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【第1期(令和5年度)】日田彦山線沿線でのArtist in Residenceのページ
第1期(令和5年度)について
第1期は、5人の若手音楽家に令和5年10月から12月まで東峰村・添田町に滞在いただき、地域の自然や文化、地域住民との触れ合いをもとに作曲活動を行っていただきました。
第1期の若手音楽家のみなさん。
上左から、小鹿 紡さん、林 そよかさん、東 秋幸さん、西下 航平さん。下は須田 陽さん。
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完成した曲は、令和6年3月31日に添田町オークホールにて開催した演奏会「5人の作曲家と宮川彬良」にて披露いただきました。
この演奏会では、監修を作曲家の宮川 彬良氏(AIR事業アドバイザー)、指揮を平川 範幸氏、演奏を西本 幸弘氏(AIR事業アドバイザー)をはじめとする九州交響楽団が行いました。
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第1期(令和5年度)制作曲の公開します!
第1期事業で滞在した5人の音楽家に製作していただいた曲を公開いたします!
東峰村、添田町滞在で得たインスピレーションを元に曲を作曲して頂き、その曲を九州交響楽団により演奏していただきました。
滞在音楽家が感じた東峰村、添田町の情景に想いを馳せながらお楽しみください。
(以下YouTubeのURL掲載。現在制作中のものは「coming-soon」となっています。)
『ひかりのみち』
作曲:小鹿紡 指揮:平川範幸、演奏:九州交響楽団(2024年3月31日初演、オークホール(福岡県添田町))
(小鹿さんコメント)
長年の歴史や昔から大切に注がれてきている伝統、そこに在り続ける自然の時間軸のイメージを一定のリズムで流れるマリンバに重ね、その時々の光によって表情が変わる様をオーケストラの楽器の重なりによる色彩で表しました。
具体的な対象のモデルは設定しておらず、聞き手それぞれが自由に感じとれるような余白を意識しました。
この土地でのかけがえのない思い出や、暮らす方々の未来に光を照らせる音楽であれたら幸いです。
『月冴ゆる』
coming-soon 近日公開予定
作曲: 須田陽 指揮:平川範幸、演奏:九州交響楽団(2024年3月31日初演、オークホール(福岡県添田町))
(須田さんコメント)
東峰村と添田町の豊かながらも厳かな自然の美しさと厳しさ、村民・町民の中にある暖かさと強さを音で表現しました。自然に由来するものを和音に、人々に由来するものをリズムや旋律に表しています。作品の中でも特筆すべきは、英彦山にまつわる豊前坊大天狗の伝承から着想した「天狗のテーマ」です。
曲中の至る所に現れます。
『管弦楽のための祝典序曲』
(西下さんコメント)
縁もゆかりもなかった福岡県。ひょんなことからこの地に一か月近くも滞在し、東峰村、添田町の皆さまとこんなに交流を図ろうとは夢にも思いませんでした。今回私が作曲したのは「祝典序曲」。めでたいことの頭に演奏するような作品です。今回のプロジェクト、そしてこのコンサート。地元の皆さまなくして成り立ちえなかったものです。そんなめでたい日に、ちょこっとお祝い。オーケストラが魅せる様々な顔を一曲で楽しんでいただける作品になりました。
『ひこ星きらめく』
(林さんコメント)
未知の地に一人で滞在、一番最初は不安もありましたが、そんなものはすぐに吹き飛びました。現地での約1か月の生活は、毎日がきらきらと輝いていました。星が落ちてくるのではと思うくらいの満天の星空に感動した鮮やかな記憶、そしてたくさんの温かい皆様との出会いを通じて過ごした光り輝くような日々を重ねて、この曲を作成しました。
『ハルキタリキキムカウ』
(東さんコメント)
小雨が降る中を散策した岩屋神社。そこで聴いた鐘の音が着想のきっかけでした。災害の爪痕、鉄道列車の記憶、優しく語りかける自然、まわるろくろ、ひらめきと思いやりにあふれた器たち、英彦山神社で感じた大きく静かな力、雪の高住神社の神秘的な光景…この素晴らしい土地とそこに暮らす人々の営み、そして子どもたちが、これからもずっと光の中にありますように。
「ハルキタリキキムカウ ~春来喜気迎~」は祈りと祝祭の音楽です。