。

月別自殺者数(福岡県)

 令和5年は3月が最も多く、次いで5月が多くなっています。

福岡県の月別自殺者数のグラフ

(図10) 月別自殺者数(福岡県)

 資料:厚生労働省 地域における自殺の基礎資料(発見日・発見地)

警察庁の自殺統計に基づく自殺者数の推移(全国・福岡県)

【全国】

令和6年7月の自殺者数(1,597人:暫定値)は、対前年同月比で260人減少しています。

全国の月別自殺者数の推移のグラフ

(図11)月別の自殺者数の推移(全国)

全国の月別自殺者数の推移の表

(表1)月別の自殺者数の推移(全国)

資料:警察庁の自殺統計に基づき厚生労働省自殺対策推進室が集計

 

【福岡県】

令和6年7月の自殺者数(70人:暫定値)は、対前年同月比で8人減少しております。

福岡県の月別自殺者数の推移のグラフ

(図12)月別の自殺者数の推移(福岡県)

福岡県の月別自殺者数の推移の表

(表2)月別の自殺者数の推移(福岡県)

資料:警察庁の自殺統計に基づき厚生労働省自殺対策推進室が集計

 

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