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伝染性紅斑の感染者が増加しています!
伝染性紅斑の感染者が増加しています!
令和7年第20週(令和7年5月12日~令和7年5月18日)の伝染性紅斑の定点当たりの報告数が、従前の警報レベルの基準値(定点当たりの報告数2.00)を超えました。
伝染性紅斑を予防するワクチンや薬はないため、かぜ症状のある方は石けんと流水による手洗いをこまめに行う、適切なマスクの着用、咳エチケット等の基本的な感染対策を心がけましょう。
※詳細についてはこちらのページをご覧ください。→福岡県感染症情報(伝染性紅斑流行推移グラフ)
妊婦の方へ
過去に伝染性紅斑に感染したことのない女性が妊娠中に感染した場合、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や、流産のリスクとなる可能性があります。熱や倦怠感が出現した後に発疹が出るなど、伝染性紅斑を疑う症状がある場合は、医療機関に相談しましょう。また、感染しても症状がない場合(不顕性感染)もあるため、周囲に伝染性紅斑の人がいる場合は、妊婦健診の際に、医師にお伝えください。
伝染性紅斑とは
伝染性紅斑の病原体は、「ヒトパルボウイルスB19」で、頬に出現する蝶翼状の紅斑を特徴とし、小児を中心にしてみられる流行性発疹性疾患です。両頬がリンゴのように赤くなることから、「リンゴ(ほっぺ)病」と呼ばれることがあります。五類感染症に分類されており、定点把握疾患です。
【感染経路】
感染した人の咳のしぶき(飛まつ)を吸い込むことによる「飛まつ感染」や、感染者と接触したりすることによる「接触感染」です。感染してから発症するまでの潜伏期間は10~20日程度です。
【症状】
発症初期は微熱や風邪様症状などがみられ、7~10日後に両頬に蝶の羽のような境界鮮明な赤い発しん(紅斑)が現れます。続いて、体や手・足に網目状やレース状の発しんが広がります。これらの発しんは1週間程度で消失します。中には長引いたり、一度消えた発しんが短期間のうちに再び出現したりすることがあります。成人では関節痛を伴う関節炎や頭痛などの症状が出ることもありますが、ほとんどは合併症を起こすことなく自然に回復します。
頬に発しんが出現する7~10日くらい前に見られる、微熱や風邪様症状の時期にウイルスの排出が最も多くなります。発しんが現れたときにはウイルスの排出はほとんどなく、感染力もほぼ消失しています。