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平成29年度奨学生レポート

更新日:2020年7月13日更新 印刷

2017年秋

高比良 一槻
米国 ノーザン州立大学

 

 アメリカに来てから約4ヶ月、学問関係以外でも様々な経験をすることができた。その内の3つについてそれぞれ話す。

 

 1つめは、外国人の友だちを多く作れたことだ。ノーザン州立大学に到着してから一週間の間、留学生を対象としたオリエンテーションがあった。自分から海外の学生に話しかけ友達を増やしていくと決めていた私は、その期間の間機会を見つけては積極的にアプローチをしていった。食堂ではまだ話したことのない学生に声をかけ共に食事をし、何かイベントや講義があるときは積極的に参加し、その輪の中に入っていった。アジア人の学生、特に中国人、韓国人とはかなり良い交友関係を気づけたように感じる。

 たくさんいる留学生の中でも、やはり同じアジアの国々から来た学生達の間には、仲間意識のようなものがあるのを感じた。彼らと会話する中で最も多く、また最も学びになった話題は、文化の違いから生じる価値観の違いである。例えばスピーチ関する講義の中で、生徒同士でグループを作り、1つの発表をする機会があった。私たちは韓国人4人、中国人2人、日本人1人で計7人のグループであった。どのようにそのスピーチを構成するかについて話し合ったとき、きれいに国籍ごとに意見が別れたのには驚いたが、お互いの意見を折衷し、自分の今までのスピーチの中での最高得点を取ることができた。

 また、外国人との話題に関して、これはアメリカ人以外限定になるが、お互いの言葉を教え合うことができるのが自分にとって最も楽しい経験の1つである。ひとつ驚いたのが、韓国人の学生たちがびっくりするほど親日であったことだ。近年、日本政府と韓国政府の間には領土問題を含む幾つかの問題がある。それによって留学先での韓国人学生との関係が悪くなることは、実は私が留学前に危惧していたことのひとつであった。

 しかし韓国出身の生徒たちは日本に興味津々で、キャンパスで出逢えば簡単な日本語の挨拶で声をかけてくれたり、お互いの文化に関してたくさん会話をすることができた。どうやらその背景には、韓国で日本の作品(主にアニメや映画)が人気で、かつ韓国人の生徒は高校時代中国語か日本語どちらかを選択して履修する制度があるというのがあるそうだ。また、これは韓国人に限らず、お互いの国の料理を作り合って、交換することができた。

 やはり日本食は世界的に有名で、特に日本食の名前を挙げてもらうと必ずと言っていいほど寿司が出てきた。私は祖父母が栃木県で寿司屋を営んでいることもあり、寿司を実際に学生たちに振る舞った際には、かなり喜んでもらうことができた。これから留学していく高校生たちには、日本を発つ前に何かしら日本料理のレシピを身につけること、たとえ英語に苦手意識があっても、自分から積極的に話しかけていくことを覚えておいてほしい。自分が友好的に相手に接している限り、相手も同様の対応をしてくれることを、私はアメリカに来てすぐ学んだ。

 

 2つめに、大学のマーチングバンドに参加することができたことだ。私は中学校時代に学校のマーチングバンドで指揮者をやっていたこともあり、大学でマーチングをするというのも実はアメリカ留学中のひとつのゴールであった。

 ノーザン州立大学にはフットボールのシーズン中(9月〜11月)に活動するマーチングバンドがあり、その活動は主に、地区のマーチングコンテストの出場とフットボールチームの応援であった。これは留学席での主な経験の1つめとも重なるのだが、特に同じサックスパートの学生たちと友達になることができた。また、数多くのアメリカ人と同じバンドで演奏、パフォーマンスをし、達成感を味わえたのは本当に良い経験になった。

 ”音楽は国境を超える”、”音楽に言葉はいらない”などとは日本で育ってきた間テレビ番組などで多く耳にしてきたが、それを自分の体験として実際にできたのは自分の中で大きな達成となった。また少し余談ではあるが、広く知られているように英語には絶対的な敬語はない。おそらくそれによるものだと考えられるが、アメリカでは教師と生徒、先輩と後輩、これらは皆平等とされ、それぞれの意見は差別なく受け入れられる。大学3年生や4年生と一緒に活動をするこのバンドだからこそ、これを直に学ぶことができた。留学することを考えている学生は、ぜひ何かしらのバンドやクラブに所属することをおすすめしたい。アメリカの人々は新入生に対して非常に友好的で、良い関係を築くことができると思う。

 

 3つめに、ホストファミリーと深く関われたことだ。ノーザン州立大学は留学生の占める割合が約20%というのもあり、ファミリーフレンドプログラムという制度がある。この制度を利用することにより、希望する生徒は、自分の受験に合うホストファミリーを大学キャンパスの近くで見つけ、彼らと交友関係を築くことができる。私もそのプログラムに申し込み、大学の教授とホストファミリーの関係を結ぶことができた。彼女は音楽専攻の教授で、婚約者と2人でキャンパスの近くに暮らしている。週末はそのホストファミリーと、ホストブラザーである韓国人の男子学生1人と、4人で遊びに出かけたり、一緒にご飯を食べたりしている。

 ネイティブの人と長時間ともに過ごすというのはかなり良い英語の練習にもなり、またアメリカの一般家庭の暮らしについても学ぶことができるため、私はその時間を大事にしている。今高校に通っている学生たちも、アメリカの大学に通うことがあれば、ホストファミリーのようなものを持つことは、英語の上達にも異文化の理解にも大いにつながると思う。ノーザン州立大学のようにそのような制度がなくても、アメリカ人のルームメイトの実家に泊まったりするなど他の方法をいくらでも見つけられると思うので、ぜひ挑戦してほしい。

 このように、まだ約4ヶ月ではあるが、ノーザン州立大学での学びの中で、私は多くのことを経験することができた。次のセメスターでは、同じ講義を受けているアメリカ人の友達に積極的にアプローチをして友達になる、それによって比較的劣っている自分のリスニング能力を改善するのが目標である。福岡県に与えていただいたこの貴重な機会、日々を大事に過ごしていきたいと思う。

藤野 桜羽
米国 セントアンドリュース大学

 

 8月に渡米してから早4ヶ月が過ぎ、長いようで短かったアメリカでの最初のセメスターが終わりました。 最初の一か月は大量のリーディングとライティングの課題に追われ、毎日夜遅くまで図書館にこもりっきりでした。しかし多くの生徒が学業だけでなく部活動やワークスタディーを両立させているのを目の当たりにし、このままでは友達もできず充実した学生生活とはいえないと思いインターナショナルスチューデントユニオンと大学の聖歌隊に入りました。

 二つのアクティビティに入った分、最初はタイムマネジメントが難しかったですが、少しずつ要領をつかみ、勉強とアクティビティを両立することができました。インターナショナルスチューデントユニオンは、留学生と国際交流に興味を持つ生徒で構成されており、主に留学生の交流会や日帰り旅行の企画、そして様々な国の料理を提供するディナーパーティーを毎月開催しました。私は主にイベントの設営を担当しました。10月に開催した寿司ナイトではカフェテリアの職員の方々の協力の下、手巻き寿司コーナーを設置しました。たくさんの生徒や教授が初めて作る寿司に感動し、おいしく食べている姿を見てこちらまで嬉しくなりました。

 何か音楽にかかわりたいと思い入った聖歌隊では、言葉や文化の壁を越える音楽の力を改めて感じました。言葉や文化は違っていても、音楽を通して沢山の友達ができ、また沢山の人を笑顔にすることができました。毎月様々な街の教会に歌いに行くのですが、どの教会も美しくそんな神聖な場所で歌うことはとても気持ちがよかったです。

 インターナショナルスチューデントユニオンと聖歌隊に入ったことで、勉強漬けだった日々に楽しみができ友達も増え、目標としていた勉強だけではないアメリカの大学生活に近づいたと思います。最後にはなりますが私の留学を支援してくださっている多くの方々に心から感謝申し上げます。アンビシャス奨学生として恥じぬよう、現状に満足せず、来学期も様々なことに挑戦し、学業面、生活面ともに実りのある一学期にしたいです。

合唱団の友人と

合唱団の友人たちと

自然豊かな学校風景の写真です

自然豊かな学校風景

2018年春

高比良 一槻
米国 ノーザン州立大学

 

アメリカでの留学生活ももう二学期目になり、キャンパスでの生活にもかなり慣れてきたように感じる。英語を通してコミュニケーションを取ることにも抵抗がなくなり、交友関係も前学期よりも随分と広がった。そんな中で、今学期で自分が特に意欲的に取り組んだことが3つある。

 

 まず第一に、アメリカ人との交友関係をより築くことができた。前学期では自身の英語力が伴わなかったのとネイティブ話者に話しかけることに抵抗があったのもあり、主な交友関係は同じ境遇にある留学生に限られていた。しかし今学期は、自分から積極的にアメリカ人と関わりにいき、彼らと共に過ごす時間を増やすことができた。具体的には、初回の授業でアメリカ人が多く座っているところに席を取り、自分が日本からの留学生であることを自分から話した。また、英語力を伸ばすためにアメリカ人と主な時間を過ごしたいという旨を伝え、交友関係を築いていった。

 

 次に、コンサートバンドでの音楽活動にも力を入れた。私が中学生時代に吹奏楽部に所属しておりサキソフォンを演奏していたことと、ホストファミリーがコンサートバンドの教授兼指揮者であることもあり、授業の一環としてコンサートバンドに所属した。コンサートバンドには音楽を専攻としている学生のほか、楽器を演奏できる地域住民も参加しており、音楽活動を通して交友関係を広げることができた。音楽専攻ではない生徒もバンドに参加することができるため、他の交換留学生とも共に活動をすることができ、活動がより楽しいものとなった。今学期はコンサートを2回行い、その内の1つではオーディションで選ばれた学生たちで構成されるシンフォニックバンドと共演し、より高いレベルの演奏者たちから刺激を受けることができた。またサキソフォンに関しては、サキソフォン奏者用のプライベートレッスンを受講することにより個人の技術も伸ばし、バンドに貢献できたように感じる。

 

 最後に、キャンパス内でのアルバイトである。キャンパス内では食堂、ベーグル屋、コンビニの3ヶ所で留学生はアルバイトをすることができ、私はその中で食堂を選んでアルバイトを始めた。基本的に週20時間が留学生の働ける最大の時間であり、私は一日五時間弱、週に4日働いている。留学先後、キャンパス内でアルバイトをするかどうか迷っている学生がいると思うが、私は働くことを強くおすすめしたい。その理由は2つある。1つめは、仕事中に仕事仲間である友達と、仕事に関することや授業に関すること、その他諸々のことについて英語で話すことにより、英語力が格段に伸びること。特にキャンパス内で働くということは人の目に多くつくということであり、他の学生に顔を覚えてもらえ、交友関係の拡大につながる。もう一つは時間を効率的に使えるようになることだ。自分の場合、時間がありすぎると課題やテスト勉強を後回しにしてしまう傾向があるため、あえてアルバイトをすることにより自由時間を減らし、なるべく暇な時間を作らないようにしている。

 

 留学生活を初めて9か月、日本ではできなかったであろうあらゆることに挑戦、経験することができた。大学2年生としての次の1年間も、初めの1年で培ったコミュニケーション能力を活かして精進していきたい。

コンサートバンドの仲間と

大学のコンサートバンドに所属する留学生達

コンサートの様子

大学内のホールで行われたコンサートの様子

藤野 桜羽
米国 セントアンドリュース大学

 

アメリカでの大学生活の一年目が終わりました。私の今学期の目標は新しいことに挑戦すること、そして。前学期同様、今学期もインターナショナルスチューデントユニオン(以下ISU)と聖歌隊に所属しました。それに加えて今学期は前学期履修したジェンダースタディーの教授と話し合いジェンダージャスティスクラブの初期メンバーの一人としてクラブの立ち上げに携わりました。

 

このクラブは以前から存在はしていたものの、長い間活動しておらず、今回私を含め6人のメンバーで再稼働させました。書類事務、部員集め、計画立てから始まり、2月にようやく最初の行事である護身術のクラスを女子生徒に向けて開講しました。

 

合気道とテコンドーの師範資格を持つ教授にお願いし、相手の力をうまく使った基本的な身の守り方を四週にわたって伝授していただきました。4月にはsexual assault awareness month、 性暴力についての意識向上を目的としたキャンペーン月間の一環として、キャンドルヴィジルを地元の性暴力支援センターと協力し行いました。このイベントに向けてシンボルカラーのブルーリボンを作り配布したり、チラシを製作し各寮や教室に掲示したり、SNS上で発信したりとイベントのプロモーションを行った結果、用意していたキャンドルの数が足りなくなるほど沢山の生徒や教授、地元の方に参加いただき、多くの人に性暴力の身近さや、声を上げることの大切さを知ってもらうことができました。また、この様子はなんと地元の新聞にも掲載されました。

 

部活動と学業の両立に加えて今学期心掛けていたのは、友達とよりコミュニケーションをとり仲良くなることです。私は複数の部活に所属していたため必然的に顔見知りは増えたものの挨拶止まりでなかなか仲のいい友達を作ることができませんでした。授業は予習復習をして臨むため学業面で英語の不自由を感じることはありませんでしたが、普段生活している中での友達との会話についていくのはとても大変でした。

 

それは私の英語力が十分でないことや、彼らの話すスピードが速いからという理由だけでなく、南部独特のアクセントやスラングなど彼らの話す英語が今まで私が聞いてきたリスニングCDの英語とは全く異なる英語だったからです。何度も何度も聞き返して結局言っていたのは私が既に知っているはずの簡単な単語や挨拶だったということが最初は何度もありました。

 

また、言語の壁以外にも文化の壁があることを痛感しました。私が通っているのは田舎にある小さなリベラルアーツカレッジということもあってか、私の周りでは私が初めての日本人、ましてやアジア人の友人という人も少なくありませんでした。そんな日本の文化を知らない彼らと、アメリカについての知識の浅い私との間で共通の話題を探すのはなかなか難しく最初は全く会話が続きませんでした。何よりも辛かったのは、会話中に出てくるアメリカ人なら誰もが知っているドラマの話題やジョークなどが分からず同じタイミングで笑えないことでした。

 

しかし、こうした文化のギャップを埋めるため週末には日本食を友達にシェアして日本のことを知ってもらったり、movie nightを開いて私がまだ見たことのないアメリカの定番ドラマや映画を友達と一緒に見たりして距離を縮めました。アメリカに来て一年が経ち、もちろん来た当初より英語力も格段とついて日々の生活は楽にはなりました。しかし、未だに相手の言っていることが分からないときや、何度も同じ質問をすることもあります。言葉に詰まることや、上手く自分の気持ちが伝えられず歯がゆい思いをすることもあります。それでも聞くことを恐れず、そして相手の文化を知ろうと歩み寄ることで少しずつ言葉と文化の壁を乗り越えようとしています。レポートにはもっと上手くいったことを綴りたいところですが、現実はそう上手くはいかず、今も努力しているところです。来年は更に自信を持って充実したといえる1年を送る為に、学業、課外活動共にさらに深く取り組んでいきたいと思います。

 

2018年秋

高比良 一槻
米国 ノーザン州立大学

 ノーザン州立大学に来てからもう早くも1年以上が経過し、充実した時間の過ぎていく早さに驚いている。自分の中で今回の学期は、学業、アルバイト、音楽活動の3つの柱によって回っていたように感じる。

 まず、はじめに学業面では、英語での授業についていく大変さ、宿題の多さにはほぼ完全に慣れることができ、多忙な生活の中でさらに自分の時間を作る余裕も出てきた。苦戦していたComposition(文章構成法)の授業も、課題につまづいたときにはすぐ教授のオフィスを訪ねたり、チュータリングセンターを活用するなどして無事完了することができた。

 アメリカでは生徒と教授の関係が非常に密接で、特にサウスダコタ州のような田舎にある小さな大学だと、教授が自宅に生徒を招待し、一緒にパーティを楽しむことも頻繁にある。同時に授業もアットホームな雰囲気で受けることができ、質問や意見をしやすい環境にあるため、留学生活において学業面を心配している高校生は安心できると思う。

 次にカフェテリアでのアルバイトについてである。私のアルバイト先で働いているのはほとんどが留学生、特に1学期または2学期で母国に帰ってしまう交換留学生が多く、学期初めには彼らにカフェテリアでの仕事を教えることから始まる。私は前学期に働き始めたばかりにも関わらずもう既にそこでのアルバイト歴が長い方に入り、新しく働き始めた学生に仕事を教える役目を担うことになった。

 留学先で仕事を教えることは、自分の英語力、特に語い力の強化に繋がり、とても良い経験ができたと思っている。また、場所にもよるが留学中のアルバイトはそこまでハードルが高くなく、海外で働くというのもなかなかできない経験に間違いないので、ぜひチャレンジしてみることをおすすめしたい。

 最後に、音楽活動についてである。自分の中ではこれが最も大きな要素だったのではないかと思う。大学での活動の一環として参加していたバンドに力を注いでいくうちに、自分の中で音楽教育に対する興味が高まっていくのを感じ、専攻を初等教育から音楽教育に変更することに決めた。専攻の変更はアメリカではよくあることで、手続きも非常に簡単になっている。大半の学生は入学してしばらくは一般教養の授業を多く取り、その中で自分のやりたいことを見つけていく。まだ自分の将来のビジョンが決まっていない高校生は特に、留学を通して自分の将来の明確化を目指してほしい。

 それ以外では、日本の文化を人々に知ってもらうため、Japanese Students Associationを立ち上げその代表になった。活動の一環として、他の日本人学生とともに日本食を作り大学の一大イベントであるCultural Festivalを盛り上げることができたと思う。

 今回の学期は、あらゆる面において非常に充実させることができたと思う。専攻の変更と同時にまた気持ちを切り替え、次の学期もまた新たな気持ちで臨んでいきたい。

藤野 桜羽
米国 セントアンドリュース大学

 新学期が始まり一か月もたたない9月11日、私はノースカロライナ州北部バーリントンの友人宅にいた。巨大ハリケーンフローレンスの接近により大学が休校となったのだ。予定では約3日間の休校だったが、ハリケーンが予想以上に長くノースカロライナ州に留まりキャンパスが大きな被害を受けた為、大学に戻れたのは結局三週間後のことだった。

 ハリケーンが去り大学に戻ってからは嵐のように忙しい毎日だった。「新たなことに挑戦する学期」と決めた今学期は、馬術や演劇のクラスを履修してみたり、インターナショナルスチューデントユニオン(以下ISU)の副部長になりイベントや旅行を企画してみたりと今まで以上に忙しくも充実した学期となった。

 沢山の挑戦の中でも特に思い出に残っているのはISUでの活動だ。ISUはそれまでの部長の引退、サポートをしてくれていたアドバイザーの転勤などが重なり実質活動が休止してしまっていた。そこで今学期私と部長で新しいアドバイザー探しから部活立ち上げの手続きメンバー集めまで全て一から行った。

 クラブを立ち上げてからまず行ったのはキャンパスから空港までのシャトルバスの手配だ。私の大学から空港までは車で約45分かかるのだが公共交通機関は一切ない為、留学生はこれまで車を持っている友人や教授に送迎を頼んでいた。そんな留学生の悩みを解決するべく大学側に協力してもらい留学生用に空港シャトルバスを運営することにした。まず具体的に何名の留学生が送迎を必要としているのか、一日何往復必要なのか、ガス代はいくらかかるのか、誰が運転するのかなど、一から調べ上げた。そしてアドバイザーや、学校側とのミーティング重ね何とか冬休みまでに留学生全員の送迎バスを手配することができた。最初は気の遠くなる作業に音を上げそうになったが、全ての学生を空港まで無事に送りと遂げたと学校側から報告が来た時には大きな達成感を感じた。

 空港シャトルの運営と並行して、今学期は感謝祭中にワシントンDCへのフィールドトリップを企画、実行した。国会議事堂見学ツアーや自然史博物館、国立航空宇宙博物館など様々な場所を巡ったが特に印象に残っているのは最終日に訪れたアーリントン国立墓地、無名先戦士の墓で献花を行ったことだ。アーリントン墓地にはアメリカの兵士やアメリカ史上重要な人物が埋葬されており、その中の無名戦士の墓には、戦場で亡くなった身元不明の戦没者が数多く埋葬されている。この献花式は各国の要人がアメリカを訪れた際の恒例行事でもあるのだが、事前に予約をすれば一般でも行うことができる。今回は大学、クラブを代表して、私、部長、その他二名の生徒が献花を行った。式が始まるとそれまでの雰囲気が一変し、衛兵のかけ声、銃を動かす音、靴の音のみが響く厳粛な空気に包まれた。大学の名前が呼ばれ、献花台に立つまでの静けさとピリッとした緊張感は今でも忘れない。献花をし、歴史の礎となった先人たちの苦闘に思いを馳せながら平和への思いを胸に深く刻み込んだ。

 沢山のことに挑戦した今学期。クラブの副部長となったことで一段と忙がしい毎日ではあったが、一日一日が新鮮で、何かを一から始め形にする度に大きな達成感と充実感を得ることができた。来学期はシャトルの手配や旅行計画の他にも夏休み中のストレージを確保や語学学校生へのサポートの強化などISUでやりたいことが山ほどある。学業にも励みつつ、クラブのメンバーやアドバイザーと協力し一つ一つ時間はかかっても実現できればと思う。

ハリケーンの被害

写真:ハリケーンの影響で浸水した校舎

馬術の授業でいつも乗っていた馬、レッドと

写真:馬術の授業でいつも乗っていた馬、レッドと

 

2019年春

高比良 一槻
米国 ノーザン州立大学

 

 

 アメリカでの留学生活を始めてから早くももう2年が経過し、大学課程全体の半分を終えたことになる。2年前に初めて渡米したときから毎日めまぐるしく充実した日々を送っているため、体感よりも速い速度で実際の時間が過ぎていきもう半分が終わってしまったのかと驚いている。それに伴ってグループの中心として活動するような機会がだんだんと増えてきており、福岡県そして日本を代表できるような学生を目指したい。

 大学課程の半分を終えてまずはじめに感じることは、授業で学んでいる内容の専門性が高くなっていっていることである。私は音楽教育を専攻しており、今までは個々の楽器やバンドのコースが授業の大半を占めていたのだが、これからは音楽理論や作曲・編曲などより将来において実用的な授業が増えていく。当たり前のことではあるが、学業の一環として費やす時間、交友関係を深めるまたは広げる時間、そして自分自身のために使う時間のバランスを考えることがますます重要になっている。しかし、個人的な感想としては、入門編のようなタイプの授業よりも専門性の高い授業のほうが興味深いことが多く、自分から率先して時間を費やしたいと思うように感じる。これから留学する学生、また現在1年生の留学生はそれを踏まえてしっかりと基本を学んでほしい。

 また先程も述べたように、これから先輩よりも後輩の数のほうが多くなっていくため自分がリーダーのような存在になって周りを動かすことが増えた。大学内のカフェテリアでしているアルバイトではシフトリーダーになり、他の学生に指示をだし、また責任の伴う仕事をすることも多くなった。私が会長をしているJapanese Students Associationでは、他の日本人学生と協力し、日本食の作り方を学ぶ「Japanese Cooking Studio」というイベントを成功させることができた。アニメや漫画などを通じて日本文化に興味を持ってくれる学生が非常に多いため、これからもそのようなイベントを企画・運営し、日本文化の良さを海外に広めていきたい。

 個人的な生活スタイルについては、非常に忙しい学期になったと感じている。音楽教育を専攻にしているためどうしても授業外での個人練習の比率が高く、なかなかフリーな時間を生み出すことができなかった。朝は8時に起床して授業に出席し、夕方からはアルバイト、それが終わったらジム、そして楽器の練習と、ほぼ毎日夜の12時過ぎに自室に戻るような生活だった。しかし、忙しいだけにとても充実しており、学期を終えた今としては毎日有意義に過ごすことができたのではないかと思っている。

 最後に、私は最初の2年間を終え英語を常に話している状態に抵抗を全く感じることがなくなったため精神的に余裕ができ、前学期よりも留学生またアメリカ人の学生の友人を進んで作ることができた。来年留学を始める学生の中には、もしかしたら外国語で友達を作るのが苦手な方もいるかもしれない。そういう方はぜひ、過度にプレッシャーを感じず、時間が解決してくれると思って気楽にチャレンジを続けてみてほしい。

日本食の作り方教室の写真です

日本食作り方教室参加者の集合写真です

Japanese Cooking Studioの様子

藤野 桜羽 
米国セントアンドリュース大学

早いもので私の大学生活も折り返し地点に来ました。今学期は学業に編入準備に課外活動にアルバイトと、とても忙しくタイムマネジメントが欠かせない学期でした。

まず、今学期は学校のカフェテリアでアルバイトを始めました。カフェテリアでのアルバイトを始めたことで忙しくなったものの、限られた時間をうまく使えるようになり、接客を通してスピーキング力も向上し、キャンパス内での人脈も広がったので留学生にはぜひ挑戦してもらいたいです。ちなみに、アメリカの大学でアルバイトをするためにはSocial Security Number (以下SSN)と呼ばれるマイナンバーのようなID番号の取得と銀行口座又が必要です。SSNは専用申請書を記入し、その他の必要な書類を近くのSocial Security officeに提出すると発行でき、申請後約2-3週間以内に登録した住所に郵送されます。銀行口座はSSNを持っているとオンラインで開設することができます。私はSSNと銀行口座の開設がアルバイトをする際に必要なことを知らなかったので、実際に働き始めるまでおよそ1か月かかりました。キャンパス内でのアルバイトを考えている方は早めにこの二つを取得することをお勧めします。

次に課外活動においては、前学期同様International Student UnionとGender Justice Clubでの活動に専念しました。International Student Unionでは、これまでFayetteville空港までの送迎しかなかったシャトルバスをノースカロライナ州の主要空港であるCharlotteやRaleigh国際空港にまで増大したり、夏休み期間中のストレージの確保を行ったりしました。またGender Justice ClubではTitle IXというアメリカの性差別禁止教育プログラムの一環として全校生徒を対象としたオープンディスカッションの企画や、学期末に生徒が使わなくなった家具や日用品を集め、地域の性暴力被害者支援団体団体へ寄付などをしました。どの活動も企画から運営まで地道な作業が多く大変でしたが、シャトルを利用した留学生や、寄付をした支援団体の方などから感謝される度に大きなやりがいを感じました。

最後に、学業についてです。今学期は今までで一番多くの授業を履修したことに加え、アルバイトと学生団体の活動もあったので、3つの両立に苦労しました。そこで"Work smart, not hard"という教授から頂いた言葉をモットーに、一生懸命がむしゃらに勉強するのではなく賢く勉強することに力を入れました。具体的には、今まで人に頼らず一人で勉強していたことが多かったのを、スタディーグループを作って作業を分担したり、テスト前に復習会を行ったりするようにしました。また、限られた時間を有効活用できるよう、一日のタイムスケジュールを作って隙間時間を見える化し、その時間に何を終わらせるかを決めるようにしました。このような工夫が功を奏したのか、忙しい中でも成績を維持することができ、学期末には成績優秀者に選ばれ学校長から表彰を受けました。校長から表彰状を頂いたときは今までの努力が報われたと感じ、涙が出るほどうれしかったです。

来学期は心機一転、ニューヨーク州北部にある、ニューヨーク州立大学プラッツバーグ校に編入することが決まりました。慣れ親しんだセントアンドリュース大学を離れるのはとても寂しく感じる反面、次の大学での新しい出会いや経験に胸を膨らませています。この二年間セントアンドリュースで学んだ知識と培った沢山の能力を糧に、来学期も新しい場所で少しずつ花を咲かせたいです。

学校長と一緒に写っている写真です

成績優秀者として表彰された際の写真

一緒に表彰された友人と一緒に写っている写真です

一緒に勉強を頑張ってきた友人と

International Student Unionでの集合写真です

International Student Unionでの写真

ルームメイトと一緒に写っている写真です

春休みにルームメイトの実家のあるマイアミに行った時の写真

2019年秋

高比良 一槻
米国 ノーザン州立大学

 

 留学生活を始めてから早くも約二年半が経った。初めてアメリカに来た時の自分と現在の自分を比べてみると成長できたと感じる部分が多く、また今の充実していて生産性のある毎日を送れる環境を与えられていることをありがたく感じる。前学期までに一般教養の授業をすべて終了したことにより、今学期は全面的に自分の専攻に集中することができた。そんな生活の中で、特に印象に残った点が三つある。

 一つ目に、学期初めに行われた新入生や新しく来た交換留学生のためのオリエンテーションにおいて、リーダーを経験したことである。主な仕事としては、キャンパス案内、履修登録の手伝い、レクリエーションの進行などがあった。アメリカに滞在してもう二年経ったということが英語力やコミュニケーション能力の自信につながり、積極的に新入生と関わりを持ち、充実したオリエンテーションにすることができたと思う。その中でも特に、キャンパス内でのアルバイトをしたい生徒に対しては、カフェテリアのシフトリーダーとしての立場を活かして細かなサポートをすることができたように感じる。自分が以前にオリエンテーションを受けた当時、よく理解できなかった事柄や不安だった経験を今でも覚えているため、それを踏まえた上での進行ができたと思う。

 二つ目に、ジャズアンサンブルに初めて参加したことである。私の専攻は音楽教育であり中学生の時と大学に入ってからサキソフォンを学んでいるのだが、ジャズを演奏することは初めての経験であった。それにも関わらず、教授に首席奏者を任命していただき、さらに周りの優秀な友達や教授から多くの刺激を受けることができた。さらにアメリカはジャズの本場ということもあり、ジャズの基本から即興演奏のコツまで幅広く学ぶことができた。自分の創造性を元にソロで即興演奏することに対して最初はかなり抵抗を感じていたが、まわりの温かいサポートのおかげで効果的な練習を積み重ねることができ、コンサート本番でも多くの観客を前に自信をもって自分の音楽を届けることができたことを嬉しく思う。

 最後に、ノーザン州立大学で初めてのJapanese Festivalを開催できたことである。私は去年Japanese Students Associationの会長をしていたのだが、今学期は新しく来た日本人の交換留学生にもクラブの運営を経験してみてほしいという思いから副会長になり、JSAの活動をサポートしてきた。本番では多くの生徒やホストファミリーを迎え、日本食の提供、日本文化に関するクイズ、昔ながらの工作など様々な日本の側面を共有できたと思う。他にも、定期的にJapanese Cooking Studioで日本食の作り方を現地の学生に紹介したり、日本語教室で簡単な挨拶などを教えることができた。日本から遠く離れた地で、このような活動をする機会を与えられたことを、日本人として誇りに思う。

 今学期は、新入生やアンサンブルに入っている音楽科の生徒など、全体的な交友関係を今までで最も広げることができた学期のように思う。特に音楽活動をする上で共に演奏する仲間との絆を深めることはとても重要なので、この調子で来学期もより充実した生活を送っていきたい。

 

オリエンテーションでの集合写真

写真:オリエンテーションでの集合写真

 

ジャパニーズフェスティバルでの説明の様子

日本食の提供の様子

写真:Japanese Festivalの様子

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