本文へ移動
グラフふくおか冬号ロゴ

2015 冬号 WINTER 通巻581号 平成27年12月20日発行(季刊)
発行 / 福岡県 県民情報広報課

 
 
 

きらめきマイタウン柳川市

白秋が愛した故郷、おもてなしの心が通う温かなまち「水郷柳河」

 

まかせな菜(さい)・みつはし

 

女性の視点で、地域と農業を元気に

 

 農業が盛んな柳川市で、女性農業者の活躍の場を広げようと開催された「福岡県婦人農業大学」で知り合ったメンバーを中心に、平成13年に発足したのが「まかせな菜・みつはし」です。

 「会の名前は"野菜づくりを頑張る女性"と"女性にまかせなさい"という思いを込めて付けました」と話すのは、ナス農家でもある代表の中島(なかしま)みゆきさん。自分たちで栽培したサツマイモを給食センターへ提供したり、園児や一般の人を対象とした芋掘り体験を実施するなどの食育・地産地消活動は15年目に突入。地域を元気にしたいと、県の天然記念物である大藤をPRする「中山大藤まつり」の立ち上げにも携わりました。

 「女性同士、何でも話し合いながら楽しく続けられる」と、畑で作業する皆さんの声は元気で明るい。女性の力で、今日も地域と農業を盛り上げています。

まかせな菜(さい)・みつはし メンバー皆さんの写真

代表の中島(なかしま)みゆきさん(写真中列左から2番目)とメンバーの皆さん。40代から70代まで16人が所属する。2014年に農林水産省経営局長賞を受賞

 
中山大藤まつりの様子

「中山大藤まつり」では、採れたての野菜を販売。みそ、いもけんぴなどの加工品も各イベントで好評

遊休農地を活用した畑で活動する様子

遊休農地を活用したサツマイモと落花生の畑。1500平方メートルの農地を管理し、地元の幼稚園や親子などとの交流を通して、食育活動を続けている

 

柳川白秋会

 

生誕130年、地元の誇りとして語り継いで

 

 柳川が生んだ詩人、北原白秋の没後、地元の親しい有志が開いた偲ぶ会をきっかけに、昭和27年、命日である11月2日に創立された柳川白秋会。「白秋の幼なじみだった祖父たちが歌碑を建てようと全国に呼びかけたところ、ファンの輪が広がり、現在約460人の会員がいます」と話すのは、3代目会長、大城昌平(おおき しょうへい)さんです。

 毎年1月25日の誕生日には「白秋生誕祭」を開催。遺影と白秋が愛した酒樽を載せた大八車(だいはちぐるま)を先頭に、母校・矢留(やどみ)小学校の鼓笛(こてき)隊がパレードを行います。生誕130年となる今年は、全国5市町が連携し「白秋サミット」も盛大に開かれました。

 出世作でもある抒情(じょじょう)小曲集「思ひ出」の序文で「作品の原点は柳川にあり」と語るなど、郷土を愛し続けた白秋。時代を超え、柳川のシンボルとしてその偉業が語り継がれています。

白秋サミットの様子

「白秋サミット」の様子。白秋にゆかりのある全国の市町の皆さんが柳川に集い、白秋の功績を顕彰する取り組みの発表や合唱が披露された 

 
大城昌平さんの写真

会長の大城昌平さん。生誕祭の主催とともに、会報の発行、勉強会、コンサートなどを開いている。「東京にいた白秋は、柳川から舌平目(したびらめ)や貝柱を取り寄せるほどのグルメだったそうですよ」とこぼれ話を語ってくれた

白秋の肖像写真

白秋の長女、篁子(こうこ)さんが一番好きだったという白秋のポートレイト

 

つどいの広場 このゆびとまれ

 

誰もが安心して通える子育てサポートの場

 

 地域の子育てに悩む人を支援する拠点として、平成19年に柳川市が設立した「つどいの広場 このゆびとまれ」。その立ち上げから運営に携わっているのが、子育てアドバイザーの森郁子(もり いくこ)さんです。

 自身も母親であり、民間の子育てサークルをサポートしてきた経験を生かし、現在はスタッフ9人と活動を行っています。緑に囲まれたつどいの広場には、開所時間であれば誰でも自由に訪れることができるため、多いときは20組ほどの親子が集まります。

 「最近では、『時間はかかったけどトイレトレーニングに成功しました』と喜ぶ20代の方の声を聞いてうれしかったですね。失敗は学び。一つずつ積み重ねていって自信をつけてほしい」と森さん。悩みや情報を共有できる安らぎの場として地域で必要とされる存在になっています。

このゆびとまれ写真

開所時間は平日午前10時から午後4時まで。子どもと遊んだりスタッフとおしゃべりしたり、自由に過ごせて心が軽くなったという声も

 
イベントの様子

希望者は子育て家族同士が交流できるプレーパークなどのイベントや、ベビーマッサージなどの講習会にも自由に参加できる

森郁子さんの写真

子育てアドバイザーの森郁子さん。「本当は親も子どもも自分で育つ力を持っているんです。子育てって初めはみんな素人で不安だらけ。そんな子育てのスタートを支えられたら」と笑顔で語ってくれた

 

こっぽりー運営委員会

 

柳川とともに、愛されるキャラクターに

 

 柳川市マスコットキャラクター「水の妖精こっぽりー」。その活動を支えるのは、キャラクター公募の段階から携わっている柳川市商工会青年部と柳川商工会議所青年部、柳川青年会議所のメンバーからなる「こっぽりー運営委員会」です。

 柳川の掘割に住み、子どもを水難から守る水天宮(すいてんぐう)のヒョウタンを首にぶら下げたこっぽりーの愛らしい姿は、地元の子どもたちにも大人気。市のイベントや幼稚園・小学校の催しに参加し、認知度も徐々に高まっています。

 「建設業や飲食業のメンバーもいますので、こっぽりーを地図や商品に載せたりもしているんですよ。行政の皆さんとも協力し合って楽しくPRできれば」と会長の梅崎万栄※(うめざき かずひで)さん。今後は広報用のグッズを作って柳川をPRする場を広げたいと考案中。市民や観光客に愛されるキャラクターを目指します。
(※「崎」は、たつさき。「栄」は、旧字体)

ゆるキャラ大集合 水上パレードの様子

柳川市合併10周年を記念し、今年開催された「ゆるキャラ大集合 水上パレード」の様子。筑後地域を中心にゆるキャラ25体が大集合した

 
梅﨑万榮さんの写真

柳川商工会議所青年部の副会長であり、こっぽりー運営委員会の会長・梅崎万栄さん

沖端水天宮にて地元の高校生たちの写真

沖端水天宮にて地元の高校生と