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2018 冬号 WINTER 通巻593号 平成30年12月20日発行(季刊)
発行 / 福岡県 県民情報広報課

 
 
 

きらめきマイタウン那珂川市

 

駅前ビルの可能性を広げる「ナカイチ」をプロデュース

こととば那珂川

 

 交通の要、博多南駅前ビルを拠点に、まちづくりを推進するプロジェクト「こととば那珂川」。ビルの有効活用を目的に3年の準備期間を経て、今年3月にリニューアルオープンしたのが博多南駅前ビル「ナカイチ」です。 

 運営を務めるのは、マネジャーの森重裕喬(もりしげ ゆうすけ)さんらメンバー6人。「遊びや学びの“事と場”づくりをテーマに、情報共有ができるまちづくりオフィスの設立の他、カフェやキッズコーナーのあるスペースでは、マルシェや音楽イベントなども行ってきました。学生が勉強したり、通勤帰りの人などが日常的に立ち寄る穴場にもなっています」と森重さんは話します。

 今後の目標は、つくってきた場の可能性を広げ、さらに生かすこと。市内外の誰もが利用できるオープンな場を目指します。

「こととば那珂川」のマネージャー、森重裕喬(もりしげ ゆうすけ)さん

「こととば那珂川」のマネージャー、森重裕喬さん。NPOやまちづくりに携わってきた若手メンバー6人で企画・運営している

 
博多南駅前ビル「ナカイチ」館内の様子

ビルは新幹線が運行し、1日に約1万5千人の利用者が行き交うJR博多南駅と隣接

カフェやキッズコーナーのあるスペースで音楽イベントを行う様子

「祭りなかがわ」の裏企画として開催した音楽イベント「ナイト・オブ・ザ・ギビング・マネー」の様子

 

子育て世代にアピール。自然や教育が魅力の地域づくり

南畑地域活性化協議会

 

 中山間地域である南畑地区の過疎や高齢化の問題を解決しようと、6行政区の区長を中心に「住みたくなる南畑」を目指し、平成25年4月に「南畑地域活性化協議会」が発足。

 芸術家が多く移り住む地域の特性を生かしたイベント「南畑美術散歩」や旬の食材を販売する「南畑ぼうぶら市場」の開催以外にも、「SUMITSUKE」の開設にも携わり、SNSを使った情報発信を通じて南畑のPRを行ってきました。

 「『SUMITSUKE』を通して移住した人は8世帯23人になりました。教育熱心な先生がいるのも魅力で、自然の中で子育てしたい人が少しずつ目を向けてくれているのを実感します」と会長の内野義光(うちの よしみつ)さん。南畑の未来を見据えた地域づくりは着実に前進しています。

添田繁昭(そえだ しげあき)さん(左)と内野義光(うちの よしみつ)さん(右)

南畑地域活性化協議会の初代会長を務めた添田繁昭(そえだ しげあき)さん(左)と現会長の内野義光さん

 
「南畑美術散歩」の様子

南畑を散策しながらのアトリエ巡りや、体験教室なども催される「南畑美術散歩」は今年で5回目

協議会のミーティングの様子

月1回平日の夜に行われる協議会のミーティング。勤め帰りのメンバーも夜遅くまで熱心に討議している

 

市の木であるヤマモモを使用した特産品づくりから描くまちおこし

那珂川市商工会女性部

 

 来年、活動50周年を迎える那珂川市商工会女性部。「市制を記念して、那珂川らしい特産品を作りたい」という目的で、市の木であるヤマモモに着目し、平成29年に発足したのがプロジェクト「やまももがたり」です。

 1年目の試作段階を経て、今年は約700キログラムのヤマモモを収穫し、ピューレに加工。10軒以上の協力事業者が赤い色や甘酸っぱさを生かした新商品を開発し、10月から売り出されました。

 「まちの人からは『懐かしい』、『よく作ってくれたね』という声をもらってうれしかったですね。いずれは女性部独自でヤマモモを植樹し、観光農園や中山間地域の6次化産業へとつなげていけたら」と話すのは、部長の山﨑美代子(やまさき みよこ)さん。苗木が成木になるまでの5年間の構想を思い描きながら、夢は膨らみます。

那珂川市商工会女性部メンバーの皆さん

メンバーは現在40人。昨年はヤマモモの栽培が盛んな徳島県への視察も行った

 
山﨑美代子(やまさき みよこ)さん

那珂川市商工会女性部部長の山﨑美代子さん。「高い所に実がなっていたので収穫作業が大変だった」と振り返る

ヤマモモを使用した特産品

新商品はタルトやまんじゅう、ゼリー、ジャム、ドレッシングなどさまざま。「やまももがたり」ののぼりが目印の協力店や女性部のイベントで販売

 

「なかがわタコス」と市を盛り上げる個性派のPRキャラクター

トルティーヤ・ボーイ

 

 メキシカンハットをかぶった覆面キャラクターは、那珂川市を盛り上げるべく生まれた、その名もトルティーヤ・ボーイ。考案者は、市内で飲食店を経営する新宮達広(しんぐう たつひろ)さんです。

 「もともと平成24年に、商工会の特産品プロジェクトの中で開発した新名物『なかがわタコス』のマスコットキャラクターでした。そのときは途中で頓挫してしまったんですが、今回、市になるタイミングで再挑戦です!」とガッツポーズ。

 地道な広報活動を通じて「なかがわタコス」の協力店を増やしながら、11月に行われた「五ケ山クロスマラソン」など市のイベントに出演し、場をにぎわせています。今後はプロレスイベントを計画するなど「エンターテインメントの力で、まちのみんなとつながって、那珂川市を盛り上げていきたい」と闘志を燃やします。

トルティーヤ・ボーイ(左)と新宮達広(しんぐう たつひろ)さん(右)

考案者の新宮達広さん(右)とトルティーヤ・ボーイで広報活動中。メディアで取り上げられるなど、注目度がアップしている

 
お皿に盛られた「なかがわタコス」

具材に市内産の食材を1種類以上使うというルールのもと、市内の協力店で、それぞれの味が楽しめる「なかがわタコス」

武末茂喜(たけすえ しげき)那珂川市長を表敬訪問するトルティーヤ・ボーイ

武末茂喜(たけすえ しげき)那珂川市長を表敬訪問。市長から激励の言葉をもらった