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2018 秋号 AUTUMN 通巻592号 平成30年9月20日発行(季刊)
発行 / 福岡県 県民情報広報課

 
 
 

きらめきマイタウン宮若市

 

作品を通して地域の魅力を発信。団員の子どもたちの心の成長にも一役

劇団宮若 レインボーカンパニー

 

 「劇団宮若レインボーカンパニー」は24人の団員を中心とした市民劇団です。宮若市誕生の記念事業として実施した市民参加のミュージカル公演を機に平成18年10月に発足しました。

 毎年3月に行う定期公演に向け、約1年間練習を積みます。作品は地域の歴史や文化を題材にしたオリジナル。脚本、演出、ダンスを全てプロが手掛ける本格的なもの。「おかげさまで定期公演は毎回満員御礼。市内外イベントや福祉施設など、出演依頼も多くいただくようになりました」と話すのは、代表の永尾睦(ながお むつみ)さん。「一番の楽しみは子どもたちの成長を見ること。入団時は泣いてばかりいた子が数カ月後には堂々と舞台に立っていたり、プロの道に進む子がいたり。劇団活動を通して、子どもたちが心豊かに成長してくれることが何よりの喜びです」と語ります。

劇団宮若レインボーカンパニーの皆さん

毎年新作を披露する定期公演に向け、毎週土曜にみっちり3時間稽古。団員全員にせりふを持たせるのがこだわり

 
公演の様子

現在団員は小学1年生から22歳までの24人。舞台衣装や小道具は保護者スタッフの手作り

代表の永尾睦(ながお むつみ)さん

代表の永尾睦さん。かつて故郷で市民参加型ミュージカルの運営に携わっていたことから、宮若でも!と声を上げたのが始まり

 

犬鳴山の麓に湧きいづる美肌の湯と美しき自然でおもてなし

脇田温泉旅館組合

 

 犬鳴山麓の渓流沿いにある小さな温泉地、脇田温泉。春は桜、初夏にはホタルが舞い、秋はあでやかな紅葉、冬になれば雪景色も楽しめます。表情豊かな自然とともに、「美肌の湯」と称される泉質も自慢。ほんのりと硫黄が香る湯は軟らかく、湯上がりには肌がしっとり潤うと評判です。そんな名湯を守り継ぐのが、4軒の宿で構成された「脇田温泉旅館組合」。現在、「喜楽荘」の大村冨士男(おおむら ふじお)さんが組合長を務めています。

 「昭和30年代までは炭坑夫たちの憩いの場としてにぎわっていましたが、今は静かなものです。温泉と自然だけの、のんびりとした雰囲気を楽しんでほしいですね」とほほ笑みます。「日本一の大門松」などのイベント実施だけでなく、温泉街の清掃も、訪れる人を心地よく迎えるための大切な活動です。

組合長を務める「喜楽荘」の大村冨士男(おおむら ふじお)さん

開湯は奈良時代ともいわれる脇田温泉の組合長を務める「喜楽荘」の大村冨士男さん

 
「第21回 日本一の大門松祭」の様子

年末年始の風物詩、「日本一の大門松」。大門松は組合員や観光協会スタッフ総出で製作する。展示期間は12月第1日曜から1月中旬

草刈活動の様子

福岡市へと続く犬鳴峠や桜の名所・力丸ダム付近での草刈活動の様子

 

地元の生産者が愛情込めて作る「じまん」の品々を介し宮若のファン作りを

宮若じまん振興会

 

 朝晩の寒暖差が大きく、四方を囲む山々が清らかな水を育む宮若市は、古くから米をはじめ、果物やタケノコなどの農産物の名産地で、こだわりを持った生産者も多くいます。そんな農家や商業者と市・商工会が連携し、新たな商品づくりや市場開拓などを目的に設立したのが「宮若じまん振興会」です。現在、農家や養鶏所、飲食店、菓子店など、26事業所が加盟しています。

 「インターネット販売の他、イベントや催事出店などで販路を拡大し、年々売り上げも増加しています」と笑顔で話すのは「宮若じまん振興会」の会長を務める安河内豊孝(やすこうち とよたか)さん。“宮若じまん”の品々を通し、地域PRに貢献できるよう、熱意ある活動がこれからも続きます。

「宮若じまん振興会」の皆さん

「宮若じまん振興会」のメンバーの皆さん

 
宮若産米の田んぼの様子

「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で金賞を受賞するなど、おいしさに定評がある宮若産米

ご当地スイーツ「ねこがし」

平成25年に誕生したご当地スイーツ「ねこがし」。市内の菓子店が「追い出し猫」をテーマにそれぞれ趣向を凝らしたスイーツを提供している

 

豊かな自然の中で彼岸花が美しく咲き誇る風景を広く伝えたい

宮若市ヒガンバナまつり実行委員会

 

 かつて犬鳴川沿いで当たり前に見られた土手桜。失われたその風景を取り戻そうと、平成7年に市民ボランティア団体「犬鳴川みどりの会」が発足しました。緑綬褒章など、数多くの賞に輝くほど活発な活動のおかげで、犬鳴川河川公園として整備された一帯は桜の名所となり、市民の憩いの場になっています。

 桜が咲く春以外にも、公園一帯が華やぐ季節があります。市花の彼岸花が咲く9月です。「土手が真っ赤に染まって本当にきれいなんですよ。この風景を多くの人に知ってもらおうと結成したのが『ヒガンバナまつり実行委員会』です」と「犬鳴川みどりの会」の会長も兼任する来島仁左ェ門鴻司(きじま にざえもんこうじ)さんは話します。第1回目となる9月23日のまつり本番に向け、「桜まつり同様、長く愛されるイベントにしたい」と意気込んでいます。

「ヒガンバナまつり実行委員会」の会長を務める来島仁左ェ門鴻司(きじま にざえもんこうじ)さん

「ヒガンバナまつり実行委員会」の会長を務める来島仁左ェ門鴻司さん。7人の実行委員を中心に活動している

 
犬鳴川の土手の彼岸花

犬鳴川の土手800メートルにわたって約25万球の彼岸花が咲き誇る。まつり当日はステージイベントやスタンプラリーを開催する他、露店も登場予定

犬鳴川桜まつりの様子

桜の見ごろに合わせて毎年開催される「犬鳴川桜まつり」