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福岡県だより2011年7月号(福岡県総務部県民情報広報課発行)
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新たに農業に取り組む人を応援!
県内の農業に従事している人口の推移  あまくておいしい、いちご「あまおう」をはじめ、暑さに強いお米「元気つくし」、純白で大輪のキク「雪姫」、高級茶として知られる「福岡の八女茶」など、高品質な農作物を数多く生産している福岡県。 私たちの「食」を支え、生活に潤いを与えてくれる農業は、県の重要な産業であり、豊かな生態系の保全や、美しい景観づくりにも大きな役割を担っています。
 しかし、農業に従事する人は年々減少し、その約6割が65歳を超えるなど高齢化も進んでおり、将来の農業を担う人材を育成することが重要な課題となっています。
 県では、新たに農業に取り組もうという人たちをサポートするため、地域の農業者や関係機関と連携し、就業相談会の開催や福岡県農業大学校での技術・経営教育などに取り組んでいます。

就農に必要な情報、役立つ機会を提供
 農業に興味があるけれど、何から始めたらよいかが分からない、という人たちのために、県では、年2回新規就業相談会を開催しています。 相談会では、農家や県の担当職員などが、地域の農業の特長や就農に必要な資金、研修のほか、県や市町村、JA(農業協同組合)が実施する就農支援講座などの情報を提供。 また、個別の相談にも応じています。  このほか、県内10カ所にある普及指導センターでも、随時、相談に応じ、地域の実情に合った就農情報を提供。 こうした機会を通じて、就農への第一歩をサポートします。
 さらに、今年から、就農を希望する人が、農業経営者のもとで、2週間の就業体験を行う取り組みを始めます。 経験の無い人にとって、農業への就業は不安なものですが、実際の農業現場や仕事内容を理解することは大きな自信につながります。 この取り組みにより、就農を希望する皆さんが、職業としての農業に理解を深め、将来、農業の担い手として定着することを目指しています。

農林漁業新規就業セミナー・相談会

  日時 8月7日(日)13時〜
  会場 西日本エルガーラビル7階
  (福岡市中央区天神)

農林漁業合同のセミナーと就業相談会です。 農林漁業を始めてみたい方、興味のある方の参加をお待ちしています。 事前の申し込み不要、参加無料。

就農を目指す農業大学校の学生たち


他分野から農業に参入
  就農相談会への参加がきっかけで、農業を考え始めたという一ノ宮浩さん。 糸島市で、ミヤコワスレやクルクマなどの花きを栽培しています。 就農前には、農家のもとで農業を体験し、「農業を一生の仕事にしよう」と決意。 勤めていた会社を辞め、平成16年に就農しました。
 「しっかりと計画を立て、無理をしないことが、経営を成り立たせるポイントです」と語る一ノ宮さん。 農地探しや必要な資材の選択など、初めて尽くしのスタートでしたが、地元の農家の皆さんから技術を学んだり、独学で農業の知識を身につけたりと努力を続け、徐々に安定した経営へと移ってきたといいます。
 今では、JA糸島のミヤコワスレ部会長を務めるなど、地域の農業の担い手として活躍。 農業を支える新しい力に、期待が高まります。
  
「手間をかけて育てている分、美しい花に成長すると嬉しいですね」と話す一ノ宮さん。生け花に人気のミヤコワスレは生産地域が少なく、県内では主に糸島地区で栽培されている

農業大学校で経営力を養う
  就農を目指す人たちが、高度な知識と技術を習得できる場が、筑紫野市にある福岡県農業大学校です。 2年間で農業を基礎から学び経営力を身につける「養成科」と、Uターンや転職で就農を志す人などが、短期間で栽培技術や実践力を身につける「研修科」を設置。 現在、18歳から50代までの116人が、それぞれの目標を掲げて学んでいます。  養成科の果樹コースで学ぶ渕上由香理さんは、梨農家の後継者。
 「多くの作物を栽培して、さまざまな技術を学べる授業は、とても楽しい。実家で梨の栽培を手伝っていますが、病害虫の種類や適切な駆除の方法など、新たに知ることも多く、勉強になっています」と話します。 卒業後は、学んだことを生かして実家の経営を支えたいと熱心に取り組んでいます。
 野菜コースで学ぶ近松紗京さんは、現在、卒業論文の研究として、低コストで高品質の野菜を栽培することに挑戦中。 肥料の量や与え方を変えてキャベツを栽培し、収穫量や品質などの生育状況を調査しています。
 「経営の安定を図るためにはさまざまな工夫が必要。研究成果は、就農してすぐに活用します」と語る近松さん。 農業経営を早いうちに軌道に乗せ、おいしい野菜を皆さんに届けるという夢に向かって毎日励んでいます。
 農業大学校の林公彦教務部長は、「ここでは、隣接する県農業総合試験場とも連携して、時代の変化に対応できる農業者を育成しています。 卒業生には、自信を持って、それぞれが目指す農業を実現してほしいですね。 頑張る農業者の姿は、さらに次の世代の後継者の育成にもつながるはずです」と期待を寄せます。
 福岡の農業を担う新しい力が、県内各地で育っています。 県では、農業の発展を支える新しい担い手の皆さんの挑戦をサポートしていきます。
「専門的な技術をしっかり身につけたい」と渕上さん 育てているキャベツを前に、笑顔で夢を語る近松さん 「これからも福岡の農業を支えていきたい」と林部長

問い合わせ
就農、就業セミナー・相談会については 後継人材育成室 電話092-643-3495
県農業大学校(筑紫野市吉木) 電話092-925-9129 ホームページ http://www.fuknodai.jp/


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