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2017 春号 SPRING 通巻586号 平成29年3月20日発行(季刊)
発行 / 福岡県 県民情報広報課

 
 
 

きらめきマイタウン 広川町

 

広川町商工会青年部

 

異業種のアイデアを
生かしながら
地域の発展に貢献

 地域経済団体の青年部門として昭和45年に設立された「広川町商工会青年部」。45歳までの経営者や後継者を中心に、52人のメンバーが、町おこしなどの企画運営に携わっています。

 これまでに、町の公認キャラクターである「広川まち子ちゃん」の誕生や、まちおこしスイーツ「初恋ぶっせ」の商品開発など、多彩なアイデアを実現。また、空き缶のプルトップ集めを呼びかけ、車いすを寄付したり、東北や熊本の震災チャリティーを自主企画するなど、多岐にわたり活躍しています。

 「町の発展につなげるため異業種の人間と交流し、アイデアを出し合っています。その経験は自分たちの仕事にも役立ちます」と、部長の久保田健太郎(くぼた けんたろう)さんは語ります。地域との関わりを大切に、広く学びながら、町の活性化に貢献しています。

広川町商工会青年部の皆さん

和気あいあいとした雰囲気の広川町商工会青年部の皆さんと、「広川まち子ちゃん」

 
「初恋ぶっせ」の写真

町の特産「あまおう」を生地とクリームに練り込んだ甘酸っぱいスイーツ「初恋ぶっせ」。発売して6年目、1万5千個を売り上げた年も

広川まつりの様子

「広川まち子ちゃん」は、町内の子どもたちにも大人気

 

JAふくおか八女青年部 広川地区

 

農業の啓発と
食育活動で
地域を照らしたい

 平成9年に結成された「JAふくおか八女青年部 広川地区」は、地域農業の発展を目的に、45歳以下の若手農業者43人によって運営されています。

 地域の小学校3校の5年生に田植えや稲刈りを体験してもらい、収穫したお米をプレゼントするという食育活動に取り組んでいます。

 「自分の手で植えたお米を収穫することで、食べ物を作る大変さ、素晴らしさを感じてもらえたらうれしい。2年前からは特別支援学校の生徒たちとの田植えもスタートしており、これからも継続していきたい」と部長の平城重知(ひらき しげとも)さん。

 地元で開かれたJA主催の祭りでは、企画にも携わり、自らも出店しました。地域の人たちに農業の面白さ、大切さを伝えながら、地域に根付いた活動を進めています。

稲刈り体験の様子

地域の小学生を対象とした稲刈り体験を実施。「農業の面白さを知って、興味を持ってほしい」と平城さん

 
部長の平城重知さん

部長の平城重知さんは、夢だった農家に5年前新規参入し、イチゴを栽培している

スポーツ大会の様子

近隣地区の青年部とソフトボールなどのスポーツ大会で親交を深め、地域を盛り上げている

 

久留米絣広川町協同組合

 

手仕事の技、
地域の宝を
未来へ紡いで

 久留米絣の伝統の継承と発展を目的に、町内の織元(おりもと)と問屋によって昭和29年に発足した「久留米絣広川町協同組合」。現在、組合員は14人です。

 久留米絣は、図案から最終仕上げまで細かいものを含めると約40もの工程があり、昔は織元だけではなく「くくり」などの工程は分業者がそれぞれ担っていました。

 「絣を製造する上で重要な工程を担う分業者の高齢化が近年課題となっており、分業者の大きな負担にならない方法を町と一緒に探しています。図案師(ずあんし)が担っていた絣の図案作成は、3年前から久留米工業高等専門学校が開発したソフトでパソコンを使ってできるようにもなりました」と代表理事の冨久公博(とみひさ きみひろ)さん。

 作り手と町とが連携し、200余年継承されてきた伝統工芸を絶やさないよう努めています。

「くくり」作業の様子

久留米絣の絣の柄を生み出す上で肝となる「くくり」作業。今では紡績会社から仕入れた生糸(なまいと)を白い糸に仕上げる「精練(せいれん)」作業も組合の工場で担っている

 
「広川かすり祭」の様子

毎年9月に開催される「広川かすり祭」。特売会やファッションショー、工房巡りなどが楽しめるとあって、全国から久留米絣のファンが訪れ、リピーターも多い

代表理事の冨久公博さん

「久留米絣は木綿100パーセントの肌触りや、素朴でいて精巧な柄の美しさが魅力です」と代表理事の冨久公博さん

 

つくし会

 

地域を元気に
食で盛り上げる
「まちのお母さん」

 地域の活性化や女性の社会参画などに取り組んできた町内の女性農村アドバイザー8人が、地域おこしのため、平成22年に結成した「つくし会」。

 「町の特産品の『あまおう』を使って手作りした、イチゴ大福が『いちごまつり』などで大当たりしたのが始まりです。その後、生のゴボウの食感を生かした『ごぼうコロッケ』を思いつき、毎月1回農協の農産物直売所で揚げたてを店頭販売したところ、とても好評で行列ができるほどになりました」と代表の渡邉悦子(わたなべ えつこ)さんは笑顔で語ります。

 明るく活発、料理上手なつくし会の評判は広がり、福岡県留学生会を招いた交流会での大福づくりや、知事公舎で手料理を振る舞うなど、活動は町外へも広がりました。「まちのお母さん」の役割を楽しみながら、地域を元気に盛り上げています。

「つくし会」の皆さん

女性農村アドバイザーで構成される「つくし会」の皆さん。代表の渡邉悦子さん(写真前列中央)。「根強く、すくすく伸びて、人に、地域に尽くす」がモットー

 
コロッケを作る様子

人気のごぼうコロッケは、直売所や地域のイベントで販売するたびに、毎回900個ほどが売り切れる

イチゴ大福の写真

特産の「あまおう」を使って一つ一つ丹精込めて手作りされるイチゴ大福。正月前には黒豆やコンニャクなども販売