県議会の最近の取り組みについて、その一部の概要を紹介します。

　2月定例会において、議員提案により、「福岡県における性暴力を根絶し、性被害から県民等を守るための条例」を制定しました。

　本県議会では、議員提案による政策条例の制定に積極的に取り組んでおり、今回の条例制定は、「福岡県飲酒運転撲滅運動の推進に関する条例」、「福岡県薬物の濫用防止に関する条例」、「観光王国九州とともに輝く福岡県観光振興条例」、「福岡県犯罪被害者等支援条例」に続き、5つ目となり、平成31年3月1日に公布・施行されました（一部の規定については、規則で別に定める日から施行）。

条例制定の理由・背景

　福岡県は、平成30年の性犯罪の認知件数が381件で全国8位、犯罪率（人口10万人当たりの認知件数）は全国2位となっており、「性犯罪の抑止」は福岡県警察の3大重点目標に挙げられるほど、極めて深刻かつ憂慮すべき事態となっています。

　県議会では、こうした状況にいち早く対応し、平成29年から幾度となく条例の制定について検討を重ねてきました。

　この条例は、性犯罪をはじめとする性暴力を根絶し、性被害から県民などを守るため、県や市町村、県民などの責務を明らかにするとともに、性暴力の根絶および被害者の支援に関する基本理念や施策などを定め、県民が安心して安全に暮らせる地域社会を形成することを目的としています。

議員提案政策条例検討会議による議長への条例案の報告

提案理由説明（議長提案政策条例検討会議 阿部弘樹座長）

　1月14日から18日まで5日間の日程で、井上順吾議長を団長とするハワイ州議会友好訪問団が、米国ハワイ州を訪問しました。本県議会とハワイ州議会は、昭和57年に国際友好親善促進の盟約を締結して以来、友好交流を続けており、15日にハワイ州知事や上院・下院議長を表敬訪問、16日に開催されたハワイ州議会の開会式では、訪問団が来賓として紹介されました。

　この他、ハワイ福岡県人会との懇談会では、これまで豪雨災害の際に、ハワイ州の各県人会からお見舞いや義援金をいただいたことに対し井上議長が感謝の言葉を述べるとともに、「今後も、福岡県とハワイ州両地域の経済や文化の発展につながるよう交流活動を充実させていきたいと思います。11月に福岡で開催予定の海外福岡県人会世界大会には、ぜひお越しください」とあいさつしました。

　1月25日、第162回全国都道府県議会議長会定例総会が東京都で開催され、本県議会から井上順吾議長が出席しました。

　本会は、地方が抱える切実な課題などについて本会独自に、また全国知事会などとともに地方6団体として政府に要請を行う他、各都道府県議会の発展のため、調査・研究などを行っています。

　総会では、本会の活動に係る平成31年度予算（案）が審議され、原案のとおり決定されました。この他、「平成31年度地方財政対策等について」と題し、総務省自治財政局長の林﨑理氏による講演が行われました。

　1月29日、春日市において、福岡地区の「暴力団追放！地域決起会議」が開催され、井上順吾議長をはじめ、多くの議員が出席しました。

　井上議長は、「福岡県での暴力団壊滅に向けた機運がかつてないほど高まっていますが、一方で、暴力団によるものとみられる未解決重要事件が数多く残され、県民の安全・安心に大きな脅威となっております。県では、平成28年3月に、暴力団排除条例の改正を行うとともに、国に対しても新たな捜査手法の導入などを要望、通信傍受対象事件の拡大や共謀罪の新設など暴力団への対策強化が図られています。本県の暴力団排除に向けた取り組みと県警察による取り締まりがさらに進むことを期待しています」とあいさつしました。そして、最後には会場全体での暴力団追放シュプレヒコールを行いました。

　1月30日、ヴー・ホン・ナム駐日ベトナム特命全権大使が県議会を訪問され、正副議長をはじめ、各会派代表ならびに福岡県ベトナム友好議員連盟役員が訪問を歓迎しました。

　井上議長は、「ハノイ市と福岡県は友好提携を締結し、幅広い分野で交流を深めてまいりました。福岡県議会では福岡県ベトナム友好議員連盟を中心に両地域の交流を一層充実させてまいります」とあいさつしました。ナム大使は、「福岡県議会議員の皆さまのご尽力により、福岡県とハノイ市の間で緊密な関係を構築することができ、その関係が日本とベトナムの関係発展に貢献していると感じています。また、福岡県はベトナムの若者に魅力的な留学先として知られており、さらに多くの留学が見込まれています。引き続きご尽力を頂ければ幸いです」と述べました。