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グラフふくおか 2014秋号 autumn 通巻576号平成26年9月20日発行(季刊) 発行 福岡県 県民情報広報課

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福岡の、歴史遺産をゆく 第2回 大牟田編

観光スポットとご当地グルメ大牟田の、見どころをゆく

全国の焼き饅頭の先駆け大牟田の銘菓

写真:かすてら饅頭

かすてら饅頭  カステラの材料である、卵・砂糖・はちみつ・小麦粉を使った生地で白餡を包んだ大牟田発祥の和菓子。炭鉱労働者が坑道から地上に上がった際、疲れを癒やすために何よりも先に口にしていたという甘味の一つで、近年では郷土銘菓として広く知られるようになっている。

大牟田市商業観光課
☎ 0944-41-2750

現存するわが国最古の鋼製の竪坑櫓

写真:宮原坑(みやのはらこう)

宮原坑(みやのはらこう)  明治31年から昭和6年まで出炭・排水の両面で活躍した主力坑。わが国に現存する最古の鋼製竪坑櫓と、れんが造りの巻揚機室建物が残る。万田坑とともに国指定の重要文化財・史跡で、毎週日曜日・祝日10時〜17時に、無料で公開されている。

大牟田市宮原町1‐86‐3
☎ 0944-41-2515
(大牟田市世界遺産登録・文化財室)

ダイナミックトンネルで迫力の坑内見学

写真:大牟田市石炭産業科学館

大牟田市石炭産業科学館  地下400mの坑内の雰囲気を体験できる模擬坑内「ダイナミックトンネル」には、採炭用カッター、運搬用電気機関車など三池炭鉱で活躍した巨大な機械があり、迫力の坑内見学ができる。また「炭鉱技術のあゆみ」コーナーでは、石炭産業の発展の足跡をたどることができる。

大牟田市岬町6‐23
☎ 0944-53-2377

有明高専生たちの空腹を満たした

写真:高専ダゴ

高専ダゴ  大牟田ではお好み焼きのことを「ダゴ」と呼ぶ。有明工業高等専門学校の生徒たちが肉玉、イカ玉と次々に注文したのを、先代の店主が「しからしか」と鉄板いっぱいにまとめて焼いてできた巨大ダゴが「高専ダゴ」。近年、ご当地グルメとして注目を集めている。

大牟田市商業観光課
☎ 0944-41-2750

明治西洋建築の傑作港の迎賓館

写真:旧三井港倶楽部(みなとくらぶ)

旧三井港倶楽部(みなとくらぶ)  明治41年、三池港の開港と同時に開館。以来、船員の休憩・宿泊所、政財界の社交場に広く利用されていた。明治を代表するこの木造洋館は現在、地元市民らで構成する保存会によりレストラン・結婚式場として活用されている。調度品、所蔵品にも貴重なものが多い。

大牟田市西港町2‐6
☎ 0944-51-3710

三池炭鉱の主力坑として明治から昭和まで活躍

写真:万田坑(まんだこう)

万田坑(まんだこう)  明治35年から昭和26年まで、長きにわたり活躍した三池炭鉱の主力坑。当時、炭鉱業界の模範となるよう建設された最新かつ最大規模の坑口施設だった。現在は、明治41年完成の第二竪坑櫓と、巻揚機室が良好な状態で保存されており、有料公開されている。

熊本県荒尾市原万田200‐2
☎ 0968-57-9155(万田坑ステーション)

監修:河野俊行(九州大学 法学研究院 国際関係法学部門 教授)

ユネスコの無形遺産条約の起草専門家会合、引き続いて文化多様性条約の起草専門家会合のメンバー。2011年秋より国際イコモス執行委員に選出され、ユネスコ世界遺産審査に携わっている。