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令和5年度 京築普及指導センター 活動情報
当普及センターの現地活動を記事にして、随時掲載しています。
活動情報一覧
No.6 京築大規模土地利用型農業研究会の総会が開催されました
No.11 JA福岡京築スイートコーン部会が県庁でPR、販売促進活動を行いました。
No.1 新田原果樹部会、春季栽培管理講習会を開催
今年も果樹栽培が始まります
4月12日から14日にかけて、新田原果樹部会を対象に果樹の春季栽培管理講習会を行い、イチジク、キウイフルーツ、モモ、ナシの生産者、35名が参加しました。
冬のせん定作業が終わり、令和5年度の栽培管理作業が本格的に始まり、各品目の春季管理作業である芽かきや摘蕾等について、普及指導員が実技を交えながら説明を行いました。これらの作業は大玉で高品質な果実生産に欠かせない作業で、新規就農者等、作業経験の浅い生産者も参加していることから、丁寧に説明を行いました。
中でも新田原の主力品目であるイチジクでは、これから芽かきが重要な作業となるので、作業が遅れないようにスケジュールを組むことを重点的に指導しました。灰色かび病にかかった枝を切除すること、樹勢に応じて施肥を行うことや、果樹の重要害虫であるカイガラムシ類の生態と防除のコツについても説明を行いました。参加した生産者は普及指導員の説明に熱心に聞き入っていました。
行橋市の新田原地区は古くから高品質の果樹産地として知られています。普及指導センターは今年度も高品質の果実をたくさん生産できるよう、きめの細かい支援をしていきます。
No.2 新たな露地園芸品目の導入に向けて
「サラサラごんぼ」収穫の受託試験を実施
管内では、ブロッコリーやレタス等の露地野菜の単価低迷により作付面積が減少していることから、JA福岡京築や全農ふくれんと協力して作業受託による新たな露地園芸品目の導入推進に取り組んでいます。
令和4年10月に築上町にて、県育成品種「サラサラごんぼ」の機械化一貫体系で畝立て、播種、マルチ被覆を行いましたが、今回は令和5年4月に収穫を実施しました。収穫はゴボウ掘り上げ機を用い、抜き取りなどを5人で行うことで、効率的に作業ができることを確認しました。
ゴボウは、収穫・調製作業が全労働時間の約65%と大部分を占めており、収穫用の機械や調製用の洗浄機などを揃えるには多額の費用がかかることから、新たに生産を始めるにはハードルがあります。
そこで、今回の実証で得られた労働時間や費用を試算し、JAの作業受託を進めることで、生産者の負担軽減によるゴボウの作付拡大が期待されます。
普及指導センターは引き続き、関係機関と協力し、経営が安定する新たな品目の選定を支援していきます。
No.2 新たな露地園芸品目の導入に向けて [PDFファイル/138KB]
No.3 アスパラガスの栽培管理講習会を開催
高収量・品質向上に向けて
アスパラ部会勝山支部は、4月13日に栽培管理講習会を開催しました。
講習会では、アスパラガスの曲がりを防ぐ晴天時の温度管理や、フェロモンによる交信かく乱剤を活用したヨトウムシ防除について説明しました。
JAからは、令和4年度の販売実績や今後の活動報告がありました。生産者からは、液肥を散布するタイミングや交信かく乱剤を設置する時期など、様々な質問が出され生産に対する意欲が感じられました。
アスパラ部会勝山支部は、研修会の開催やインショップをはじめとする消費者への直接販売で得られた声に応えることで、高品質なアスパラガス生産をしています。
普及指導センターは引き続き、関係機関と協力しながらアスパラガスの生産拡大や収量・品質の向上を支援していきます。
No.4 大平柿研究会総会を開催
産地の伝統を受け継いでいくために
4月25日に大平柿研究会および大平柿研究会干し柿部会総会が開催されました。
上毛町(旧大平村)は古くからカキの産地として知られており、町内のカキ生産者団体である大平柿研究会は「富有」「太秋」や、県育成品種である「秋王」を栽培しています。また、干し柿の製造も行っています。
上毛町で栽培されているカキのうち、特産品種である「川底(かわそこ)」は、江戸時代から400年以上栽培をされている渋柿です。干し柿に適しており、古くは小倉藩主細川忠興公に献上されたという記録もあるほどの名産品であり、消費者からも高い評価を受けています。現在も福岡市内の百貨店で販売されており、高い評価を得ています。総会の中で、今年度は干し柿約2,000個の生産目標が設定されました。
普及指導センターから、今年度は着果量が多く、高品質な果実生産のために摘蕾・摘果が重要なカギになることや、病害虫の発生予察等について説明をしました。
普及指導センターでは今後も生産者の所得拡大や、貴重な地域資源の維持・発展を支援していきます。
No.5 築上町農福連携反省会が開催されました
農業と福祉の更なる連携強化に向けて
令和5年5月1日、築上町役場・JA福岡京築・農業共済組合・普及指導センターで組織されている築上町農業振興連絡協議会の主催で、町内の4つの障がい者福祉施設を招き、農福連携に係る反省会が開催されました。
この反省会は、昨年度から実施している福祉事業所への白ネギの調製作業委託について、出荷終了に伴う活動の総括が目的です。
町からは令和4年度に開催された会議や研修会などの活動報告があり、JAから実際の作業委託実績について報告がありました。また、作業に取り組んだ福祉事業所からは、施設での作業の流れや作業を行った利用者の人数などの実情と、規格外品の判断や取扱いなどの改善点について報告がありました。普及指導センターは、白ネギの品質向上及び作業効率向上と、新しくイチジクの調製作業委託について情報提供を行いました。
築上町産業課からは、「将来的に、農福連携という言葉を使わずとも当たり前に福祉と農業が共生できる社会を目指して、この活動に力を入れていきたい。」と決意表明があり、今後の更なる連携支援に向けて全体の意識が高まりました。
普及指導センターは今後も農福連携支援に取り組み、地域農業の発展を目指していきます。
No.6 京築大規模土地利用型農業研究会の総会が開催されました
地域農業を担う農業者の経営発展に向けて
令和5年4月27日、「京築大規模土地利用型農業研究会」の総会が開催され、会員や関係機関等約20名が出席しました。本研究会は、おおむね10ha以上の経営規模を持つ農業者で構成され、自己研鑽を図り、地域農業の発展に寄与することを目的に活動しています。
総会では、令和4年度の事業報告・収支決算、令和5年度事業計画・収支予算等について協議され、全て承認されました。また、スマート農業の先進技術を学ぶことを目的として令和4年度に実施した秋田県視察研修の報告がありました。
普及指導センターからは、麦の収穫予想や農作業安全について説明を行い会員の研鑽に努めました。
普及指導センターは、農業情勢やスマート農業の最新技術等の情報を提供し、今後も会員の農業経営の発展を支援していきます。
No.7 夏秋ナス現地栽培管理講習会を開催
初期成育と高収量の確保に向けて
京築地域では夏秋ナスの生産が盛んで、県内でもトップレベルの作付面積を有しています。夏秋ナスで高収量を得るには生育初期の管理でつまずかないことが大切ですが、JA福岡京築夏秋ナス部会では毎年新規生産者が加入しており、栽培経験の浅い生産者が多いことから、良好な株の姿や適切な管理を学ぶ場が求められていました。
そこで、JA福岡京築と連携し、5月17、18日に管内2ヶ所の高収量生産者のほ場において現地栽培管理講習会を開催したところ、生産者18名の参加がありました。
講習会では、管内のナスの生育概況、生育初期の管理のポイント、今後注意が必要な病害虫と対策について説明し、参加者と株を見ながら質疑応答を行いました。
また、高収量生産者から普段の栽培管理において気をつけていること、工夫していることについて説明がありました。
参加者からは、肥培管理や今後の病害虫防除等について多くの質問が出され、今後のナス栽培に対する意欲が感じとれました。
普及指導センターでは、今後も関係機関と協力し、地域の夏秋ナス生産力強化の支援や次代を担う新規生産者の育成を行っていきます。
No.8 JA福岡京築 勝山ねぎ生産部会総会の開催
更なる付加価値と環境に配慮した生産を目指して
令和5年4月21日、JA福岡京築勝山ねぎ生産部会総会が勝山アグリセンターで開催されました。
勝山ねぎ生産部会は、平成16年に福岡県減農薬・減化学肥料認証を取得し、環境にやさしく、安全安心なねぎ栽培に取り組んでいます。生産される勝山ねぎは、特にみずみずしさと鮮度の良さ、棚持ちが良いねぎであると評価されており、今回、将来的な有利販売を目指し、新たに福岡県ワンヘルス認証(認証番号0021)を取得した事の報告がありました。県内のねぎでは最初の認定です。
勝山ねぎ生産部会の販売先は、学校給食やインショップ、直売所ですが、時期によっては生産量が足りず、需要に応えられない時もあり、単収の向上や規模拡大、新規生産者の確保を含めた生産量の確保が課題です。
普及指導センターは関係機関と協力し、勝山ねぎの生産拡大に対する支援を行っていきます。
No.8 JA福岡京築 勝山ねぎ生産部会総会の開催 [PDFファイル/193KB]
No.9 新しい農業振興の形に挑戦!
農福連携と日本を股にかけた生産基盤を
上毛町では、新しい農業基盤の挑戦として、かぼちゃのリレー栽培に着目し、支援しています。
株式会社ABE FARM代表の阿部良多氏は、北海道でかぼちゃを生産していますが、年間を通じた栽培、天候不良などのリスク分散の視点から他の栽培地を探していたところ、上毛町で栽培する機会を得ました。
現在、5月から8月までは北海道赤井川村で約8ヘクタール、4月から7月と8月から12月は上毛町で80アール程度かぼちゃを栽培しており、年に数回、上毛町に来て栽培管理を行っています。上毛町では福祉法人に栽培方法を教えながら、就労支援の一躍も担っています。また、かぼちゃ栽培実績が積み重なるにつれて、地元の農家にもかぼちゃの栽培希望者が広まりつつあり、上毛町役場としても、新たな園芸品目としても期待しています。
普及センターも、暖地でのかぼちゃ栽培を支援し、新たな生産体制に着目していきます。
No.9 新しい農業振興の形に挑戦! [PDFファイル/196KB]
No.10 大豆の播種前講習会を開催
大豆の収量・品質向上に向けて
5月18日にJA福岡京築主催で大豆栽培講習会が開催され、約50名の生産者が参加しました。
JA福岡京築管内では大豆が約800ヘクタール栽培されており実需者からさらなる生産量拡大が求められています。
講習会では、JA福岡京築から令和4年産大豆の実績、JA全農ふくれんから大豆の情勢、普及指導センターからは大豆の栽培のポイント、特に適期播種の重要性と雑草対策についてそれぞれ説明しました。
管内は集落営農組織や大規模経営体が中心となって大豆栽培を担っており、1組織当たりの栽培面積は大きく作業が長期間にわたるので、事前に作業計画を立てること、部分浅耕一工程播種技術の普及を含めて適期播種を推進していきます。
また、令和7年産より管内で栽培が始まる新品種「ふくよかまる」についても特徴等が説明され、実際に「ふくよかまる」を使った豆乳が配布されました。生産者からは大豆の管理方法や雑草の防除方法についての質問が出ていました。
普及指導センターでは、大豆の増収による生産者の経営安定に向けた支援を行っていきます。
No.11 JA福岡京築スイートコーン部会が県庁でPR、販売促進活動を行いました
美味しいスイートコーンをお届けします
JA福岡京築スイートコーン部会が県庁を訪問し、スイートコーンの販売促進活動を行いました。
スイートコーン部会では、38名で15.7ヘクタールの作付けています。ゆうパックを主体に、消費者の声を直接聞く特徴ある販売を行っており、京築スイートコーンのファンの期待に応えるよう、部会員一丸となって品質の向上に力をいれています。
スイートコーンの出荷開始目前となった5月26日に、スイートコーン部会長およびJA職員が、福岡県農林水産部関係課を訪問し、今年の生育状況の説明と共に、甘くて美味しいスイートコーン「京築の恵み」の魅力を紹介しました。また、コロナ禍で実施できていなかったロビーでの対面販売を3年ぶりに実施し、多くの方にPRしました。
本年のゆうパックの出荷開始は6月1日からで、15,000ケースの出荷を目指しています。
普及指導センターでは、関係機関と協力し、高品質のスイートコーンを安定的に生産できるよう、引き続き支援を行っていきます。
No.12 農事組合法人国見営農組合が次世代の担い手との意見交換会を開催
地域農業の持続的な発展を目指して
令和5年6月25日、築上町の農事組合法人国見営農組合が「次世代者のつどい」を小原農業集落センターで開催し、地域の若者9名や組合の役員、関係機関等23名が出席しました。このつどいの目的は、地域の若者が組合と関わるきっかけを作り、地域農業の発展に向けた次世代の担い手を確保・育成につなげることです。
つどいの開催に向けて、役員と普及指導センターで組合員を対象に実施した意向調査の集計・分析及び資料作成、関係機関(築上町役場、普及指導センター)による若者からの意見が出やすい環境づくりのための協議など、組合と関係機関が連携し、入念な事前準備を行いました。
つどいでは、まず組合長が、組合設立までの経緯やその必要性、現在の経営実態・経営課題、そして今後目指す将来像について、参加した若者に熱く語りかけました。
続いて、普及指導センターから、事前に集計した組合員を対象にした組合に関する意向調査のアンケート結果に沿って、経営参画に向けた具体的な手法について情報提供しました。
若者からは、「これまで営農組合に関わってこなかったが、今後は関わると決めた。」「農作業を体験したい。農業機械の試乗会を開いてほしい。」、「自身の業務を調整して農作業できる日がある。事前に教えてほしい。」などの前向きな意見・提案が出されました。
普及指導センターは、今回の事例を参考に、今後も地域農業の発展を目指す営農組合の担い手確保の取組みを支援していきます。
No.13 苅田小学校で小学生が大豆について学ぶ
次世代を担う子供たちに農業に関心を持ってもらうために
令和5年6月16日、苅田町立苅田小学校の3年生約100名に総合的な学習の一環として、普及指導センター職員が大豆についての授業を行いました。
授業では、福岡県の大豆生産量や大豆から作られる食べ物、福岡県農林業総合試験場が開発した新品種「ふくよかまる」の特徴、大豆の育て方や大豆栽培で使用する機械(トラクター)について、写真やグラフを使いわかりやすく説明しました。また、生徒へ実際に大豆の粒を見せたことで豆の色や形、大きさに関心を持った様でした
授業の中で行われた大豆に関するクイズ形式の説明については、生徒が回答の正誤に一喜一憂する姿がみられました。生徒からは県内の主要な大豆品種「フクユタカ」に関して、名前の由来や他品種との違いについての質問も出て、今回説明を受けたことで大豆についての理解が深まった様でした。
普及指導センターは今後も次世代を担う子供たちへの食育に取り組み、地域農業への理解を深めるための支援を行っていきます。
No.14 水田の畦畔管理の省力化はどうする
豊築集営連でオペレーター研修会を開催
6月27日に、豊築地域集落営農組織連絡協議会(豊築地区の集落営農組織44組織が加入)主催で「水田畦畔管理に関するオペレーター研修会」が開催され、各組織の役員、関係機関約30名が参加しました。集落営農組織では、水稲、麦、大豆を主に栽培していますが、夏場の水田畦畔等の草刈り作業が大変で、何とか省力化が出来ないかということで今回の研修会が企画されました。
研修会では、まず農機メーカーによる最新の草刈機(ラジコン草刈機、法面草刈機)の実演がありました。水田の法面は傾斜が急で、法面草刈機等の操作がやや難しく、まだ改善の余地もあるように感じられました。管内では法面草刈機や自走式草刈機等の普及台数が年々増加し、今後は作業性、操作性やコスト面を考慮した機種の選定が重要だと思われました。
次に、除草の回数を減らすための抑草シートや抑草剤等の紹介がありました。最後に、草刈り作業をうまく運営している築上町の農事組合法人日奈古もんじゅ営農組合が事例報告をしました。普及指導センターからは、カバープランツの事例や農作業安全について説明しました。
参加者からは、「人件費と草刈り機等の導入コストを比較して検討したい」「草刈りを組合員等に委託する場合、農作業事故が心配だ」等多くの質問が出され、畦畔管理の省力化を何とかしたいという気持ちが強く伝わってきました。
普及指導センターでは、今後も草刈り作業等の負担軽減に関する情報提供を行っていきます。
No.15 大型扇風機の掃除による風量アップと省エネ効果
暑さと物価高に負けない畜産経営を目指して
家畜の健康と生産性を高める上で、暑熱対策は非常に重要となります。暑熱対策としてほとんどの畜産農家では直径1メートルほどの大型扇風機を畜舎内に設置しています。一方、扇風機の稼働に伴う消費電力は多大であり、畜産経営に大きな負担を与えています。
大型扇風機は使用していると、羽根や安全カバーにホコリが付き送風能力が低下します。そこで、普及指導センターではふくおか県酪農業協同組合の協力のもと、インバーター制御している場合でのホコリ掃除と風量と周波数の関係を調査しました。
その結果、ホコリ掃除により、風速が5から6パーセント高まりました。また、同じ風速を得るための周波数を7から8パーセント下げることができ、理論上、消費電力は20パーセント程度節減できると考えられました(注:ホコリの付着状況や扇風機の形状等でこの数値は異なります)。今回の調査では、扇風機に付いたホコリはそれほど多くなく、掃除時間も1台数分と短時間で済みました。しかし、こまめな掃除は労力がかからず良いとはわかっていても、ホコリが少ない状態では「まだいいか」と作業を先延ばしにしがちです。今回の結果で、少ないホコリでも掃除効果は大きいことが明らかとなり、作業モチベーションの向上が期待できます。
普及指導センターでは、畜産経営の安定を図るため、今後も関係機関と連携し、暑熱対策や省エネ技術の実施等の支援を進めていきます。
No.16水稲種子の良質・安定生産に向けて関係者で協議
優良種子の生産に向けて課題を洗い出す
京築地域では、水稲採種ほが23.8ヘクタール設置されており、農業者と関係機関が連携して優良種子の生産に取り組んでいます。しかし近年は、異常気象やイネカメムシ、トビイロウンカといった突発的な病害虫の発生により、種子の良質・安定生産に苦慮しています。
そこで、令和5年7月13日(木)に、優良種子の安定生産に向けてJA福岡京築、福岡県米麦品質改善協会行橋支部と京築普及指導センターで対策会議を開催しました。
会議では、現在の病害虫の発生状況や今後の管理作業の情報を共有した他、水稲種子の良質・安定生産に向けて、一対比較要因分析を用いて検討しました。分析により、京築地域の水稲種子の生産における課題の順位付けと重要度を明らかにし、水管理や適期収穫等を徹底することを確認しました。
今後、この結果を農業者と共有し優良種子の生産に向けて取り組んでいきます。
No.17 インボイス制度への対応について学ぶ
集落営農組織、土地利用型農家等を対象に研修会を開催
8月4日に、築上町コミュニティーセンターにおいて、京築地域農業・農村活性化協議会水田農業振興部会主催で研修会が開催されました。令和5年10月1日から始まるインボイス制度に対する理解を深めてもらう目的でとしています。当日は、管内の集落営農組織の役員、土地利用型農家と関係機関約100名が参加しました。
講演では、JA福岡中央会JAグループ福岡担い手サポートセンターのアドバイザー
税理士より、消費税の仕組み、インボイス制度の内容及びその対応等について説明がありました。参加者からは、「任意組合がインボイスを発行するには全構成員が発行事業者にならなければならないのか」、「インボイスの保存期間は何年か」、「他の営農組合に作業委託した場合はどうなるのか」などの質問があり、アドバイザーが丁寧に答えていました。
研修会終了後のアンケートでは、参加者の多くは概ね理解できたと回答し参考になったようでした。また、「具体的な会計処理等を聞きたい」、「再度研修会をやってほしい」等の意見もありました。
普及指導センターでは、今後も担い手の経営力強化を支援するため、要望に応じた研修会を開催していきます。
No.18 行橋市二塚地区において伝統の水稲互評会を実施
144年続く伝統のバトンをつなぐ
行橋市二塚地区では、長年にわたって水稲の生育状況と収量性について互評会が実施されています。本年で144年目にあたり、田植え後から普及指導センターが講師となって水稲の生育状況を学びつつ、その年の気候や水稲の生育状況に合わせた栽培管理を行っています。8月31日に、地区内の5名のほ場でそれぞれ水稲を手で刈り取り、JA福岡京築や普及指導センターと協力して脱穀を行い、収量評価を行いました。
今年は多照で、水稲の生育は順調に進み、収穫した米は粒が大きく、どの生産者のほ場でも例年になく高い収量でした。
参加した農業者から、「今年も夏が暑く、心配していたが、収量がとれていてよかった」「今後もこの取り組みを継続したい」「地区の農業者の減少と後継者不足が課題」といった声がありました。
普及指導センターは、今後も水稲の栽培管理を通じて地区の農業を守る農業者への支援を行っていきます。
No.19 福岡県新規就農・就業相談会in京築を開催!
新規就農・就業者の確保に向けて
令和5年8月19日に、管内の市町やJA等で構成される京築地域農業・農村活性化協議会担い手部会が「福岡県新規就農・就業相談会in京築」を、行橋商工会議所にて開催しました。この取組は、京築地区の新規就農・就業者を確保するため例年実施されており、今年度は就農・就業を希望する15名が来場しました。
当日は各市町、JA福岡京築、福岡県農業振興推進機構、農業大学校、後継人材育成室の計11ブースを設け、参加者に対して事前に聞き取りを行ったうえで、それぞれ興味があるブースへと案内しました。各ブースでは、地域の実情や就農支援制度、就農・就業をするための準備などの説明および相談を行いました。
参加者からは、「各市町の支援制度の話を聞くことが出来て良かった」、「色々な機関から情報を聞くことができた」といった声がありました。
京築普及指導センターでは、今後も関係機関と協力し、新規就農者の確保・育成に取り組んでいきます。
No.20 京築大規模土地利用型農業研究会の研修会が開催されました
農業資材の情勢を学び経営に役立てよう
令和5年8月18日、京築大規模土地利用型農業研究会の研修会が開催され、会員や関係機関等約15名が出席しました。
研修会では、昨今の農業資材情勢をテーマにJA全農ふくれんと肥料メーカーの担当者を講師に迎え、肥料等資材の価格高騰の背景、原料輸入相手国の割合の変遷、プラスチック被覆肥料の海洋流出防止に合わせた仕様変更などについて説明がありました。
会員からは、今後の農業資材の価格動向や、新規被覆肥料の使用法についてなどの質問があり、活発な意見交換ができました。
普及指導センターは、今後も本研究会の計画に基づき、会員の自己研鑽を図る機会を設け、農業者の経営支援を行ってきます。