冬の海の幸の代表格「マガキ」。県には多彩なブランドカキがあります。その一つが、豊前海で養殖される「豊前海一粒かき」です。焼いても、蒸しても、おいしいカキを紹介します。
県水産海洋技術センター豊前海研究所(豊前市) によると、「豊前海一粒かき」は1983(昭和58)年に北九州市門司区恒見(つねみ)で養殖がスタート。県内のカキ養殖の発祥とされています。現在は北九州市、苅田町、行橋市、築上町、豊前市、吉富町の6市町で年間1300~1600トンを出荷しています。ミネラル豊富な豊前海で育つカキの魅力は何といっても、大粒の身と濃厚なうまみ。宅配や直売所で殻付きのまま販売するのが特徴です。
北九州市の東部に広がる曽根干潟。その沖合にはカキの養殖イカダが浮かびます。豊前海北部漁業協同組合恒見支所に所属する漁師・江口英利(えぐちひでとし)さんは、父親が始めたカキ養殖を受け継ぎました。
「豊前海一粒かき」には、漁業者の養殖方法の工夫とこだわりが詰まっています。養殖中にフジツボなどの生物が殻に付着すると、カキの餌となるプランクトンを食べてしまい、カキが十分に生育できなくなります。この課題を解消するため、出荷の1カ月ほど前に海からカキを引き上げ、一粒ずつ殻に付着したフジツボなどを除去。きれいにして、再度、イカダにつるして生育を促します。
安心して味わえるように、出荷時にもひと手間を加えます。紫外線で殺菌処理した海水に1日浸すことで、高品質で安全・安心なカキを消費者に届けます。こうした丁寧な作業が、ブランドへの信頼と価値を高めているのです。
江口さんは「濃厚なうまみが凝縮され、何度も食べたくなる自慢のカキ」と語ります。水揚げは例年12月から3月。1月から3月は特においしくなるそうです。
豊前海北部漁協恒見支所が運営するカキ小屋。海の見えるロケーションで、「豊前海一粒かき」の炭火焼きが味わえます。数量限定で販売するカキ飯も自慢の一品。お米の一粒一粒までカキのうまみが染みています。今シーズンは1月8日にオープン予定。
北九州市門司区猿喰 新門司海浜緑地内
080-2720-5861
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