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2016 秋号 AUTUMN 通巻584号 平成28年9月20日発行(季刊)
発行 / 福岡県 県民情報広報課

 
 
 

特集 福岡のローカル鉄道で行こう。

国登録有形文化財(建造物)である内田三連橋梁を走る車両(平成筑豊鉄道)

 

ノスタルジックな駅舎やどこか愛らしい車両。
車窓を流れる四季折々の景色や地元の人とのふれあい、
ローカル鉄道に乗ると、心温まる瞬間に何度も出会えます。

 

平成筑豊鉄道 愛称『へいちく』

 

名称通り元号が「昭和」から「平成」に変わった1989年に、筑豊エリアを走る伊田線・糸田線・田川線を県と周辺自治体がJR九州から譲り受け、運営を開始させた第三セクター鉄道。沿線にはかつて日本最大規模の炭田として栄えた筑豊炭田ゆかりの名所が点在。

所在地 田川郡福智町金田1145-2
電話0947-22-1000
ファクス0947-22-0910

 
石坂トンネル(第2隧道)に入る電車の写真

1895年に建設された現存する九州最古の鉄道トンネル「石坂トンネル(第2隧道)」に入る電車

電車を運転する運転士の写真

皆の想いをのせて運転する運転士

田川伊田駅ホームの写真

どこかノスタルジックな雰囲気が漂う田川伊田駅のホーム

社内つり革の写真

つり革オーナーになれるのはわずか95人!

 

炭都の未来を乗せて元気にひた走る

 

 県内を走るローカル鉄道の一つ、平成筑豊鉄道。沿線には経済産業省の近代化産業遺産に認定された旧三井田川鉱業所伊田竪坑櫓(たてこうやぐら)や二本煙突のほか、開業当初の姿を残す油須原(ゆすばる)駅、九州最古の鉄道トンネルである石坂トンネル(第2隧道(ずいどう))など、見どころがめじろ押しです。また、本物の列車を使った運転体験はキャンセル待ちがでるほどの人気。その他にも車内のつり革にメッセージと名前が刻めるつり革オーナー制度などユニークな取り組みにも積極的です。平成筑豊鉄道の施設の清掃などをボランティアで行う平成筑豊鉄道を元気にする会のメンバーで、平成筑豊鉄道OBでもある前田忠(まえだ ただし)さんは、「地元の大切な“足”を守るためにも、地域内外を問わず多くの方にご乗車いただくよう努めることが大切」と話します。

 「通勤や通学、お買い物など、日頃利用してくださる地元の方々と顔なじみになったり、成長を見守ったりできるのはローカル線ならではです」と平成筑豊鉄道の営業企画課・今村良平(いまむら りょうへい)さん。「ローカル鉄道の魅力は、地域の魅力。『へいちく』は、炭都・田川とは切っても切れない。地域の歴史からグルメまで、『へいちく』を通して多くの方に知ってもらえるよう、これからも、私たちにしかできないことを、責任と愛着をもって実現していければと思います」と、熱い想いを語ってくださいました。

 
平成筑豊鉄道路線図

『へいちく』キャラクター ちくまる

 
電車を利用する子どもたちの写真

子どもたちもワクワクする鉄道でのおでかけ

電車を利用する高校生の写真

通学に利用する高校生

営業企画課・今村良平さんの写真

営業企画課・今村良平さん

 
「ちくまるグッズ」の写真

老若男女問わず大人気の「ちくまるグッズ」。金田駅窓口のほか、郵送でも販売している

 
 

EVENT INFO

 
大人気!大興奮!運転体験

年に2回の大人気企画。運転士の指導のもとで金田駅構内の専用線路150メートルを往復する。費用は2時間2000円からで10人以上の団体なら誰でも応募可能

運転体験の様子
1日乗り放題!ちくまるキップ

平成筑豊鉄道の3路線が1日乗り放題で楽しめるフリー乗車券。料金は大人1000円・子ども500円。さらに「源じいの森温泉」の受付で提示すると入湯料が無料に

ちくまるキップ
 

※詳しくは平成筑豊鉄道にお問い合わせください

 

おすすめルート

 
山本作兵衛コレクション ©Yamamoto Family
田川市石炭・歴史博物館

ユネスコ「世界の記憶」に登録された「山本作兵衛コレクション」をはじめ、炭鉱の歴史や文化にまつわる約2万点を収蔵〈田川伊田駅下車 徒歩10分〉

 
油須原駅舎の写真
油須原駅

沿線最古の駅舎。『東京タワー〜オカンとボクと、時々、オトン〜』など、人気ドラマのロケにも使われている

 
源じいの森 施設の写真
源じいの森

自然とふれあう体験学習や宿泊もできる施設。橋の上から九州最古の鉄道トンネル「石坂トンネル(第2隧道)」を見ることができる〈源じいの森駅下車 徒歩3分〉