トラフグ
食用フグのなかで最も高級とされるトラフグ。2キログラム前後の大きさが食べごろとされる
大島の近海は、筑前海域有数の好漁場。島では8月から1月にかけて高級魚・アラ(クエ)のはえ縄(延縄)漁が行われます。全長800メートルの幹縄に約80本の枝縄を結び、その先に大きな針を付けた「はえ縄」を海に沈めて海底のアラを狙います。餌はカツオの切り身。「自分だけの仕掛けの工夫や漁場があり、大物が捕れたときは最高です」と、福崎三男さんは漁の醍醐味(だいごみ)を話します。
手際よく作業できるよう、はえ縄の手入れと整頓が大切
宗像漁業 協同組合員
福崎三男(ふくざき みつお)さん
最大47キログラムのアラを仕留めたことも。
他にヒラマサやサワラなどの漁をする
地島で唯一の食事処「なごみ」では、島の魚介を知り尽くした地元漁師の奥さんたちが腕をふるいます。例えば、潮の流れが速い海で採れる良質の天然ワカメは、根元部分のメカブは細かくして丼に、茎はつくだ煮やピクルスに、風味豊かな葉は味噌汁や酢の物にと、素材の持ち味を生かした料理を堪能できます。
刺し身、煮付け、味噌汁、ヒジキの煮物、メカブなどが味わえる人気の「おまかせ定食」(写真右)と、「めかぶ丼」(写真左上)
地島 御食事処なごみ
児島智枝子(こじま ちえこ)さん
おいしい食事の提供だけでなく、島の見どころや楽しみ方も教えてくれる
鐘崎漁港は全国有数の天然トラフグの水揚げ港です。玄界灘や響灘の荒波にもまれて育ったトラフグは、最高級品として取引されます。鐘崎では約30隻の大型はえ縄船が船団を組み、漁をするのが特徴。「鐘崎天然とらふく」と名付け、ブランド化にも取り組んでいます。後世の人にもおいしいトラフグを味わってもらうため、独自にさまざまな取り決めを定め、資源の保護に努めています。
フグ刺しは歯応えがあり、ほどよい甘さと繊細なおいしさが楽しめる
船上での作業の様子。捕れたトラフグは、いけすに移し鮮度を保つ
鐘崎フク延縄(はえなわ)船団長 権田清人(ごんだ きよと)さん(写真左)、同副船団長 権田彦(ごんだ すぐる)さん
権田船団長は「日本最大のフグ市場・下関の南風泊(はえどまり)市場で取り扱われる天然トラフグの約4割が鐘崎産」と話す
「津屋崎魚まつり」は、漁師が水揚げした魚介類を直接消費者に販売する朝市です。漁港に横付けされた漁船からは生きたトビウオやアナゴ、キス、イカなどが水揚げされ、港内に設けられた売り場に並びます。鮮度の高さはもちろんのこと、手頃な値段と漁師さんたちとの会話も大きな魅力です。
お目当ての魚介を求める人で売り場はにぎわう
津屋崎魚まつり実行委員長
花田幸夫(はなだ ゆきお)さん(写真右)、妻・美紀(みき)さん
近海と沖ノ島周辺で6月から12月は1本釣のヤリイカ漁、ほかに底刺網漁などを行う
世界遺産登録を目指す「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の関係資料、海外交流や海女に関する貴重な資料の展示に加えて3D映像や古代体験などで、宗像の歴史を楽しく学べます。
澄みわたった海を利用した海上釣堀をはじめ、シーカヤックや海中観察(以上、要予約)など、大島の海を満喫できる体験がいっぱいの施設です。
魚介類のコーナーは売り切れ必至の人気
2階には海鮮レストランも併設
1匹から購入可。希望によりさばいてもらえる
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