グリーンライフ産業株式会社(福岡市東区)は、造園業では珍しく社員の約半数が女性。その特性を生かした経営で成果をあげた企業として注目されています。「福岡県男女共同参画表彰」受賞や「ダイバーシティ経営企業100選(経済産業省)」に選ばれるなど、高い評価を受けるその経営 理念について、取締役営業本部長の山田美保子さんに聞きました。
「受賞などで注目されることを力にしたい」と
語る山田さん
- 女性の視点に立った住まいづくり
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女性による庭のデザインは海外でも好評
平成12年、グリーンライフ産業は一般消費者向けにガーデニングやエクステリア工事を手がける部門「グランド工房」を立ち上げました。その責任者に抜擢されたのが山田さんです。
男性が多い建設・造園業界ですが、次第に「この仕事は女性に向いている」と確信したと言います。「住まいづくりは女性主導で進むことが多い。だからこそ、同性ならではの感覚でニーズに合った提案ができます」。
女性の視点を取り入れた庭のデザインは評判を呼び、売り上げは当初の4倍に増加しました。
- 意欲と個性を伸ばす評価制度
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育児休暇から復帰した社員も、プランナーとして第一線で活躍中。仕事と子育ての両立に支援を惜しまない一方で、力を入れているのが評価制度です。性別や経験年数に関係なく成果を評価し、キャリアアップできる体制を整えています。「男女が区別なく仕事に打ち込める環境があれば、社内で良い競争意識が生まれる。その中で互いの個性や能力を認め、高め合うようになるんです」。
評価を通して一人一人の個性を生かす人材育成が社員の意欲を引き出し、女性の能力発揮にもつながっています。
- 人材が輝き続けられる会社に
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社内でのミーティング。発言しやすい
雰囲気で、活発に意見が交わされる女性の活躍促進に成功している先駆けとして全国的にも注目を集めていますが、第一に考えるのは、育てた人材がずっと輝き続ける会社でありたいということ。
「住まいづくりに関わるという私たちの仕事には、人を愛する気持ちがとても大切。家庭を持つことは大きな強みになります。社員が結婚、出産を経ても精一杯仕事ができる、そんなロールモデルをたくさん作りたいですね」と山田さん。表彰を力に変えて、さらなる会社の活性化に励みたいと今後の展望を語ってくれました。
バトンをつなぐ、未来を拓く~地域共創社会へ~
会場 クローバープラザ (春日市原町3丁目1-7)
11月の第4土曜日は「男女共同参画の日」。
女性も男性も個性を生かしてあらゆる分野で活躍できる社会づくりについて県民みんなで考えるフォーラムを開催します。
11月28日(土) 12:30~17:30
第14回福岡県男女共同参画表彰 表彰式 ほか
基調講演:「男と女のライフデザイン-働く・結婚・子育て-」
講師:白河桃子さん (少子化ジャーナリスト・作家)
「婚活」の語の提唱者でもある講師とともに、男女で共に担う子育て・家庭、そして生き方や働き方について考えます。ダイバーシティやワークライフバランスの最新情報も。
*参加費無料、一時保育(要予約)・手話通訳あり
11月29日(日)
公募企画(県内12団体が参加)女性の政治参加や男性の家事・育児参画など「男女共同参画」をテーマにした講演会、ワークショップなど
その他、ふるさと産直ふれあい市やロールモデル写真展などを開催
問い合わせ 福岡県男女共同参画センターあすばる 092-584-1261 ホームページ http://asubaru.or.jp