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グラフふくおか 2014春号 spring 通巻574号平成26年3月20日発行(季刊) 発行 福岡県 県民情報広報課

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写真:8-1 官営八幡製鐵所(旧本事務所、修繕工場、旧鍛冶工場)
  • 写真:2-1 旧集成館
  • 写真:7-1 三池炭鉱・三池港(宮原坑、万田坑、専用鉄道敷跡、三池港)
  • 特集
  • 写真:2-2 寺山炭窯跡
  • 写真:6-8 旧グラバー住宅
  • 写真:6-1 小菅修船場跡
写真:6-2 三菱長崎造船所 第三船渠
写真:3-1 韮山反射炉

平成27年の世界遺産登録を目指して 明治日本の産業革命遺産
九州・山口と関連地域 富士山に続け! 日本の近代化を支えた技術革新

  • 写真:7-2 三角西(旧)港
  • 写真:2-3 関吉の疎水溝
  • 写真:8-1 官営八幡製鐵所(旧本事務所、修繕工場、旧鍛冶工場)
  • 写真:4-1 橋野鉄鉱山・高炉跡
  • 写真:8-2 遠賀川水源地ポンプ室
  • 写真:6-7 端島炭坑(軍艦島)
  • 写真:1-1 萩反射炉
  • 写真:6-3 三菱長崎造船所 ジャイアント・カンチレバークレーン
  • 写真:5-1 三重津海軍所跡

 日本は、西洋以外の地域で初めて、幕末から明治期という、極めて短期間のうちに近代工業化を果たし、飛躍的な発展を成し遂げました。その原動力となったのが、九州・山口および関連地域における「造船」「製鉄・製鋼」「石炭」産業の技術革新です。
 福岡県では、関係自治体と連携し、技術立国・日本の礎を築いたこれら一連の資産群を、未来に残すべき遺産として、「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」の名称で、平成27年の世界遺産登録を目指しています。

写真:7-1 三池炭鉱・三池港(宮原坑、万田坑、専用鉄道敷跡、三池港)
写真提供/
6-2、6-3 三菱重工業株式会社長崎造船所
8-1、8-2 新日鐵住金株式会社八幡製鐵所
写真:1-3 大板山たたら製鉄遺跡
  • エリア1 萩
  • 1-1
  • 1-2
  • 1-3
  • 1-4
  • 1-5
  • 萩反射炉
  • 恵美須ヶ鼻造船所跡
  • 大板山たたら製鉄遺跡
  • 萩城下町
  • 松下村塾
  • エリア2
    鹿児島
  • 2-1
  • 2-2
  • 2-3
  • 旧集成館
  • 寺山炭窯跡
  • 関吉の疎水溝
  • エリア3 韮山
  • 3-1
  • 韮山反射炉
  • エリア4 釜石
  • 4-1
  • 橋野鉄鉱山・高炉跡
  • エリア5 佐賀
  • 5-1
  • 三重津海軍所跡
  • エリア6
    長崎
  • 6-1
  • 6-2
  • 6-3
  • 6-4
  • 6-5
  • 6-6
  • 6-7
  • 6-8
  • 小菅修船場跡
  • 三菱長崎造船所 第三船渠
  • 三菱長崎造船所 ジャイアント・
    カンチレバークレーン
  • 三菱長崎造船所 旧木型場
  • 三菱長崎造船所 占勝閣
  • 高島炭坑
  • 端島炭坑(軍艦島)
  • 旧グラバー住宅
  • エリア7 三池
  • 7-1
  • 7-2
  • 三池炭鉱・三池港(宮原坑、
    万田坑、専用鉄道敷跡、三池港)
  • 三角西(旧)港
  • エリア8 八幡
  • 8-1
  • 8-2
  • 官営八幡製鐵所(旧本事務所、
    修繕工場、旧鍛冶工場)
  • 遠賀川水源地ポンプ室
現代の日本をつくった技術 全国8県11市に広がる構成資産 「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」MAP
近代工業化を支えた3要素
写真:造船 三菱長崎造船所など 長崎で日本初の蒸気軍艦が製造されたのを機に、本格的な造船が開始。工業技術を発達させた近代化の原動力
写真提供/三菱重工業株式会社長崎造船所
明治政府が設立した官営製鐵所によって近代産業の礎となって発展
写真:製鉄・製鋼 官営八幡製鐵所など
写真提供/新日鐵住金株式会社八幡製鐵所
写真:石炭 三池炭坑など 古代の植物が地中で炭化した可燃性固形物。近代工業化を急進させるエネルギー源となった
 
世界遺産とは
 世界遺産とは、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)が、「国境を越えて人類が共有し、次世代へ受け継いでいくべき価値がある」と認めた遺産のこと。建造物や遺跡などの文化遺産、自然や生物などの自然遺産、それら両遺産の特徴を持つ複合遺産があり、日本では、富士山や平泉など13件の文化遺産と、北海道の知床や小笠原諸島など4件の自然遺産が登録されています。
「ものづくりの国」の礎となった資産群
 高度な技術と美意識を併せ持ち、世界から「ものづくりの国」と高く評価される現代の日本。その礎を築いたのが、幕末から明治期にかけて行われた近代工業化です。鎖国状態にあった江戸時代を経て、西洋諸国に門戸を開き、日本は「富国強兵」「殖産興業」の政策を推進しました。西洋の先進国の書物、機械を輸入し、日本の伝統的な匠の技と融合させ、試行錯誤を繰り返す。その最たる例が、「造船」「製鉄・製鋼」産業と、その燃料である「石炭」産業の技術革新です。
 日本が成し遂げたこの近代工業化を、現存する建造物などによって証言しているのが「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」です。
 構成資産は、九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島)・山口を中心に、静岡県や岩手県に立地し、全国8県11市に分散しています。それぞれが、相互に結びついた密接な関係性から「一つの価値ある資産群」として、今年1月、政府から、ユネスコに世界遺産登録に係る推薦書が提出されました。