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福岡県保育施設による児童の車両送迎に係る安全管理標準指針の改訂について
1 策定の趣旨
令和3年7月29日、本県において認可保育所の送迎バス内に取り残された児童が死亡するという痛ましい事案が発生しました。
本事案を受け、本県では、保育施設が行う児童の車両送迎が適切に安全管理されていなければ、児童の生命を脅かす大きな事故につながるという反省のもと、これまで、保育施設と保護者との私的契約として、安全管理の基準が示されていなかった保育施設による児童の車両送迎について、本県独自で安全管理に関する標準的な指針を作成しました。
2 改訂版について
令和4年9月、静岡県の認定こども園において、保育施設送迎バス内に取り残され児童が死亡する痛ましい事案が繰り返されてしまいました。
同年10月、このことを受け、政府により、バス送迎に当たっての安全管理の徹底に関する緊急対策として「こどものバス送迎・安全徹底プラン」が取りまとめられ、本プランにおいて、「安全装置の装備の義務化」や「安全装置の仕様に関するガイドラインの作成」、「安全管理マニュアルの作成」等を実施することが示されました。
今回の改訂版は、政府により示された安全装置の装備義務化とその仕様及び安全管理マニュアルの内容を踏まえた改訂を行ったものです。
3 指針作成にあたっての基本的な考え方
(1)児童の安全を最優先すること。
(2)保育施設側に過剰な負担とならないよう、適正な契約の内容や運用とすること。
(3)送迎と保育の確実な接続を図るため、児童の保育施設への引継ぎは保育指針に沿うこと。
4 主な内容
(1)送迎マニュアルについて
・指針の内容を盛り込んだマニュアル、手順書等を作成すること。
・作成したマニュアルは、職員会議、研修等で定期的に職員へ周知すること。
(2)送迎車両の仕様
・置き去り防止を支援する安全装置の装備
(3)対象児童
・児童の安全確保の観点から、送迎車両を利用できる年齢は、原則として満1歳以上とすること。
(4)運行体制
・送迎時は運転者を運転に専念させ、他の業務を一切行わせないこと。
・送迎にあたって運転者以外の職員を1名以上添乗させ、児童の乗降確認や走行時の安全管理等を行わせること。
・2名以下の児童を乗用車等で送迎する場合でも、職員を同乗させることが望ましい。
(5)乗降確認
・児童の乗車(降車)確認にあたっては、児童名、人数を確実に把握するため、添乗職員による乗車児童名簿の確認欄へのチェック等、具体的な手順を定めること。
(6)降車後の園児の保育への引継ぎ
・車両到着後の児童の園内保育士への引渡しについて、担当職員の配置及び手順を定め、全職員間で共有すること。
・送迎時に使用した乗車児童名簿は、施設における児童の出欠確認にあたって、再度突き合わせを行うこと。
福岡県保育施設による児童の車両送迎に係る安全管理標準指針【改訂版】 [PDFファイル/256KB]