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福岡県だより2014年9月号
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福岡県知事 小川 洋 障害者が個性や能力を発揮し、自立して生活できる社会へ

 「働きたい」「世の中の役に立ちたい」。就職を希望する障害者の方はたくさんいらっしゃいます。人から必要とされ、社会の一員として貢献しているという充実感が、生きがいにつながり、私たちの「幸福」の原点となります。
 県では、合同就職相談会の開催や障害者就業・生活支援センターによるきめ細かな就業支援を通じて、多くの障害者の皆さんの企業への就職を実現しています。加えて、法定雇用率2パーセントを達成している企業等を県が実施する入札参加資格申請時に加点の対象とするなど、企業での雇用を後押ししています。
 また、障害者施設で働く皆さんの収入向上のため、障害者の皆さんがつくる製品やサービスを「まごころ製品」と名付け、百貨店での大規模販売会や商談会の開催、ウェブサイト「まごころ製品ショップ」の開設などを通じて、売上の拡大を図っています。10月からは、一定額以上のまごころ製品を購入した企業を応援企業として認定し、県ホームページで紹介するほか、融資面での優遇措置が受けられるようにする「障害者応援まごころ企業認定制度」をスタートさせます。
 障害のある人もない人も誰もがいきいきと活躍できる社会を、みんなでつくっていきましょう。

障害者が“働きやすい”職場づくり

 県内には、障害者の積極的な雇用と働きやすい職場づくりに取り組んでいる事業所があります。 今回は、昨年度、障害者雇用優良事業所として表彰された2社を紹介します。

株式会社サンアンドホープ(知事表彰)サンアンドホープでは、社員が持てる能力を発揮し、明るく楽しい働きがいのある職場を目指している。笑顔で話してくれた田下さん。楽しそうに作業を行っていた、左から、舩津さん、佐藤さん、蔵本さん

 北九州市で農業・園芸用の肥料や用土を開発・製造している株式会社サンアンドホープ。平成9年の会社設立以来、重度障害を含む知的障害者を積極的に雇用しており、現在26人の障害者が働いています。「障害者向けに特別な設備投資を行っているとは考えていません。安全面の確保など障害者が働きやすい職場は、健常者にとっても働きやすい職場です」と語るのは、鎌田敏朗専務取締役。一方で、肥料の製造から卸売りまで多岐にわたる業務の中で、体力や精神面など、それぞれの障害に合わせた作業を割り当てるなど、適材適所を心掛けています。

 肥料の製造・箱詰めを担当する田下さんは、解体業や自動車の製造工場などを経験したのち、同社へ。「大変な作業もあるけど、慣れたら楽しいです。機械の操作もすべて任されて、やりがいを感じています」と話してくれました。
 パレット積みをしていた舩津さん、佐藤さん、蔵本さんは「みんなで一つのことをやっているのが楽しい」と笑顔で答えてくれました。鎌田専務の「みんな素直で能力的にも健常者に引けを取りません」の言葉どおり、真剣に仕事に取り組んでいました。

久留米西鉄タクシー株式会社(知事表彰)

昭和52年から障害者雇用を行い、その定着率も高い

 久留米市近郊を中心に営業している久留米西鉄タクシー株式会社では、7人の身体障害者がタクシーの乗務員として働き、5.2%という高い障害者雇用率を達成しています。「義手や補聴器を使っている職員もいますが、安全に業務を遂行できるのであれば、障害者を拒む理由は何もありません」と話す冨永彰彦代表取締役社長。「障害者ではありませんが、白内障の手術後の人の夜勤をなくすなど、誰もが働きやすい職場環境づくりに努めています。障害を特別視しないことが障害者雇用につながるのでは」と障害者雇用についての持論を語ってくれました。

「一人前の仕事をしてもらっているので、こちらも障害者と意識していません」と冨永社長
今回紹介した2社以外に下記の事業者が表彰されています。
株式会社やまやコミュニケーションズ(知事表彰)/サンアクアTOTO株式会社(厚生労働大臣表彰)

障害者の“働きたい”を支援

支援員の皆さん(一番右が亀アセンター長)  県では、県内13カ所に障害者就業・生活支援センターを設置し、障害者の就業支援や就業に伴う生活支援を行っています。
 久留米市にある「障害者就業・生活支援センターぽるて」もその一つ。亀ア一郎センター長は「就職がうまくいかない人の中には、自分自身の得意なことを把握できていない人も多い。相談者からじっくり話を聞き、協力企業での体験実習や障害者職業センターでの職業評価を通して、仕事の適性を客観的に判断し、就業に関するアドバイスを行っています」と話します。

一人一人の状況に応じてサポート

 健康やお金など生活面に不安がある人にはヘルパー事業所や福祉サービスの紹介、コミュニケーションが苦手な人には技能訓練やコミュニケーションスキルの習得を行う就労移行支援事業所への見学同行など、センターでは一人一人の状況に応じたサポートを行っています。また、就業後も定期的に職場を訪問し、本人、会社から悩みを聞き、適切な支援方法を伝え解決していくなど、就労が円滑に継続できるようアフターケアも怠りません。亀アセンター長は「継続して就業できている人は、働くことで自分が役に立っているという自覚と自信を持っているように感じます。『自分には無理だ』、『うちの子には無理だ』と決めつけず、まずは一歩踏み出して相談してほしい」と話してくれました。

企業からの相談にも対応

 センターでは、障害者を雇用している、雇用を検討している企業からの相談にも応じています。「企業の中には、『障害者を雇用すると余計に人が必要になるのでは』など心配するところもあります。障害者が職場に適応できるよう支援する『ジョブコーチ』などいろいろな制度があるので、『うちでは雇用できない』ではなく、『どうしたらできるのか』考えていただければと思います。私たちもサポートします」と亀アセンター長。障害者がいきいきと働けるためには、企業の理解も不可欠です。

県内の障害者就業・生活支援センター一覧

名称場所電話番号
障害者就業・生活支援センター 野の花福岡市西区tel092-885-9987
障害者就業・生活支援センター ちどり古賀市tel092-940-1212
障害者就業・生活支援センター はまゆう宗像市tel0940-34-8200
障害者就業・生活支援センター ちくし春日市tel092-592-7789
障害者就業・生活支援センター ちくぜん筑前町tel0946-42-6801
障害者就業・生活支援センター ぽるて久留米市tel0942-65-8367
障害者就業・生活支援センター デュナミス八女市tel0943-58-0113
障害者就業・生活支援センター ほっとかん大牟田市tel0944-57-7161
障害者就業・生活支援センター BASARA飯塚市tel0948-23-5560
福岡県央障害者就業・生活支援センター直方市tel0949-22-3645
障害者就業・生活支援センター じゃんぷ田川市tel0947-23-1150
北九州障害者就業・生活支援センター北九州市戸畑区tel093-871-0030
障害者就業・生活支援センター エール行橋市tel0930-25-7511

福岡県障害者雇用促進大会

 障害者の雇用や職場定着に大きな成果を上げている企業による実例紹介のほか、優良事業所等の表彰を実施します。障害者の雇用に関心のある企業者、県民の皆さま、ぜひご参加ください。※参加無料

〈日時〉10月8日(水) 14時〜15時30分
〈場所〉福岡県庁3階講堂
〈申込締切〉9月26日(金)
〈申込方法〉県ホームページの「ふくおか電子申請サービス」から
〈定員〉200人

「まごころ製品ショップ」を開設

 障害者の皆さんがつくる「まごころ製品」をカテゴリー別、地域別、施設別に検索できるウェブサイト「まごころ製品ショップ」を開設しました。買いたい商品があればその場で注文・問い合わせができます。新着商品満載の「まごころ製品ショップ」をぜひご利用ください。
http://www.magokoro-ichiba.jp/

お問い合わせ

福岡県 子育て応援宣言企業(検索) 障害者の雇用 新雇用開発課 tel092-643-3594
まごころ製品 障害者福祉課 tel092-643-3263

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