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2020 秋号 AUTUMN 通巻600号 令和2年9月18日発行(季刊)
発行 / 福岡県 県民情報広報課

 
 
 

おいしい誇りを食卓に Fukuoka Pride Food 福食

File.03

豊前海のハモ

一般的には高級魚として知られるハモ。
豊前海では7月から10月にかけて、肉厚で脂の乗ったおいしいハモを堪能できます。

豊前海のおいしさを気軽に

 夏の朝7時、穏やかに広がる豊前海から漁船が宇島(うのしま)漁港に戻ってきました。前日の夜10時に出港したという船の生簀(いけす)は、旬を迎えた多彩な魚でいっぱい。これから秋にかけてのおすすめは、水揚げしても水槽の中から飛び掛かってくるくらい生きのいいハモ。

 京都で味わう高級魚のイメージがあるハモですが、豊前海のハモは手頃な価格と脂が乗った肉厚さが特長。緑豊かな山々から多くの川が注ぎ込み、栄養豊富な浅い海が広がる豊前海は、夏を迎えるころに格好の産卵場としてハモが集まるそう。

 「この辺は沖まで出ても水深25メートルほど。底びき網で10月まで漁をします」と話すのは60年漁師を続けている髙松三男(たかまつ みつお)さん。水揚げされたハモは、漁港のすぐそばにある「うみてらす豊前」へ運ばれます。取れたてのまま丸ごと取引される他、一尾ずつ丁寧におろし、「骨切り機」で骨切りした状態でも販売され、気軽に購入できます。2階にある漁師食堂では卓上コンロで炙っていただく「鱧(はも)の白焼き定食」が人気で、ハモのおいしさを堪能することができます。また、その頭部や中骨からは良質で上品なだしが取れ、混ぜ込み飯の素など加工品が作られる他、福岡の人気飲食店でもスープに使われるなど新たな展開も始まっています。

 魚へんに「豊」と書いて「鱧」。豊前海の恵みをその身に蓄えた栄養豊かなハモをぜひご賞味ください。

ハモを水揚げする様子
生きたハモの写真

体長1.2メートルくらいの大きさになる豊前海のハモ

おろしたハモの写真

一尾ずつ丁寧におろした後は機械で骨切り

「元祖めんちゃんこ」の写真

福岡を中心に展開する「博多めんちゃんこ亭」。豊前海のハモだしを使ったスープで「元祖めんちゃんこ」をよりいっそうおいしく

 
 
「鱧の白焼き定食」の写真

ハモのおいしさを堪能できる「鱧の白焼き定食」(1700円・税込)

「うみてらす豊前」外観写真