県議会の最近の取り組みについて、その一部を紹介します。
平成24年2月、議員提案により、「福岡県飲酒運転撲滅運動の推進に関する条例」を制定し、飲酒運転で検挙された人にアルコール依存症に関する受診義務を定め、義務違反には罰則も設けました。
さらに、平成27年2月には、同条例の一部を改正し、受診義務の強化などの見直しを行うことで、飲酒運転の事故件数は着実に減少を続けていましたが、最近では下げ止まりを見せています。
こうした状況を打開するため、福岡県議会議員提案政策条例検討会議(座長:香原勝司議員)において、「飲酒運転は絶対しない、させない、許さない。そして見逃さない」という県民の意識づくりをさらに強化するための検討が進められ、5月27日、栗原渉議長へ新たな改正案の報告を行いました。
その後、この改正案は6月定例会開会日(6月5日)にて可決・成立し、6月19日に公布されました。
これまでは2回検挙された人にアルコール依存症の受診を義務付けていましたが、飲酒習慣に問題がある人を減らして事故防止につなげるため、基準値未満により警告にとどまった人にも受診を義務付けました。
改正前の条例では、通勤・通学の途上で飲酒運転をした場合、その事実を勤務先などに通知することで、従業員や学生に対する啓発や研修などの取り組み強化を行っていました。しかし、私用での移動中の飲酒運転が多い実態を踏まえ、通知対象を拡大しました。
飲酒運転をし、またはしようとする人を目撃した県民の通報を義務化し、ドライブレコーダーなどの記録の提供を求めることにしました。また、タクシー事業者などには通報訓練の実施または参加を努力義務としました。
条例改正案を栗原議長に報告(5月27日)
提案理由説明(議員提案政策条例検討会議 香原勝司座長)(6月5日)
6月24日の6月定例会閉会日に、議長・副議長の選挙が行われ、議会の新しい体制が発足しました。
議長
吉松 源昭(よしまつ もとあき)
(会派名 自民党県議団)
昭和43年5月2日生
糟屋郡須恵町須恵1070‒2
平成15年4月
福岡県議会議員就任(5期)
令和2年6月
第70代福岡県議会議長就任
副議長
江藤 秀之(えとう ひでゆき)
(会派名 自民党県議団)
昭和35年6月28日生
飯塚市吉原町8‒25
平成15年4月
福岡県議会議員就任(5期)
令和2年6月
第82代福岡県議会副議長就任
第70代福岡県議会議長にご推挙賜り、身に余る光栄でありますとともに、身の引き締まる思いでございます。
県政は知事と議会の二元代表制であり、その一翼を担う私ども議員は、県民の生命と健康、そして県経済に対する脅威となっております新型コロナウイルス対策の推進と今定例会で議決されました「人獣共通感染症への対応力の強化に関する決議」の実現をはじめ、県政の諸課題に取り組んでまいります。
もとより浅学非才な私でございますが、二元代表制の一翼を担う県議会の公正かつ円滑な運営に心掛け、ひいては福岡県政発展のために全力を尽くしてまいる所存でございます。
福岡県議会議長 吉松源昭
6月定例会において、「人獣共通感染症への対応力の強化に関する決議」を議決しました。この決議により、早速、福岡県議会議員提案政策条例検討会議は、「ワンヘルス実践の仕組みに関する条例」の制定に向けた取り組みを始めました。
その端緒として、7月22日、アジア各国が連携した人獣共通感染症対策を提言している九州の自立を考える会の会長であり、公益社団法人日本獣医師会会長の藏内勇夫議員による「ワンヘルスの歩みと展望」と題しての基調講演が行われました。今後、条例の制定、更にはアジア防疫センターの誘致に向け、専門家の意見を踏まえながら取り組んでいきます。
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